

建築設備でも「回す・送る・開閉する」動きは増えており、モーター選定でトラブルが出やすいのが“制御の前提”の違いです。ステッピングモーターは、外部から入れるパルス信号の数に応じて所定角度ずつ進む(例:一定のステップ角で、パルス数=回転角を決める)という考え方が基本です。ナブテスコの解説でも、ステッピングは「回転するための信号の入力数で制御」する点がサーボとの大きな差として整理されています。
一方、サーボモーターはエンコーダで“実際に回った角度”を検出し、そのフィードバック信号と目標値を比較して誤差が小さくなるようにドライバ(サーボアンプ)が電流を調整します。つまり、サーボは「実回転を検知して制御」し、指令どおりの角度・速度に寄せにいく仕組みです。
ここで実務的に重要なのが「どちらが上」ではなく、現場で起きる誤差の原因が“指令と実機のズレ”なのか、“要求仕様そのもの(速度・トルク)”なのかを切り分けることです。例えば、ステッピングは配線や制御が比較的シンプルになりやすい反面、負荷が急変するとパルスと回転の同期不良が起こり得る、とナブテスコは注意点として挙げています。こうしたズレが許容できない設備(安全側に倒したい、停止位置が品質に直結する等)では、サーボの「誤差を補正する前提」が効きます。
実務メモ(建築寄りの読み替え)
(サーボ制御の構成・エンコーダとドライバの役割、ステッピングとサーボの制御方式の違い:ナブテスコ)
(ステッピングはローター小歯など構造で高精度位置決め、サーボはエンコーダ分解能に依存:オリエンタルモーター)
参考リンク:サーボの構成(エンコーダ/ドライバ)と、ステッピングとの「制御方式の違い」の説明がまとまっています。
https://rv-support.nabtesco.com/contents/20230512
「位置決め」という言葉は同じでも、ステッピングとサーボでは“精度を支える柱”が違います。オリエンタルモーターは、ステッピングはローターの小歯とステーターが引き合う構造で高精度な位置決めを実現する、と説明しています。つまり、機械的・電磁的に「ここが安定点」という刻みがあるため、停止保持が得意な文脈で語られやすいタイプです。
対してサーボモーターは、機械的な刻みで精度を作るというより、位置センサ(エンコーダ)のフィードバックで位置を決め、精度は位置センサの分解能に依存する、と整理されています。建築設備でいうと「扉やダンパが何度開いたか」「バルブがどこまで回ったか」を“測って戻す”発想に近く、たとえ負荷が変わっても“到達するまで”追い込めるのが強みです。
意外と見落とされるのが、現場では“要求精度”よりも“検出できるか”が重要になるケースがある点です。例えば、ステッピングで開閉を繰り返していると、摩耗や粉塵、温度で摺動部が渋くなり、ある日だけ負荷が上がることがあります。この時サーボならエンコーダで「動いていない/遅れている」を検知し、アラームやリトライ、速度変更など次の手が打てますが、ステッピングは基本的に“指令は出した”以上の情報がありません(※エンコーダ付きステッピング等の中間案は別途あります)。
建築の保全目線では、単に「精度」ではなく「異常を検出しやすい」ことが品質になります。サーボが高コストでも採用される背景には、位置決めの再現性だけでなく、異常兆候を電気的に拾いやすいという運用価値があります。
(ステッピングの構造と、サーボはエンコーダ分解能に依存:オリエンタルモーター)
(サーボはエンコーダで回転位置を検知、フィードバックで誤差を小さくする:ナブテスコ)
参考リンク:ステッピングの構造的な位置決めと、サーボのエンコーダ・フィードバックという考え方の違いが短く整理されています。
https://www.orientalmotor.co.jp/ja/tech/eng-note/vol75
現場で「動いたり動かなかったりする」不具合の根っこは、トルク特性と加速のさせ方にあることが多いです。ナブテスコは、ステッピングは高回転ではトルクが著しく落ちるため素早い動作は得意ではない、と明確に述べています。建築設備でも、開閉速度を上げたい・移動距離が長い・加減速が急、といった要求が入ると、ステッピングの苦手ゾーンに踏み込みやすくなります。
