足場踏板寸法一覧|幅・長さ・重量の規格と選定基準

足場踏板寸法一覧|幅・長さ・重量の規格と選定基準

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足場踏板寸法一覧

足場踏板の基本規格
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幅の種類

150mm、250mm、400mm、500mm幅が標準規格

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長さの種類

600mm~1800mmまで300mmピッチで展開

⚖️
重量範囲

3.0kg~15.6kgまでサイズに応じて変動

足場踏板の標準寸法と幅種類別特徴

足場踏板の幅は作業効率と安全性を左右する重要な要素です。現在の建設現場では、主に4つの幅規格が使用されています。

 

400mm幅(ヨンマル)
最も普及している標準サイズで、作業性とコストのバランスに優れています。重量は5.3kg(600mm長)から13.8kg(1800mm長)まで幅広く展開されています。

 

  • 規格寸法:400mm×600mm~1800mm
  • 重量範囲:5.3kg~13.8kg
  • 主な用途:一般的な足場作業全般
  • 価格帯:3,420円~6,080円(税抜)

500mm幅(ゴーマル)
労働安全衛生規則の改正により注目度が高まっている規格です。床面の隙間規定強化に対応するため、今後の需要拡大が予想されます。

 

  • 規格寸法:500mm×600mm~1800mm
  • 重量範囲:6.2kg~15.6kg
  • 主な用途:安全基準強化対応現場
  • 特徴:隙間12cm未満の要件クリア

250mm幅
スペースが限られた現場や補助的な用途で活用される規格です。センター踏板としても使用され、きめ細かな足場構成が可能です。

 

  • 規格寸法:250mm×400mm~1800mm
  • 重量範囲:3.0kg~9.7kg
  • 主な用途:狭小現場、補助踏板
  • センター踏板仕様も展開

150mm幅
特殊用途向けの最小幅規格で、300の倍数で対応できない狭隘な現場で使用されます。

 

  • 規格寸法:150mm×900mm~1800mm
  • 重量範囲:4.3kg~8.3kg
  • 主な用途:極狭現場、特殊構造物

足場踏板の長さ規格とスパン設計の基本原則

足場踏板の長さは300mmピッチが基本となっており、これには明確な技術的根拠があります。労働安全衛生規則でスパンの最大長さが1.85mと定められているため、基本スパンは1800mmに設定されています。

 

標準長さラインナップ

  • 600mm:最小規格、狭小部分対応
  • 900mm:短スパン用、重量を抑えた設計
  • 1200mm:中間スパン、バランス型
  • 1500mm:準標準スパン
  • 1800mm:標準スパン、最も使用頻度が高い

300mmピッチの技術的背景
この寸法体系により、現場の様々な間隔に柔軟に対応できます。例えば、建物の構造上1800mmスパンが取れない場合でも、1500mmや1200mmの組み合わせで効率的な足場構成が可能です。

 

重量と長さの関係
踏板の重量は長さに比例して増加します。400mm幅の場合。

  • 600mm:5.3kg~5.8kg
  • 900mm:7.3kg~7.8kg
  • 1200mm:8.9kg~10.1kg
  • 1500mm:11.5kg~12.0kg
  • 1800mm:13.7kg~14.0kg

この重量データを把握することで、作業効率と安全性を両立した足場計画が立てられます。

 

労働安全衛生規則第526条に関する詳細な安全基準については、厚生労働省の公式資料を参照してください。

 

厚生労働省|足場の安全基準に関する詳細な法令解釈

足場踏板の重量と材質による性能差

踏板の重量は材質と構造によって大きく異なり、現場での取り扱いやコストに直接影響します。

 

鋼製踏板の特徴
最も一般的な材質で、耐久性と経済性のバランスに優れています。エキスパンドメタル(穴あき鋼板)加工により、滑り止め効果と軽量化を実現しています。

 

  • 重量:400mm幅×1800mmで約13.7kg
  • 耐用年数:10年以上(適切なメンテナンス下)
  • 表面処理:防錆塗装が標準
  • コスト:最も経済的

アルミ製踏板の特徴
軽量性を重視した高性能仕様で、頻繁な組み替えが必要な現場で威力を発揮します。

 

  • 重量:鋼製の約60-70%
  • 耐食性:優秀、沿岸部でも安心
  • 作業性:軽量で取り扱いが容易
  • コスト:鋼製の1.5-2倍程度

パンチングタイプとエキスパンドタイプ
表面加工によって性能特性が異なります。

 

