
ガードフェンスの標準的な寸法として、業界で最も採用されているのは1800×1800mmの規格です。この寸法が広く使用される理由は、人の身長を考慮した適切な高さと、運搬・設置のしやすさを両立しているためです。
主要な寸法規格と重量の一覧は以下の通りです。
標準タイプ(1800×1800mm)
コンパクトタイプ(1200×1800mm)
ハーフサイズ(1800×900mm)
材質による重量差も重要な選択要素となります。冷間圧造用鋼材を使用した標準的なモデルでは6.25kg程度ですが、溶融亜鉛めっき加工を施した耐久性重視のモデルでは17.5kg程度まで重量が増加します。
扉付きガードフェンスは、人や車両の通行が必要な場所で重宝される仕様です。扉の開き方や寸法により、設置場所の制約や使用目的に応じた選択が可能です。
タイプ | 本体寸法(高さ×幅) | 扉寸法 | 重量 | 適用場面 |
---|---|---|---|---|
片開き門扉 | 800×1000mm | 1000mm幅 | - | 歩行者専用通路 |
両開き門扉 | 800×2000mm | 2000mm幅 | - | 車両通行可能 |
標準扉付き | 1800×1800mm | 900mm幅 | 12-17kg | 一般作業現場 |
ハーフ扉付き | 1800×900mm | - | 6.2kg | 狭小スペース |
扉付きタイプの選択において重要なポイントは、開閉スペースの確保です。片開きタイプでは扉の幅分のスペースが必要となるため、設置場所の制約を事前に確認する必要があります。
ガードフェンスの材質選択は、設置環境と使用期間に大きく影響される重要な要素です。各材質の特性と対応する寸法規格を理解することで、最適な選択が可能になります11。
溶融亜鉛めっき製
冷間圧造用鋼材
樹脂被膜鋼管
プラスチック製
材質選択の際は、初期コストだけでなく、メンテナンス費用や交換頻度を含めた総合的なコスト評価が重要です。特に長期間の使用が予想される場合は、溶融亜鉛めっき製の選択により、ライフサイクルコストの削減が期待できます12。
ガードフェンスの設置において、建築基準法や労働安全衛生法などの関連法規に基づく寸法要件の遵守は極めて重要です。特に工事現場や公共工事では、法定基準を満たさない設置は重大な法的リスクを伴います。
労働安全衛生規則に基づく要件
建築現場における設置基準
道路工事における特別要件
横断防止柵(PZ-K800):高さ800mm、支柱間隔1000mm
転落防止柵(PZ-K1100):高さ1100mm、支柱間隔1000mm
法的要件を満たすための重要なポイントは、単体の寸法だけでなく、連結時の総合的な強度確保です。特にベースプレート式を採用する場合は、ケミカルアンカーボルトによる適切な固定が法的に求められる場合があります。
設置前の確認事項として、所轄の労働基準監督署や自治体への事前相談を行い、現場特有の追加要件の有無を確認することが推奨されます。
ガードフェンスの安全で効果的な設置には、本体だけでなく各種付属品の適切な選択と寸法理解が不可欠です。特にベース部分の寸法設計は、風荷重や人的荷重に対する安定性に直結する重要な要素です。
ベースブロック寸法規格
支持構造材寸法
シート・カバー類寸法
用途 | サイズ(縦×横) | 材質 | 適用フェンス |
---|---|---|---|
安全第一シート | 1.7m×0.9m | ターポリン | 標準1800タイプ |
目隠しシート | 900×1800mm | PP製/ターポリン | 全タイプ対応 |
デザインシート | 0.82m×0.94m | - | 小型フェンス用 |
白シート | 1.7m×0.6m | - | 視認性重視用途 |
固定金具と接続部材
ベース選択の重要なポイントは、設置地面の状況との適合性です。アスファルト面ではベースブロック、土面では埋設式、コンクリート面ではベースプレート式が適しており、それぞれ異なる寸法体系を持ちます。
特にH型鋼ベースは、長期設置や大型現場において優れた安定性を提供します。4種類のサイズ(1.5m、2.0m、3.0m、4.0m)が用意されており、現場の規模に応じた選択が可能です。
付属品選択時の注意点として、本体との互換性確認が必要です。異なるメーカー間では寸法の微細な差異により、適切な取り付けができない場合があるため、システム全体での統一性を保つことが推奨されます。
工事現場での実務において、これらの付属品は安全性向上だけでなく、作業効率の向上にも寄与します。適切な寸法の付属品選択により、設置時間の短縮と長期的な安定性確保の両立が可能になります。