サーボは、エンコーダで状態を見ながら駆動電流を調整できるため、高速域でも比較的安定したトルクで、滑らかに回せる(=制御で整えられる)という整理がされています。もちろん「サーボなら何でもOK」ではなく、機械側の慣性・剛性・バックラッシ、そして制御ゲインや加減速プロファイルの設計がセットです。それでも、速度を上げても“制御で追える”余地があるのは大きい。
建築従事者が押さえるべきは、カタログの定格トルクだけでなく「そのトルクを、欲しい回転数で出せるか」です。例えば、換気設備の風量ダンパを短時間で大きく動かす、遮煙・防火系で規定時間内に動作させる、といった“時間制約のある動き”は、加速中・高速中のトルク不足が表面化しやすい領域です。ここでステッピングを選ぶ場合は、速度を欲張らない、減速機を噛ませる、余裕トルクを大きく取る、など設計側の工夫が必要になります。
(ステッピングの高回転トルク低下・同期不良の可能性、サーボの高精度位置決めと滑らかな動き:ナブテスコ)
「どっちを使うべきか」は、精度より先に“負荷変動の大きさ”で切ると実務では外しにくいです。オリエンタルモーターは、ショートストロークならステッピングで十分対応できる一方、ロングストロークで高速まで上げたい場合はサーボを選択すると良い、と使い分けを提示しています。建築設備に置き換えると「移動量が小さく、同じ条件で繰り返す動き」ほどステッピングがハマりやすいということです。
一方で、ダンパや弁のように、経年や粉塵で摩擦が変わるもの、風圧や差圧で負荷が揺れるものは、サーボの“検出して補正”の価値が出やすい領域です。加えて、サーボはエンコーダやドライバが必要でコストが上がり、機構も複雑になり得る点がデメリットとして挙げられています。つまり、サーボ採用は「性能」だけでなく「調整工数や保全の設計」も含めた投資判断です。
選定の実務フローは、設備要件を“定性的”に整理してから仕様に落とすと、上司レビューでも通りやすくなります。
使い分けの目安
(ショートストロークはステッピング、ロングストロークで高速はサーボ:オリエンタルモーター)
(サーボは高精度だがエンコーダ等でコスト増、ステッピングは低コストだが高速トルク低下など:ナブテスコ)
検索上位の比較記事はFA(工場自動化)の例が多いですが、建築設備は“人が近い”“環境が荒い”“止まったら運用に直撃”という条件が強めで、モーター選定の評価軸が少し変わります。特に意外な落とし穴が「正常に動いているように見えるが、実は目標位置に到達していない」系の不具合です。ステッピングは基本がパルス指令ベースなので、現場の摩擦増や突発的な引っ掛かりが起きると、指令と実動作のズレが“気づきにくい”構造になりがちで、運転継続中にじわじわ品質を落とすことがあります。これは設備点検での再現が難しく、担当者が最も時間を溶かすタイプです。
サーボは、エンコーダで回転位置を検出しフィードバックで誤差を減らす仕組みなので、ズレが出た瞬間にアラーム設計やログ設計に繋げやすいのが強みです。ナブテスコの説明でも、サーボはエンコーダとドライバが連携して目標値とフィードバックを比較し、出力を調整するとされています。この「比較している」事実が、設備の見える化(異常の定量化)に直結します。
さらに建築現場では、騒音・振動も仕様に入ることがあります。ステッピングはパルス駆動ゆえに動作音や共振が問題になるケースがあり、居室近接や夜間運転ではクレーム要因になり得ます(ここは機種・ドライバ方式・取り付けで改善余地はあります)。サーボでも音は出ますが、速度指令・加減速を滑らかに作りやすく、対策の自由度が高いことが多いです。
このため、建築設備では「初期コスト vs 調整・保全コスト」のトータルで比較するのが、結果的に安全です。モーター単価だけで決めず、現場で起きる“変動”をどれだけ吸収できるか、吸収できない場合にどう検出するか、までを仕様として書くと、レビューで強い資料になります。
(サーボはエンコーダで位置検出し、目標値とフィードバックを比較して誤差を小さくする:ナブテスコ)

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