

ユニバーサルジョイントは、互いに角度のついた二本の回転軸を連結し、動力を伝達するための軸継手であり、カルダンジョイント(不等速ジョイント)と等速ジョイントの大きく二つに分類されます。
最も一般的なカルダンジョイントは、入力側と出力側にフォーク状のヨークがあり、その間を十字形のクロス(十字軸)とニードルベアリングでつなぐ構造となっていて、三次元的な屈曲を許容しながらトルクを伝えます。
建築従事者にとって重要なのは、この構造が「回転中心が常に一致しない」「一定角度を超えると急激に寿命が落ちる」という特性を持ち、支持条件の設計や取り付け精度に直結するという点です。
ユニバーサルジョイントは、一般に以下の部品で構成されます。limit-mecheng+1
ユニバーサルジョイントの構造的な特徴として、単一ジョイントでは入力軸と出力軸の回転角速度が常に一致せず、1回転の間に2回の加速・減速が発生する「速度変動」が挙げられます。huadingfabrication+1
この速度変動の大きさはジョイント角(軸の折れ角度)に比例して増大し、角度が大きいほどねじり振動・トルク変動・騒音の原因となるため、建設機械や建築用可動構造では、必要に応じて等速ジョイントを併用したり、二重カルダン構成で等速化を図ったりします。fhdbearings+1
構造原理と部品構成の詳細な模式図と解説は、汎用機械要素解説サイトやメーカー技術資料にまとまっています。najico+1
ユニバーサルジョイントの構造・速度変動の基礎解説(機械要素としての原理理解の参考)
ユニバーサルジョイント 構造には、十字軸とニードルベアリングを用いる「クロスタイプ」に加え、工具用ソケットなどで見られる「駒式(ブロック式)」と呼ばれる構造があり、建築現場で使うインパクト用延長バーなどでも両者の違いが実感できます。
クロスタイプは、ヨークとクロスで構成される典型的なカルダンジョイントで、高トルク・連続回転に適し、自動車のプロペラシャフトや産業機械などでも広く採用されています。
一方、駒式は中央に四角いブロック(駒)を設け、そこに入力側・出力側のソケットを互い違いにピンで連結した構造で、工具用ソケットジョイントに多く、首振り量を抑えながらコンパクトにまとめられる反面、連続高速回転には向かないとされています。
種類ごとの特徴を簡単に整理すると次のようになります。limit-mecheng+2
建築従事者の視点から見ると、構造体に固定されるジョイントか、工具や機械側に組み込まれたジョイントかで求められる性能が大きく変わります。aibsc+1
構造体側で連続回転を伴う場合はクロスタイプや等速ジョイントの採用を検討し、施工用工具として使う場合は駒式の小回りや扱いやすさを優先するなど、用途と構造を結びつけて選定する感覚が重要です。marukoo.cocolog-nifty+1
日本語でユニバーサルジョイントの構造と種類を整理している技術資料として、ファスナー・機械要素系の技術ブログが参考になります。adamfaliq+1
ユニバーサルジョイントの種類と構造解説(クロス式・駒式のイメージ把握に)
ユニバーサルジョイントは、自動車や産業機械だけでなく、建築・建設分野でも、建設機械の駆動部・プレハブ構造の調整機構・天井落下防止金物などで利用されており、見えないところで構造安全性や施工性に貢献しています。
建設機械では、ブームやアタッチメントの駆動軸・鉄骨建方用のレベリング装置・コンクリートポンプ車など、可動部が多く振動も大きい箇所でユニバーサルジョイントが使われ、ミスアライメント吸収と動力伝達を両立させています。
建築の固定された構造体と組み合わせた例としては、既存天井の落下防止対策で「構造体からユニバーサルジョイントを介して天井を支持するシステム」が提案されており、吊ボルトが破断してもユニバーサルジョイント支持により天井の落下を防ぐ仕組みが用いられています。
参考)N-Safe〔既存天井落下防止措置〕 - 天井落下防止.co…
