インチねじ規格を現場で活用する建築業者向け完全ガイド

インチねじ規格を現場で活用する建築業者向け完全ガイド

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インチねじ規格の基本

インチねじ規格の基本構造
🔧
基準サイズ

1インチ(25.4mm)を基準としたネジ規格

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表記方法

分数表記と1インチ当たりの山数で表示

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角度規格

ねじ山の角度は60°(メートルねじと同じ)

インチねじ規格の概要と特徴

インチねじ規格は、建築業界でも頻繁に使用される重要な規格です。基準は1インチ(約25.4mm)で、太さが何インチかと1インチの中にねじ山が何山あるのかでサイズが決定されます。
インチねじの大きな特徴として、ピッチを1インチあたりの山数で表すという点があります。例えば20山という表記の場合、1インチ(25.4mm)の中に20個のねじ山があることを意味します。これをミリ単位のピッチに換算すると、25.4÷20=1.27mmとなります。
ねじ山の角度は60°でメートルねじと同じため、近いサイズのねじだと無理やりねじ込める場合があり、注意が必要です。この互換性は建築現場での作業効率を向上させる一方で、誤用の危険性も含んでいます。

インチねじ規格の種類とユニファイ規格

インチねじには主に「ユニファイねじ規格」と「ウィットねじ規格」の2種類が存在します。現在の建築現場では、ユニファイねじが主流となっています。
ユニファイねじ規格は、アメリカ発祥の規格で、アメリカ・イギリス・カナダの間で統一使用されました。この規格には「ユニファイ並目ねじ(UNC)」と「ユニファイ細目ねじ(UNF)」の2種類があります。

  • UNC(ユニファイ並目ねじ): JIS B 0206で規定されており、メートルねじと比較してピッチが粗いのが特徴です
  • UNF(ユニファイ細目ねじ): JIS B 0208で規定されており、1インチ当たりのねじ山数が多い点が並目ねじとの違いです

一方、ウィットねじは1968年にJIS規格が廃止されましたが、現在でも一部で使用されています。イギリスの起業家ウイットウォースが考案したもので、ねじ山の角度が55°という特徴があります。

インチねじ規格の読み方と計算方法

インチねじの表記を正確に理解することは、建築現場での正しい部材選択に不可欠です。基本的な表記は「呼び径 - 山数 X 長さ」の形式で示されます。
例えば「3/4 - 20 UNC X 5/8」という表記の場合。

  • 呼び径: 3/4インチ(メートル換算すると19.05mm)
  • 山数: 1インチ当たり20個のねじ山
  • 長さ: 5/8インチ(メートル換算すると15.875mm)

インチからミリへの換算は、1インチ=25.4mmで計算します。分数の場合は25.4を分母で割って分子を掛けます。例えば3/8インチの場合、25.4÷8×3=9.525mmとなります。
建築現場でよく使われる呼び方として、1/8を「一分(いちぶ)」と読む独特な表現があります。1/2なら分母を8にすると4/8になり、分子の4をとって「よんぶ」と呼びます。

インチねじ規格の建築現場での応用事例

建築業界では、インチねじ規格は多様な場面で活用されています。特に輸入建材や機械設備との接続において重要な役割を果たしています。

 

カメラの三脚穴として知られるUNC1/4-20という規格は、建築現場の測量機器でも標準的に使用されています。この規格は「細ネジ」とも呼ばれ、精密機器の固定に適しています。
建築用金具では、G-5規格のボルトが使用されることがあります。G-5規格はANSIの制定する規格で、日本の規格に当てはめるとS45C(H)相当、強度は8T相当に該当します。このような強度基準は、建築物の安全性確保において重要な指標となります。
また、建築現場での実用的な観点から、インチねじのL寸(長さ)をミリ単位で把握することが重要です。例えば1/4インチは約6mm、1/2インチは約12mm、3/4インチは約20mmという換算表を覚えておくと、現場での作業効率が向上します。

インチねじ規格の選定ポイントと注意事項

建築現場でインチねじを選定する際には、いくつかの重要なポイントがあります。まず、使用する機器や建材がユニファイ規格なのかウィット規格なのかを確認することが重要です。
ねじ山の角度の違いにより、ユニファイねじ(60°)とウィットねじ(55°)は組み合わせて使用すると正確に締結できません。この違いを理解せずに使用すると、締結力の不足や材料の破損につながる可能性があります。
強度面での考慮も重要です😳 インチねじの材質や強度等級は、建築物の構造的要求に応じて適切に選択する必要があります。特に耐震性能が要求される部分では、規格に適合した高強度材料の使用が必須です。

 

また、腐食環境での使用を考慮し、表面処理の選択も重要な要素となります。建築現場の環境条件に応じて、亜鉛メッキステンレス材の選択を検討する必要があります。

 

コスト面では、インチねじは一般的にミリねじより高価になる傾向があります💰 しかし、輸入機器との互換性や、特定の用途での性能を考慮すると、適切な選択となる場合が多いのが実情です。現場での在庫管理においても、使用頻度の高いサイズを把握し、効率的な調達計画を立てることが重要です。