コンセントプレート2連寸法一覧と施工時の選定ポイント

コンセントプレート2連寸法一覧と施工時の選定ポイント

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コンセントプレート2連寸法一覧

コンセントプレート2連の基本情報
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標準寸法規格

2連用プレートの基本寸法は幅120mm×高さ70mmが主流規格

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材質による違い

アルミニウム合金、ABS樹脂、ステンレスで寸法精度が異なる

施工時の注意点

取付枠との適合性確認が品質管理上重要なポイント

コンセントプレート2連の基本寸法規格一覧

建築現場で使用されるコンセントプレート2連の寸法は、メーカーや材質によって微細な差異があります。以下に主要な寸法規格をまとめました。

 

パナソニック コスモシリーズワイド21 2連用プレート寸法:

  • 外形寸法:幅120mm × 高さ70mm × 厚さ8.8mm
  • 穴径:φ35.5mm(標準)
  • 取付ピッチ:83mm(中心間距離)
  • 材質:難燃ABS樹脂、耐食アルミニウム合金

神保電器 J・WIDE SLIM SQUARE 2連用寸法:

  • 外形寸法:幅120mm × 高さ116mm
  • プレート厚:約7mm
  • 穴配置:縦配列タイプ対応
  • カラー:ピュアホワイト標準

コンセントプレート2連の寸法選定では、取付ボックスとの適合性が最も重要です。標準的な2連用ボックス(JIS規格)との組み合わせを前提とした設計となっているため、施工前の寸法確認は必須です。

 

また、厚さについては配線の収納スペースに直接影響するため、特に既存建物の改修工事では詳細な測定が求められます。一般的に8mm~10mm程度の厚さが標準的ですが、金属製プレートは若干厚くなる傾向があります。

 

パナソニック製コンセントプレート2連の詳細寸法

パナソニックのフルカラーシリーズにおけるコンセントプレート2連の寸法仕様は、業界標準として多くの建築現場で採用されています。

 

ラウンドタイプ 2連用プレート寸法詳細:

  • 品番:WTF7072W(ホワイト)、WTF7072F(ベージュ)
  • 外形寸法:120mm(幅)× 70mm(高さ)× 8.8mm(厚)
  • 穴径:φ35.5mm
  • ねじ穴径:φ4mm(M4対応)
  • 材質:難燃ABS樹脂
  • 希望小売価格:340円(税抜)

スクエアタイプ 2連用プレート寸法詳細:

  • 品番:WTF8072W(ホワイト)、WTF8072F(ベージュ)
  • 外形寸法:120mm(幅)× 70mm(高さ)× 8.8mm(厚)
  • 角部分:R2.5mm(ラウンド加工)
  • 表面処理:つや消し仕上げ

新金属プレート 2連用特殊寸法:

  • 品番:WN9523
  • 材質:耐食アルミニウム合金
  • 外形寸法:120mm × 70mm × 9.5mm
  • 表面処理:フルコート加工
  • 耐食性:塩水噴霧試験500時間クリア

パナソニック製品の特徴として、プラマイ両用ねじの採用により、施工効率の向上が図られています。また、色調についてはマンセル値で厳密に管理されており、ホワイト(N9.5)、ベージュ(2.2Y7.6/1.6)の標準化が進んでいます。

 

取付時の注意点として、金属製プレートは熱膨張係数がABS樹脂と異なるため、温度変化の大きい環境では寸法変化を考慮した施工が必要です。特に外気に近い場所での設置では、0.1mm程度の余裕を持った施工を推奨します。

 

神保電器製2連プレートの寸法仕様比較

神保電器のJ・WIDE SLIM SQUAREシリーズは、スリムな設計が特徴的な2連用コンセントプレートです。

 

2ピースコンセントプレート2連用 基本仕様:

  • 品番:QWD-00(ブランク)
  • 外形寸法:120mm(幅)× 116mm(高さ)
  • プレート厚:約7mm
  • 材質:高品質ABS樹脂
  • 表面処理:つや消し仕上げ
  • 希望小売価格:520円(税抜)

神保電器製品の特徴は、高さ寸法が116mmとパナソニック製(70mm)より大幅に長い点です。これは縦配列のコンセント配置に対応した設計で、特に狭小スペースでの施工に適しています。

 

寸法比較表(主要メーカー2連用プレート):

