竹垣作り方DIYで和の外構を自分で仕上げる完全ガイド

竹垣作り方DIYで和の外構を自分で仕上げる完全ガイド

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竹垣の作り方・DIYで外構を和風に仕上げる全手順

天然竹で作った竹垣は、防腐処理なしだと3年以内に腐朽が始まり、やり直しで2倍以上のコストがかかります。


🎋 この記事でわかること
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竹垣の種類と選び方

四つ目垣・建仁寺垣・御簾垣など代表的な種類の特徴と、DIYに向いているタイプの選び方を解説します。

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DIY手順と材料リスト

支柱の立て方から胴縁・立子の固定、シュロ縄の結び方まで、失敗しない施工手順をステップ別に紹介します。

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天然竹 vs 人工竹の選択基準

耐久年数・コスト・メンテナンスの観点から、どちらを選ぶべきかを具体的な数字で比較します。


竹垣DIYに必要な種類の基礎知識と選び方


竹垣をDIYで作り始める前に、まず「どの種類を作るか」を決める必要があります。種類によって難易度・材料・工具が大きく変わるからです。


竹垣は大きく分けて、向こう側が透けて見える透かし垣と、視線を完全に遮る遮蔽垣の2種類があります。DIY初心者や建築業の現場で手軽に施工したい場合は、透かし垣から入るのが基本です。


代表的な種類と特徴は以下の通りです。


| 種類 | 分類 | 難易度 | 特徴 |
|------|------|--------|------|
| 四つ目垣 | 透かし垣 | ★☆☆ | 竹を縦横にマス目状に組む。DIY最入門 |
| 金閣寺垣 | 透かし垣 | ★★☆ | 高さ50cm程度の低い垣根。玄関・参道向き |
| 龍安寺垣 | 透かし垣 | ★★☆ | 竹を斜めにクロスさせる。デザイン性高め |
| 建仁寺垣 | 遮蔽垣 | ★★★ | 割竹を隙間なく縦に並べる。本格目隠し |
| 御簾垣 | 遮蔽垣 | ★★★ | 細い丸竹を密に並べる。上品な仕上がり |
| 大津垣 | 遮蔽垣 | ★★★ | 割竹を横に張る。材料の良し悪しが見えにくい |


DIYで最初に挑戦するなら四つ目垣が原則です。特別な加工が少なく、シュロ縄の「男結び(いぼ結び)」さえマスターすれば、建築の基礎知識がある人なら1日で完成できます。


一方、建仁寺垣や御簾垣といった遮蔽垣は、押縁の通りを真っすぐ出すために繊細な技術が必要です。造園職人でも慣れるまでに数現場かかる作業量があります。これは覚えておけばOKです。


十川日本庭園研究室:竹垣作りのコツ(柱の立て方・胴縁のつなぎ・立子の配置など実践的なノウハウを解説)


竹垣DIYの材料リストと竹の切り出し時期の注意点

材料選びで9割が決まると言っても過言ではありません。特に天然竹を自分で調達する場合、切り出す時期を間違えると、完成後わずか1〜2年で割れや虫食いが発生します。


竹を切る時期は11月〜1月が最適です。この期間は竹の水分(樹液)が最も少なくなり、乾燥後の収縮が小さく、害虫も少なくなります。逆に夏場に切った竹は水分が多く、乾燥時に割れやすく、カビや虫害のリスクが3倍以上高まるとされています。


四つ目垣(H90×W300cm)の標準材料リストは以下の通りです。


| 材料 | 仕様 | 数量 | 用途 |
|------|------|------|------|
| 焼杭(支柱) | 5尺(約150cm) | 3本 | 地中に打ち込む柱 |
| 竹(胴縁) | 3m | 4本 | 横向きに渡す竹 |
| 竹(立子) | 90cm | 21本 | 縦向きに並べる竹 |
| シュロ縄(染縄) | 3mm×80m | 2把 | 竹を結束する縄 |


工具は以下が必要です。


- 掛矢(焼杭を地面に打ち込む木槌
- 水平器・スケール・のこぎり
- キリまたは電動ドリル
- ビス・かなづち・ペンチ


シュロ縄は使用前に水に浸しておくのが必須です。濡れた状態で結ぶことで竹にしっかり食い込み、乾燥すると縮んでさらに固く締まります。逆に乾いたまま結ぶと締めが甘くなり、時間とともに緩んできます。つまり、水に浸す手間を省くと後から緩みが出るということです。


また、竹垣には3〜4年生の竹を使うのが理想とされています。5〜6年以上経つと繊維が粗くなり、割れやすくなります。竹林内で「新竹が出たら古い竹を切り出す」というサイクルが目安です。竹の年齢は肌のつやで判断でき、青くツヤのある竹が3〜4年生と考えてよいでしょう。


十川日本庭園研究室:竹垣作りのコツ その2(竹の選び方・切り出し時期・割竹の作り方を詳しく解説)


竹垣DIYの具体的な施工手順(四つ目垣を例に)

実際の施工手順を、四つ目垣を例に追っていきます。建築業の知識がある人なら仮設工事のロジックと重なる部分も多く、応用しやすいはずです。


ステップ① 支柱(焼杭)の打ち込み


焼杭を等間隔で地面に打ち込みます。正面から見て真っ直ぐに立つよう、水平器で確認しながら作業します。四つ目垣のような透かし垣は、柱そのものが見えるため、わずかな傾きが完成後の見栄えに直結します。地面が硬い場合は、あらかじめ細いビットで穴を開けておくと打ち込みやすくなります。