このような用途では、ユニバーサルジョイントの「全方向に一定範囲の角度を許容できる」という特性を利用して、地震時の相対変位を受け流しつつ、天井面のレベルを保持する設計が行われており、ジョイントそのものは回転よりも多方向の角度変化吸収を主目的として用いられている点がユニークです。
一方で、建築分野でユニバーサルジョイントを採用する際には、以下の注意点があります。najico+2
ユニバーサルジョイントを活用した建築耐震・非構造部材の落下防止技術の解説資料は、製品メーカーの技術ページに詳しい事例が示されています。
天井落下防止用ユニバーサルジョイント支持の解説(耐震改修での利用事例)
ユニバーサルジョイントを設計に組み込む、あるいは既製品を選定する際には、単に「軸径が合うか」だけでなく、トルク・回転数・角度・寿命・環境条件といった複数の指標を同時に検討する必要があります。
多くのメーカーは、カタログに「期待寿命時間(L)」を計算する式や補正係数を掲載しており、基本トルク・回転数・偏角に加えて、モータ種別による衝撃係数(ガソリンエンジン・ディーゼルエンジンなど)を考慮して寿命を見積もることを推奨しています。
ユニバーサルジョイントの代表的な設計・選定ポイントは次の通りです。fhdbearings+1
参考)https://www.najico.co.jp/njcwprw/wp-content/uploads/2023/12/UJ_J_catalog.pdf
実務上見落とされがちなポイントとして、「角度は小さいが長期にわたり微小振動を受け続けるケース」の扱いがあります。fhdbearings+1
例えば、常時微振動する機械室に設置された長尺シャフトの接続部などでは、角度自体は数度でもベアリング疲労が蓄積しやすく、定期点検間隔の短縮や、あえて剛結カップリング+弾性体(ゴムカップリングなど)に切り替える判断が必要になることがあります。mdpi+2
また、耐震性能の観点では、変形追従性のあるポリウレタンジョイントなど、変形を積極的に許容する接合部材の研究が進んでおり、将来的にはユニバーサルジョイント的な可動性とエネルギー吸収性能を併せ持つ「構造接合要素」として建築フレームに組み込むアプローチも検討されています。pmc.ncbi.nlm.nih+1
ユニバーサルジョイントの寿命計算や設計条件の詳細は、国内メーカーの技術カタログに具体的な数式や使用例が掲載されています。
ユニバーサルジョイント技術カタログ(寿命計算式と設計条件の確認に)
近年、建築分野では「用途可変性・移設性・解体性」を重視した構法が注目されており、接合部に可動性や着脱性を持たせることで、構造体を将来的に再構成しやすくする設計が研究されています。
木造建築では、ノード部に特殊コネクタを用いた「Node.Free」などの接合システムが提案されており、すべて異なる角度で接合された火打梁を支えるために、ユニバーサルジョイント的な思想を持った接合金物が使われている事例もあります。
こうした応用では、ユニバーサルジョイントそのものを回転軸として使うだけでなく、「多方向の角度調整が可能」「施工誤差や将来の変形に追従できる」という特性を、以下のような設計意図に結びつけています。stroog+2
特に木造ハイブリッドジョイントの研究では、見えがかりをすっきりさせながら、内部に金属ジョイントや可変機構を組み込む事例が増えており、これらは「ユニバーサルジョイント 構造」の概念を建築接合へ拡張したものと捉えることができます。mdpi+1
将来的には、可動性・分解性・再利用性を備えた建築構造が、サステナブル建築やサーキュラーエコノミーの文脈で重要な位置を占めると予想され、その中でユニバーサルジョイント的な接合要素は、一種の「関節」として建築の骨格を構成していく可能性があります。arxiv+2
こうした可変構造・ハイブリッドジョイントに関する国際的な研究レビューは、オープンアクセス論文で詳細に確認できます。mdpi+1
木造ハイブリッドジョイントと接合ディテールの国際的事例(可変接合・ノード設計の参考)

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