メーカー 品番 幅(mm) 高さ(mm) 厚さ(mm) 材質
パナソニック WTF7072W 120 70 8.8 ABS樹脂
パナソニック WN9523 120 70 9.5 アルミ合金
神保電器 QWD-00 120 116 7.0 ABS樹脂

施工上の注意点として、神保電器製品は専用の取付枠が必要であり、他メーカー製品との互換性がありません。そのため、設計段階での仕様統一が重要です。

 

また、高さ116mmの寸法は、一般的な2連用ボックス(高さ70mm)との組み合わせでは、上下に大きくはみ出すため、周辺の仕上げ材との取り合いについて事前検討が必要です。

 

コンセントプレート2連設置時の施工ポイント

コンセントプレート2連の施工において、寸法精度は電気工事の品質を左右する重要な要素です。現場での実践的なポイントを解説します11。

 

取付ボックスとの適合性確認手順:

  1. 既存ボックス寸法の実測(誤差±0.5mm以内で確認)
  2. プレート固定ねじ穴の位置合わせ(対角線測定による歪み確認)
  3. 壁面との面一調整(水準器による水平・垂直確認)
  4. 配線余長の確保(最小15mm以上のマージン設定)

寸法調整が必要な特殊ケース:

  • 既存建物改修時の寸法不整合対応
  • 異なるメーカー製品混在時の統一性確保
  • 特殊仕上げ材(石材、タイル等)との取り合い調整
  • 防水・防塵仕様での気密性確保

施工効率向上のため、事前の寸法確認シートの作成を推奨します。特に大規模建築では、各フロア・各室の個別確認により、後戻り工事を防止できます。

 

品質管理における寸法許容差基準:

  • プレート外形寸法:±0.2mm以内
  • 取付ねじ穴位置:±0.1mm以内
  • 壁面からの出寸法:±0.5mm以内
  • 隣接プレートとの段差:±0.3mm以内

これらの基準値は、建築工事標準仕様書JASS6(電気設備工事)に準拠した数値であり、工事監理における検査項目として重要です。

 

実際の施工では、温度や湿度の変化による寸法変化も考慮する必要があります。特に金属製プレートでは、線膨張係数(アルミニウム:23×10⁻⁶/℃)により、温度差20℃で約0.06mmの寸法変化が生じます。

 

材質別コンセントプレート2連の寸法差異

コンセントプレート2連の材質による寸法特性の違いは、長期的な使用における安定性や施工性に大きく影響します。

 

ABS樹脂製プレートの寸法特性:

  • 成形収縮率:0.4~0.7%
  • 吸水率:0.2~0.4%(24時間浸漬)
  • 熱膨張係数:7~9×10⁻⁵/℃
  • 寸法安定性:良好(±0.1mm以内/年)

ABS樹脂は成形時の収縮により、わずかな寸法変化が生じますが、一般的な室内環境では安定した寸法を維持します。ただし、直射日光や高温環境では変形リスクがあるため注意が必要です。

 

アルミニウム合金製プレートの寸法特性:

  • 加工精度:±0.05mm(機械加工)
  • 熱膨張係数:23×10⁻⁶/℃
  • 耐食性:JIS H8602 AA15級
  • 長期寸法安定性:優秀(±0.02mm以内/年)

金属製プレートは初期寸法精度が高く、経年変化も少ないのが特徴です。ただし、熱膨張による寸法変化は樹脂製より大きいため、温度変化の激しい環境では考慮が必要です。

 

ステンレス製プレートの寸法特性:

  • 材質:SUS304(標準)
  • 板厚公差:±0.03mm
  • 熱膨張係数:17.3×10⁻⁶/℃
  • 表面粗さ:Ra0.4μm以下

ステンレス製は最も寸法安定性に優れており、食品工場や医療施設など衛生性が重視される環境で採用されます。

 

材質別寸法許容差一覧:

材質 外形寸法許容差 穴径許容差 厚さ許容差 平面度
ABS樹脂 ±0.2mm ±0.1mm ±0.15mm 0.3mm
アルミ合金 ±0.1mm ±0.05mm ±0.1mm 0.1mm
ステンレス ±0.1mm ±0.05mm ±0.05mm 0.05mm

施工時の材質選定では、使用環境と要求品質に応じた適切な判断が重要です。一般住宅では樹脂製、商業施設では金属製、特殊環境ではステンレス製という使い分けが一般的です。

 

また、異なる材質のプレートを同一建物で使用する場合は、外観の統一性と施工の標準化を考慮し、事前に詳細な仕様検討を行うことを強く推奨します。