

ベルトサンダーは、サンドペーパーが回転し続ける構造のため、サンダーの中でも研削・研磨力が最も強力で、表面研磨・錆び取り・塗装落とし・面取りなどをスピーディに進められるのが基本性能です。
建築の現場だと「広いフラット面を一気に均す」「再塗装前に旧塗膜を落とす」「ささくれや段差を荒取りして次工程へ回す」といった“工程短縮”の武器になりやすい一方、強力ゆえに削り過ぎ・角ダレが起きやすく、最初から仕上げ番手で当てると逆に効率が落ちます。
また、サンダー全般の用途として材料研磨だけでなく塗装剥がしや下地処理にも使われるため、「何をどこまで落とす道具か」を決めておくと評価軸がブレません。
ボッシュのPBS 75 AE系の取扱説明書掲載の技術データでは、定格入力電力710W、ベルト寸法75×533mm、無負荷ベルト速度350m/分とされ、クラス感として“しっかり削る系”の設計です。
同資料にはPBS 75 AEの「ベルト速度の事前選択(速度調整)」記載があり、材料や工程に合わせて回転(ベルト速度)を落とせる点は、荒取り~仕上げの“事故率”を下げる方向に効きます。
一方で、速度調整があるからといって押し付けを強くすると、研削が安定せずペーパー寿命にも影響しやすいので、機械任せにせず「圧は軽く、回数で整える」が評価を上げる使い方です。
木材を研磨する場合、木目に沿って真っすぐ動かすこと、粗目から細目の順番で番手を上げることが、仕上がりと手戻りを減らす基本として整理されています。
番手の目安として、40〜100は荒研ぎや塗装剥がし・錆び落とし、120〜320は中研ぎ~仕上げ、400以上は精密仕上げ…という整理があり、現場では「#40で一気に落として#120で整える」など工程設計に直結します。
さらに、集塵穴(集塵経路)を意識しないと粉塵が残って目詰まり・傷の原因になり、結果として“評価が下がる仕上がり”になりやすいので、集塵の段取り込みで作業計画を組むのが実務的です。
サンダーは作業中に大量の粉塵が出るため、マスクやゴーグルなど粘膜を守る装備が推奨され、集塵機能は作業環境だけでなく仕上がりにも影響する重要項目です。
粉塵が表面に残ると、ペーパーの目が詰まってパワーが落ちたり、粉塵や砥粒が材料表面に傷を付けたりするトラブルが起こり得るため、「集塵バッグで妥協するか、集塵機接続まで組むか」は機種評価の分かれ目です。
木工現場の実体験として、BOSCHのポータブルサンダーで集塵システムを更新したところ吸塵能力が優れていた、また粉塵問題は呼吸器への影響として侮れない、という指摘もあり、単なる快適装備ではなく“健康と品質の投資”として評価できます。
参考:粉塵作業の装備選び(防じんマスクの区分・捕集効率の考え方)
https://jp.misumi-ec.com/tech-info/categories/technical_data/td06/x0457.html
あまり表に出にくい論点として、集塵ユニットなど周辺パーツは「適合機種に書かれていても旧型だと装着できない」ケースがあり、実際にBOSCHの旧機種でフィルターユニットがそのまま装着できず、干渉部の切除など改造で対応した事例が報告されています。
現場で長く使うほどこの手の“適合の罠”は効いてくるため、評価を固めるなら、購入前に(1)型番末尾、(2)集塵アダプタの品番、(3)交換フィルター供給、(4)ベルト寸法(75×533mm等)をセットで確認するのが安全です。
この観点を入れると、単純な「削れる/削れない」評価から一段進んで、「維持できるか(運用コストと継続性)」まで含めた評価になり、上司チェックでも説得力が出ます。
| 評価項目 | 現場での見方 | チェックポイント |
|---|---|---|
| 研磨力 | 時短になるが削り過ぎリスクもある | 荒取り工程の有無、面積、材質(木/金属/塗膜) |
| 速度調整 | 工程に合わせた事故率低減に効く | 速度の事前選択の有無、低速域の使い勝手 |
| ベルト寸法 | 入手性と互換に直結 | 75×533mm等、現場在庫の規格と合わせる |
| 集塵 | 品質・健康・ペーパー寿命に影響 | バッグの性能、集塵機接続、粉塵が残らない段取り |
| 保護具 | 粉じんは呼吸器リスク、区分選定が必要 | 防じんマスクの国家規格区分(DS1〜等)と捕集効率 |