塗料の耐用年数は、一般的に10〜20年です。耐用年数に優れた無機塗料でも、15〜25年程度です。
30年持つと謳う塗料もありますが、それらは発売からまだ30年経っていないため、実証データがありません。また、塗料の耐用年数は、塗料自体の性能だけでなく、塗装の仕方や施工後のメンテナンスによっても大きく左右されます。
そのため、30年持つと謳う塗料であっても、塗装後30年経っても劣化していないとは限りません。
また、外壁材によっては、塗装の耐用年数よりも早く劣化してしまう場合があります。例えば、サイディングボードは、塗装の耐用年数は15〜20年程度ですが、紫外線や雨風によって5〜10年程度で劣化することもあります。
そのため、外壁塗装の耐用年数は、塗料の性能や外壁材の種類によって異なることを理解しておくことが大切です。
なお、外壁塗装の時期は、塗料の耐用年数を参考に、10〜20年程度を目安に行うのが一般的です。
外壁塗装の時期が来たら、信頼できる業者に依頼して、適切な塗料で塗装を行うようにしましょう。
外壁塗装のチョーキング現象やひび割れが起こったら、塗膜の寿命が尽きかけています。
チョーキング現象とは、塗膜の表面が劣化によって白く粉状になることです。チョーキング現象が起こると、塗膜の防水性が低下し、雨水が浸透しやすくなります。また、汚れが付着しやすくなるため、見た目も悪くなります。
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ひび割れは、塗膜の劣化によって生じる亀裂です。ひび割れが起こると、雨水が浸透しやすくなり、建物の内部に雨漏りを引き起こす原因になります。また、塗膜の剥がれや塗装の剥離の原因にもなります。
一般的に、外壁塗装の寿命は、10〜15年程度と言われています。しかし、チョーキング現象やひび割れなどの劣化が起こった場合は、塗膜の寿命が早まっている可能性があります。
チョーキング現象やひび割れなどの劣化が起こった場合は、早めに塗装のやり直しを行うことをおすすめします。塗装のやり直しを行うことで、塗膜の防水性や耐久性を回復させ、建物を長持ちさせることができます。
また、塗装のやり直しを行う際には、塗料の種類やメーカーを選ぶ際にも注意が必要です。塗料の種類やメーカーによって、耐久性や性能が異なるため、十分に検討してから選ぶようにしましょう。
塗料の種類によって、耐用年数は大きく異なります。耐久性の高い塗料を使用すれば、20年以上もつことも可能です。一方、耐久性の低い塗料を使用した場合は、10年未満で塗り直しが必要になることもあります。
外壁材によっても、耐用年数は変わってきます。サイディングやモルタルなどの外壁材は、塗料を塗り直すことで耐用年数を延ばすことができます。一方、タイルや石材などの外壁材は、塗り直しが難しいため、耐用年数は短くなります。
建物の立地条件によっても、耐用年数は変わってきます。日当たりがよく、紫外線や雨風にさらされることが多い場所では、耐用年数が短くなります。一方、日陰で、紫外線や雨風にさらされにくい場所では、耐用年数が長くなります。
したがって、外壁塗装の耐用年数を判断する際には、塗料の種類、外壁材、建物の立地条件などを考慮する必要があります。
以下に、外壁塗装の耐用年数を左右する要因をまとめます。
外壁塗装の塗料の耐用年数の目安は、以下のとおりです。
ウレタン塗料は、最も安価な塗料ですが、耐久性は低めです。シリコン塗料は、ウレタン塗料よりも耐久性に優れており、汚れが付きにくいという特徴があります。フッ素塗料は、シリコン塗料よりもさらに耐久性に優れており、汚れが付きにくく、防水性にも優れています。無機塗料は、最も耐久性に優れた塗料ですが、価格も高めです。
また、塗料の耐用年数は、塗料の種類だけでなく、塗装の方法や施工業者の技術によっても異なります。
正しい手順で、丁寧に塗装を行うことで、塗料の耐用年数を延ばすことができます。また、施工業者の技術が優れているほど、塗装の品質が向上し、塗料の耐用年数も長くなります。
家の外壁の材質ごとの耐用年数の目安は、以下のとおりです。
モルタルは、コンクリートに砂や水を混ぜて作られた外壁材です。耐久性と防水性に優れているのが特徴です。ただし、ひび割れや剥がれが発生しやすいというデメリットもあります。
サイディングは、窯業系サイディング、金属系サイディング、木質系サイディング、樹脂系サイディングなど、さまざまな種類があります。
窯業系サイディングは、セメントと繊維を混ぜて作られた外壁材です。耐久性と防水性に優れているのが特徴です。ただし、ひび割れや剥がれが発生しやすいというデメリットもあります。
金属系サイディングは、アルミニウムやステンレスなどの金属板を成形して作られた外壁材です。耐久性と防水性に優れており、軽量で施工がしやすいという特徴があります。ただし、熱伝導率が高いため、夏は暑く、冬は寒くなりやすいというデメリットもあります。
木質系サイディングは、木材を薄くスライスして作られた外壁材です。木の温かみや風合いを楽しめるのが特徴です。ただし、腐食やシロアリ被害に注意が必要です。
樹脂系サイディングは、プラスチックなどの樹脂を成形して作られた外壁材です。耐久性と防水性に優れており、軽量で施工がしやすいという特徴があります。ただし、熱伝導率が高いため、夏は暑く、冬は寒くなりやすいというデメリットもあります。
タイルは、粘土やセメントなどを原料にして作られた外壁材です。耐久性と防水性に優れており、汚れが付きにくいという特徴があります。ただし、割れや欠けが発生しやすいというデメリットもあります。
木材は、木をそのまま使用した外壁材です。木の温かみや風合いを楽しめるのが特徴です。ただし、腐食やシロアリ被害に注意が必要です。
金属は、アルミニウムやステンレスなどの金属をそのまま使用した外壁材です。耐久性と防水性に優れており、軽量で施工がしやすいという特徴があります。ただし、熱伝導率が高いため、夏は暑く、冬は寒くなりやすいというデメリットもあります。