

水道の「耐圧確認」は、配管や継手が水圧に耐えられるかを見て、漏水・変形・破損などの異常が出ないことを確かめる考え方です。
給水装置(最終の止水機構の流出側にある一部の給水用具などを除く)は、耐圧性能試験として「1.75MPaの静水圧を1分間」加えたときに異常がないこと、という枠組みが示されています。
つまり“耐圧確認=水圧を上げてしばらく保持し、異常が出ないかを見る”が基本です。
ただし、DIYで自宅配管にいきなり1.75MPaをかける発想は危険側です。
参考)水道:試験圧力とは? - 救急水道サービス 救水の水道修理ブ…
メーカー資料でも、加圧時は2.0MPaを上限にして過度な水圧を避ける注意があり、誤操作で破損させるリスクが現実にあります。
DIYの「耐圧確認」は、工事の法定検査を代替するというより、漏水の有無や“怪しい系統の切り分け”に寄せた運用が安全です。
参考)各種漏水調査方法
DIY目線での“現実的な目的”は主に次の3つです。
耐圧確認の実務は「密閉→加圧→保持→観察→記録」です。
漏水調査の文脈でも、耐圧試験は“給水管に一定時間圧力をかけ、圧力低下の有無で漏水を判断する方法”として説明されています。
この発想をDIYに落とすなら、“高圧を無理に狙う”より“観察と記録の質を上げる”方が成功率が上がります。
具体的な進め方(例)は以下です。
参考:水撃(ウォーターハンマー)も考慮して最大水圧を想定した、という説明が公的資料側にあります。
参考)水道工事の必須知識:水圧試験の仕組みと注意点 #水道工事水圧…
DIYでバルブを急閉して“擬似的に水撃”を作るのは危険なので、圧の上げ下げはゆっくりが基本です。
耐圧確認で圧が下がると「漏水だ」と思いがちですが、必ずしもそうではありません。
ポリエチレン管(PE管)などでは、圧力を負荷すると管が膨張し、漏水がなくても試験開始直後に圧が大きく低下し、その後安定する、とメーカーが解説しています。
また、埋め戻し時の偏平が真円に戻ることや、管が膨張して安定することが圧力低下の要因になり得る、とされています。
DIYの判断軸としては、次の“形”で見分けると誤判定が減ります。
さらに意外に見落としやすいのが「低圧側で漏れる」タイプです。
Oリング等を水圧で圧縮して水密を確保する構造では、低水圧時に漏水のおそれがあるため、20kPaという低水圧の試験も併せて行う、という整理が公的資料にあります。
高圧で“締まって”漏れていないように見えても、低圧でにじむケースがあり得るので、通水直後の弱い圧でも観察する価値があります。
圧力低下=漏水以外の原因を先に知っておくと、無駄な分解が減り、補修箇所も絞れます。
PE管の例では、漏水がなくても圧力が低下する理由として「管の膨張」「偏平から真円に戻る」などが挙げられています。
そして、圧力低下率は開始直後が大きく、時間経過で小さくなる傾向がある、という挙動も示されています。
DIYでよくある“圧が落ちるのに漏れていない”パターン例です。
一方で、原因が漏水だった場合に“出やすい場所”は比較的パターン化します。
これらは「圧をかけた状態で、ティッシュを当てて湿りを確認」など、観察の工夫で発見しやすくなります。
耐圧確認を“1回のテスト”で終わらせず、再現できる「ログ」にすると、上司チェックや再修理の場面で強い武器になります。
漏水調査でも、耐圧試験は圧力低下の有無で判断して系統の判断が可能になる、と説明されており、つまり“比較できるデータ”があるほど切り分け精度が上がります。
そこでDIYでは、圧力計の値だけでなく、条件(止水位置・時間・温度・材質)を揃える設計が重要です。
おすすめの記録テンプレ(スマホのメモでOK)
こうしておくと、「開始直後に下がって安定する」という“材の膨張由来の挙動”とも照合しやすくなります。
最後に、DIYで一番ありがちな事故は「かけ過ぎ」です。
メーカー資料では加圧時の上限に触れ、過度な水圧は管破損の原因となると注意しています。
“圧を上げるほど確実”ではなく、“必要十分な圧で、保持と観察を丁寧に”が、家庭の耐圧確認の現実解です。
耐圧性能の考え方(1.75MPa・1分、低圧20kPaなどの根拠と例外が詳しい)。
国土交通省(給水装置の耐圧性能基準の解説PDF)
PE管で「漏水がなくても圧力が下がる」理由と、水圧試験時の注意(2.0MPa上限など)。
積水化学工業(PE管の水圧試験方法Q&A)