ステップ② 胴縁の取り付け


支柱に横向きの竹(胴縁)を固定します。高さの位置を測って印をつけてから、電動ドリルでビスを打ちます。胴縁のつなぎ目は支柱の前で行わず、「印籠継ぎ(いんろうつぎ)」で支柱間の目立たない位置に設けると仕上がりがきれいに見えます。


ステップ③ 立子の配置と結束


縦向きの竹(立子)を等間隔に配置します。立子は太い順か細い順に並べ、高さをそろえることが見栄えのポイントです。天端(てんば)周辺が曲がっている竹は使わないのが原則です。


立子と胴縁が交差する部分を、シュロ縄で男結び(いぼ結び)で結束します。いぼ結びは「後ろへ斜めにひもを通しクロスさせる」結び方で、引けば引くほど締まる特徴があります。慣れれば1カ所10〜15秒ほどで結べます。


ステップ④ 高さ調整と仕上げ


すべての立子を結束したら、全体の高さを揃えてのこぎりでカットします。切り口を揃えることで完成度が格段に上がります。最後に胴縁の上端にも押縁(おしぶち)を設けると、建仁寺垣風の本格的な見た目に近づけられます。


施工後の最初のメンテナンスとして、竹の洗浄があります。竹垣組み上げ後にキッチンハイターを薄めた液で拭き洗いすると、表面の汚れが落ちてツヤが出ます。防腐剤との併用で耐用年数を5年以上延ばせることが実証されています。いいことですね。


AGRI PICK:竹垣フェンスの作り方と結び方(四つ目垣の材料・手順・男結びの方法を画像付きで解説)


天然竹と人工竹、竹垣DIYで選ぶべき素材の判断基準

建築業の現場では「どちらを提案するか」という局面が必ず来ます。天然竹と人工竹には見た目以上に大きなコスト差・耐久差があるため、正しく理解しておくことが重要です。


耐久年数の比較から見ていきます。


| 項目 | 天然竹 | 人工竹(樹脂・ASA樹脂) |
|------|--------|------------------------|
| 標準耐用年数 | 約3〜5年(防腐処理なし) | 約10〜15年 |
| メンテナンス | 年1〜2回の防腐・防虫処理が必要 | ほぼ不要 |
| 初期コスト | 10mあたり約5万円前後 | 10mあたり約3.5万円前後 |
| 竹1本の価格 | 500〜3,000円程度 | 2,000〜5,000円程度 |


一見すると天然竹のほうが安く見えますが、耐久年数と交換コストを含めたトータルコストで計算すると、5年後には人工竹のほうがお得になるケースが多いです。


たとえば天然竹で10mの竹垣を5万円で作り、3〜5年で交換が必要になったとします。2回交換すれば合計10万円になります。一方、人工竹は初期費用3.5万円で10〜15年持つため、同じ期間のコストは半額以下です。結論は、長期使用前提なら人工竹が経済的です。


ただし、天然竹には人工竹では絶対に再現できないメリットがあります。それは「経年変化による風情」です。青々とした竹が年月とともに飴色に変化していく過程は、日本庭園の美学の一部であり、茶室や料亭の外構では今でも天然竹が最上とされています。


建築業の施工として竹垣を提案する場合は、施主のニーズを「コスト重視」か「本物の風情重視」かで明確に分けて、素材選択のアドバイスができると専門性を示せます。これは使えそうです。


竹垣DIYの失敗を防ぐ防腐処理と長持ちさせる独自のメンテナンス術

竹垣DIYで最も多い失敗が「防腐処理の後回し」です。完成直後の竹垣は美しく見えますが、無処理だと最短1年で変色や割れが始まり、3年以内に根元から腐朽するケースが珍しくありません。


防腐処理には以下のような方法があります。


- 防腐剤(木材保護塗料)を塗布する:竹の表面に刷毛で塗る。浸透性の高いものを選ぶ。


- 柿渋(かきしぶ)を塗る:天然の防腐・防虫効果があり、竹の色を濃くする伝統的な手法。


- 焼き入れ(油出し処理):バーナーで表面を軽く炙り、竹の油分を表面に引き出す。これが最も竹の内部まで保護できる。


特に見落とされがちなのが支柱の地中部分の防腐処理です。地面に埋まる焼杭や木杭は、地表から10cmほどの「土と空気の境界」が最も腐りやすい場所です。この部分だけ丹念に塗布しておくと、柱の寿命を2〜3年延ばせます。


また、竹垣の設置場所の選択も長寿命化に直結します。雨が直接かかる場所と、軒下や屋根の陰に設置した場合では、耐用年数が倍近く変わります。建仁寺垣・竹垣の専門店「長岡銘竹」によれば、適切な場所に設置した竹垣は30年以上持つ事例も確認されています。


柱の交換サイクルは約6年、竹材の交換は約3年が目安です。交換作業に最適な時期は冬(12〜2月)です。虫がいなくなり、竹が最も乾燥するこの季節に切り出して施工することで、次の周期まで長持ちさせられます。


防腐剤を選ぶ際は、竹専用または木材用の油性浸透タイプを使うのが条件です。水性タイプは竹の表面に弾かれやすく、内部まで浸透しません。ホームセンターで1,500〜3,000円程度で手に入ります。メモしておくと便利です。


長岡銘竹(建仁寺垣・竹垣の専門店):竹垣に関するよくある質問(耐用年数・寿命を延ばす方法を専門家が解説)




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