

エポキシ床塗料主材で言う「主剤」はエポキシ基を持つ樹脂側、「硬化剤」は主剤と反応して架橋構造を作る側で、両者が反応して硬化が起きます。主剤と硬化剤がそろって初めて性能(耐摩耗・耐薬品・付着など)が立ち上がるため、「どちらか多め」や「なんとなく混ぜ」は禁物です。特に床は面積が大きく、1回のミスがそのまま全面不具合(ベタつき、軟化、剥離)に拡大しやすいので、材料の呼称(A液/B液)よりも“役割”で理解しておくと現場で判断が速くなります。
また、製品によっては主剤や硬化剤以外に骨材(珪砂など)や粉体を混ぜる工程が入りますが、順番を間違えるとダマや攪拌不足が起き、鏝伸び・レベリング・仕上がりに直結します。たとえば「主剤と骨材を混合した後、硬化剤と混合」といった手順を明示している塗床材もあり、仕様通りの順番が品質保証の前提です。作業者間で呼び方が揺れる現場ほど、朝礼で「今日は主材=主剤+硬化剤(+骨材)」まで定義合わせしておくと事故が減ります。
エポキシ床塗料主材の配合比は製品の性能設計そのものなので、必ず秤で計量し、指定割合で調合します。実際に仕様書では主剤:硬化剤=9:1(質量比)のように比率が明記されており、この比率が外れると硬化反応が未完になったり、逆に脆くなったりします。経験的に「硬化剤を少し増やせば早く固まる」と考えがちですが、反応の整合が崩れると強度より先に不具合(白化、ベタつき、密着不良)を招きやすいので、促進したいなら“配合比をいじる”ではなく、メーカー指定の促進手段を選ぶべきです。
攪拌は「回せばOK」ではありません。電動攪拌機で十分に混合すること、さらに小分け使用時は缶の中身を均一化してから分けることを注意事項として明記している塗床材もあります。ここで重要なのは、攪拌不足が“局所的な未反応”を作り、ピンポイントに軟化や白化が出る点です(見た目は一見きれいでも、数日後にタイヤ痕・剥離で発覚するケースがある)。現場の小技として、攪拌後に一度「別容器へ移して再攪拌(いわゆる移し替え攪拌)」を挟むと、缶底・缶縁の混ざり残りリスクを減らせます(ただし可使時間を消費するため段取り前提)。
エポキシ床塗料主材は、主剤と硬化剤を混合した時点から硬化反応が進行するため、混合後に使える時間=可使時間(ポットライフ)を守る必要があります。可使時間は“材料が塗れるかどうか”だけでなく、塗膜として所定性能に到達するかにも関係するため、可使時間を超えた材料の延命使用は、長期不具合の火種になります。実務では「まだ塗れる粘度だから」と続行しがちですが、反応が進んだ材料はレベリング性が落ち、鏝ムラやピンホール増加、骨材の沈降ムラなど、見た目にも悪影響が出やすくなります。
温度の影響も極めて大きいです。低温では反応硬化が著しく遅くなる(例:5℃以下で極端に遅くなる)と注意喚起されており、冬期は「乾いたように見えるが内部が進んでいない」状態が起きがちです。さらに、低温時は硬化途中に水分に触れると白化する場合がある、と塗床材の資料でも明記されており、夜間の結露・翌朝清掃の水・雨の吹き込みがリスクになります。工程表に「気温・床温・湿度・結露リスク」を組み込み、可能なら換気と除湿、出入口養生、夜間の温度低下対策まで“施工範囲ごと”に決めておくと事故が減ります。
低温でどうしても工程を進めたい場合、硬化促進剤という選択肢はありますが、使い方を誤ると別トラブルを呼びます。硬化促進剤の注意点として「温度5℃以下では効果が得られない事もある」「10℃以下の施工では水接触で表面が白くなる場合がある」など具体的に触れている例があり、単に早く固める道具ではなく“環境リスクも増減する道具”として扱うべきです。むしろ、暖房で加温する場合も、方法によっては結露・外観不良・硬化阻害の原因となる、という技術資料もあるため、温めれば万能という発想も危険です。
低温硬化・加温に関する意外な落とし穴(CO2や結露、外観不良リスク)を把握するための参考。
山形県工業技術センター資料:低温時の硬化遅延、石油ヒーター加温の注意(結露・外観不良・硬化阻害)と、硬化促進剤での低温硬化性向上の考え方
エポキシ床塗料主材の性能を最大化するのは、材料より先に下地です。現場写真付きの解説でも、施工工程の早い段階で下地処理(清掃・粉塵除去)→プライマー塗布が強調され、プライマーが床面とエポキシ塗料の接着を強化し密着を向上させる目的で使われると説明されています。つまり、主材が高級でも、下地が粉を吹いていたり、油が残っていたり、弱層があると、密着不良はほぼ避けられません。
下地処理の方法は汚れレベルで変わります。たとえば、軽度汚れなら洗浄後に目荒しを行い油面プライマー処理、汚れがひどい場合は薄層研削で汚れを除去してからプライマー→下地修正→仕上げ、という整理が提示されている例があります。ここでの“意外な実務ポイント”は、清掃だけで済ませると、見えない汚染(油分やワックス、微粉)が残り、プライマーが濡れ広がらずに弾かれてピンホールや密着ムラを生みやすいことです。とくに既存床の改修では「表面がきれい」でも、ワックスや薬品の薄い残膜が最難関になりやすいので、テスト施工(小面積でプライマーの濡れ・密着を確認)を工程に入れると手戻りが減ります。
施工工程(下地処理→プライマー→下塗り…)の全体像を確認するための参考。
塗床工事の工程例(下地処理、プライマー、下塗り等)の写真付き解説
エポキシ床塗料主材の「白くなる」不具合は、単なる見た目問題に留まらず、上塗りの付着や清掃性にも影響し、現場の手直し工数を直撃します。二液混合型エポキシ樹脂塗料に共通する現象として「アミンブラッシング」が挙げられ、降雨など水分影響で表面が白っぽくなる事例がFAQでも説明されています。さらに塗床材の資料でも、硬化途中で水分に触れると白化する場合があり、低温時(約10℃以下)では反応硬化速度が遅くなって白化リスクが増える、と明確に書かれています。
ここで“検索上位の一般論”から一歩踏み込むなら、白化は「塗った直後の雨」だけでなく、冬場の夜間〜早朝に起きる結露が最大の敵、という点です。コンクリートは熱容量が大きく、日中に室温を上げても床温が追従せず、夕方以降に露点を跨いで表面結露→白化、という流れが起きやすいです(特に出入口付近や外壁際)。対策は“材料”より“環境”が効きます。
対策の現実解(段取りで防ぐ)
白化の基礎(アミンブラッシング)を短時間で押さえる参考。
二液型エポキシで起きる白化(アミンブラッシング)の現象名と考え方

[Caividom]【セルフレベリング】 【エポキシ床塗料】 【耐摩耗】 硬化剤不使用で安全 エポキシ彩砂セルフレベリング 環境に優しい床塗料 車庫・駐車場向け DIY可能 高光沢 美しい表面 ライトグレー