パンチングタイプ。

  • 丸穴加工で水はけが良好
  • 重量:やや重め
  • 強度:高い剛性を確保

エキスパンドタイプ。

  • 網目状で軽量化を実現
  • 通気性:優秀
  • 滑り止め:効果的な凹凸形状

センター踏板の特殊仕様
支柱間の中央部に設置する専用踏板で、通常の踏板とは異なる構造を持ちます。

 

  • 重量差:通常踏板より約0.3-0.5kg軽量
  • 用途:作業床の連続性確保
  • 規格:250mm幅、150mm幅が主流

足場踏板のメーターサイズとインチサイズ比較分析

日本の足場業界では、メーターサイズとインチサイズの2つの規格体系が併存しており、それぞれ異なる特徴を持ちます。

 

メーターサイズの特徴
300mmを基本単位とする日本独自の規格体系です。数値の区切りが良く、現場での計算や発注が容易です。

 

  • 基本スパン:1800mm(1.8m)
  • 長さ展開:600、900、1200、1500、1800mm
  • 重量例(400mm幅):5.5kg(600mm)~13.8kg(1800mm)
  • 普及率:新設現場で主流

インチサイズの特徴
1フィート(304.8mm)を基本とする国際規格です。アメリカ発祥のビティ足場が枠組足場の原型となった歴史的経緯があります。

 

  • 基本スパン:1829mm(6フィート)
  • 長さ展開:610、914、1219、1524、1829mm
  • 重量例(400mm幅):20.5kg(建枠A-4064)
  • 普及率:既存現場で残存

相互互換性の重要な注意点
メーターサイズとインチサイズには相互性がないため、現場では統一した規格での足場構成が必要です。

 

混在使用時のリスク。

  • 寸法の微妙な差による隙間発生
  • 強度計算の複雑化
  • 安全性の低下
  • 部材管理の煩雑化

法的な表記規則
計量法により、日本では法定計量単位以外の使用が制限されています。そのため、実質的にインチサイズの寸法でもメートル表記が義務付けられています。

 

例:6フィート → 1829mm表記
現場選択の判断基準。

  • 新設現場:メーターサイズを推奨
  • 既存現場拡張:既存規格に合わせる
  • 国際プロジェクト:発注仕様書で確認

足場踏板選定時の安全基準と法規制要件

足場踏板の選定には、労働安全衛生規則による厳格な基準遵守が求められます。適切な選定により、作業者の安全確保と法令遵守を両立できます。

 

労働安全衛生規則第526条の要件
高さ1.5mを超える作業場所では階段設置が義務付けられており、踏板についても明確な基準が定められています。

 

作業床の要件。

  • 床材と隣接部の隙間:12cm未満
  • 踏面幅:20cm以上
  • 耐荷重:150kg(1.47KN)以上
  • 滑り止め処理:必須

2m以上の作業場所における追加要件
足場が高さ2m以上の場合、より厳格な基準が適用されます。

 

  • 床材隙間:12cm未満の厳格管理
  • 落下防止措置:隙間ネット等の併用
  • 幅木設置:必要に応じて追加
  • 定期点検:法定点検の実施

踏板選定の実践的チェックポイント
安全性確保のための選定基準。

  • 幅:作業内容に応じて400mm以上を推奨
  • 長さ:スパンに対して適切なサイズ
  • 重量:作業者の取り扱い能力を考慮
  • 表面処理:滑り止め性能の確認

品質管理の重要項目。

  • JIS規格適合品の選択
  • 製造メーカーの信頼性
  • 定期的な損傷点検
  • 適切な保管・運搬方法

特殊現場での配慮事項
現場条件によって追加の安全配慮が必要です。

 

沿岸部・高湿度環境。

  • 防錆性能の強化
  • アルミ製踏板の検討
  • 定期的な腐食点検

狭小現場。

  • 250mm幅踏板の活用
  • センター踏板による補強
  • 作業動線の最適化

重量制限のある現場。

  • アルミ製踏板の採用
  • 短スパン分割による軽量化
  • クレーン能力との整合性確認

労働安全衛生に関する最新の法令情報は、中央労働災害防止協会の公式サイトで確認できます。

 

中央労働災害防止協会|足場安全に関する最新ガイドライン
適切な踏板選定により、安全で効率的な足場作業環境を実現し、労働災害の未然防止につながります。現場の特性を十分に把握し、法令要件を満たした踏板選択を心がけることが、建設業界全体の安全性向上に貢献します。