2個用スイッチボックス寸法一覧|規格選定方法

2個用スイッチボックス寸法一覧|規格選定方法

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2個用スイッチボックス寸法規格一覧

2個用スイッチボックス主要規格
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深型寸法

長さ120mm×幅124mm×高さ50.5mm、重量0.51-0.56kg

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埋込型仕様

外形寸法138×119mm、高さ44mm、JIS C8340規格対応

露出型特長

ハブ付きφ14・φ16・φ22電線管対応、速結施工可能

2個用スイッチボックス深型寸法仕様

2個用スイッチボックス深型は、建築現場で最も多用される規格の一つです。パナソニック製の標準的な深型タイプでは、長さ120mm、幅124mm、高さ50.5mmの寸法となっており、重量は約0.51kgから0.56kgの範囲となります。

 

深型の主な特長として、以下の仕様が挙げられます。

  • 材質:JIS G3141に規定するSPCC相当品の鋼板製
  • 仕上げ:電気亜鉛めっき処理
  • 適合規格:PS E規格対応
  • 付属品:器具取付ねじ(M4)4本付属
  • ノックアウト:A型B型共用ノックアウト付き

深型タイプは配線器具の取り付けに十分な奥行きを確保しており、T16・CD16用として設計されています。セパレータ付きのタイプでは、木ねじ2本も付属しており、施工の効率化を図ることができます。

 

また、探知用アルミ箔付きの製品もあり、配線の位置確認が容易になる工夫が施されています。これは建築現場での安全性向上に寄与する重要な機能です。

 

マサル工業製のAB4122深型タイプでは、縦124×横126×高さ51mmの寸法で、重量600gとなっており、取付け用ねじ穴(φ5)が4穴設けられています。

 

2個用スイッチボックス埋込型規格

埋込型の2個用スイッチボックスは、壁面への設置において重要な選択肢となります。代表的な埋込型の寸法規格は、外形寸法138×119mm、高さ44mm、板厚1.6mmとなっており、質量は0.56kgです。

 

埋込型の主要な規格特徴。

  • JIS規格:JIS C8340準拠
  • 側面ノックアウト:G22(C25)×1・G16(C19)×2または組み合わせ仕様
  • 材質:鋼板製、電気亜鉛めっき仕上げ
  • 色展開:ウォームグレイ(10Y5/1)、ホワイト、グレーなど
  • 耳付きタイプ:ELPA製では329円(税込362円)の低価格製品も展開

埋込型は壁内配線での使用を前提としており、カバー付きタイプでは施工後の保護機能も備えています。マンセル値による色指定が行われており、建築物の内装色との調和を図ることが可能です。

 

モール対応の埋込型では、1~3号モールに適合する兼用ノック付きで、壁に寄せて配線できるようサイドノックも設けられています。ナット部が脱着式のため、既設のスイッチボックスの上に取り付けることも可能な設計となっています。

 

2個用スイッチボックス露出型特長

露出型の2個用スイッチボックスは、配線器具の収納設置において特殊な用途に対応します。露出型には1方出と2方出の2種類があり、電源の派生配線の必要性に応じて選定します。

 

露出型の主要特長。

  • ハブ内径:φ14・φ16・φ22の電線管に対応
  • 速結機能:ハブ付きによる迅速な施工が可能
  • 適合規格:PS E規格、JIS 8435規格対応
  • 配線管対応:ビニール電線管用、合成樹脂製可動管用など
  • 価格帯:989円~1,088円(税込)

露出型は電線や通信線の大きさによってビニール電線管のサイズを変更できる柔軟性があります。配線モール用、ビニール電線管用、合成樹脂製可動管用の3タイプが主流となっており、使用環境に応じた選択が可能です。

 

PF管用の露出スイッチボックスでは、皿小ねじ(M4×12)4本が付属し、色はウォームグレイ(10Y5/1)のマンセル値指定となっています。配線器具を取り付けるピッチはすべて同じ規格のため、選定時に互換性を気にする必要がありません。

 

2個用スイッチボックス材質選定方法

2個用スイッチボックスの材質選定は、使用環境と耐久性要求に基づいて行う必要があります。主要な材質タイプと選定基準は以下の通りです。
鋼板製タイプ

  • JIS G3141規定SPCC相当品が標準
  • 板厚1.6mmで高い機械的強度を確保
  • 電気亜鉛めっき仕上げによる防錆性能
  • 重量0.51-0.56kgで取り扱いやすい重量バランス

樹脂製タイプ

  • 耐衝撃性樹脂(HI)材質
  • グレー色で価格は389円~428円と経済的
  • 軽量で施工性に優れる特徴
  • 湿気の多い環境での耐腐食性

選定時の重要なポイントは使用環境の湿度、温度変化、機械的負荷です。屋外や湿気の多い場所では鋼板製の電気亜鉛めっき仕上げが推奨され、内装工事では樹脂製も選択肢となります。

 

また、JIS C8340規格への適合確認は必須であり、PS E規格対応製品を選択することで電気用品安全法への確実な対応が可能になります。色については、建築物の内装色との調和を考慮し、ウォームグレイ、ホワイト、グレーから選定します。

 

2個用スイッチボックス設置施工のコツ

2個用スイッチボックスの設置施工において、品質と効率を両立させるコツがあります。経験豊富な電気工事士が実践している施工技術をご紹介します。

 

施工前の準備段階

  • ボックス傾き防止のための4mmバー取り付け穴の活用
  • スタット使用時はボックス裏のノックアウトを事前確認
  • 配線ルートに応じたノックアウト位置の選定
  • 壁厚と配線器具の奥行きの寸法確認

設置時の技術ポイント

  • 深型使用時はT16・CD16規格への適合確認
  • セパレータ付きタイプでは仕切り板の正確な位置決め
  • 探知用アルミ箔付き製品では探知器での確認テスト
  • 器具取付ねじ(M4)の適正トルクでの締付け

配線作業での注意点
1~4号モール適合タイプでは、兼用ノックアウトの選択に注意が必要です。壁ぎわ配線では、サイドノックアウトを活用することで美観を保持できます。

 

既設ボックス交換時は、ナット部脱着式の特長を活用し、配線を活かしたまま作業することで工期短縮が可能です。また、3分スタット付きタイプでは、スタットを使用する際の配線経路確保が重要なポイントとなります。

 

品質確保のため、設置後は器具取付ねじの締付け確認、ボックスの水平・垂直確認、配線の損傷チェックを必ず実施します。これらの基本的な確認作業により、長期間にわたって安全で安定した電気設備を提供できます。