

油性コーキング材は、天然樹脂・合成樹脂・アルキド樹脂などの樹脂と、炭酸カルシウムなどの充填材を混合して作るペースト状のシーリング材で、相対変位の小さな目地のシールに使われてきた材料です。
最大の性格は「表面に皮膜を作るが、内部は時間が経っても硬化しない」点で、触ると柔らかい感触が残るタイプとして説明されています。
建築用の油性コーキング材はJIS A 5751で規定されていましたが、2004年に廃止され、アスベスト(石綿)問題が背景にあるため近年はほとんど使われない、という位置づけを押さえる必要があります。
現場で重要なのは、油性コーキング材が「悪い材料」だから消えたという単純な話ではなく、規格廃止・石綿問題・代替材の普及が重なって“現代の標準仕様から外れた”点です。
つまり改修・部分補修で遭遇するのは、新築採用よりも「既存の名残り」が中心になります。
この前提を置かずに、現代の変成シリコン系などと同じ段取りで扱うと、塗装・清掃・撤去の工程で想定外が起きやすくなります。
コーキング材(シーリング材)は、硬化メカニズムで大きくタイプ分けされ、化学反応で固まるもの、乾燥で固まるものなどがある、と整理されています。
代表例として、シリコーン系(耐候性・耐水性・耐熱性が良好だが塗装不可)や、変性シリコーン系(耐候性と塗装性が良好で、シリコーン系と違い塗装可能)といった分類が一般的です。
この分類を踏まえると、油性コーキング材は「ゴム状に完全硬化して追従する材料」というより、皮膜形成型として異なるグループにいる、と理解しやすくなります。
また、同じ“コーキング”という呼称でも、現場では「シリコーン系を指して話している」のか「古い油性系を指して話している」のかで、塗装可否・撤去性・打ち替え手順が変わります。
参考)油性コーキング材
口頭指示や見積項目の「コーキング」だけで判断せず、既存材の状態(表面膜、内部の柔らかさ)と、採用する材料系統(シリコーン、変性シリコーン等)をセットで確認するのが安全です。daiwast+1
油性コーキング材は、小さな目地のシールに使用される材料として説明されており、「相対変位が小さい目地向け」という前提がつきます。
動きの大きい取り合い・伸縮目地・外装のハードなムーブメント部で、現代の弾性シーリング材と同じ期待値を置くのは設計思想が違います。
改修で既存が油性の場合、重要なのは「そこが本当に相対変位の小さい部位か」を再評価し、部位条件に合う代替材(例:塗装工程があるなら塗装可能な系統)を選び直すことです。
さらに注意点として、油性コーキング材は水を弾くため、その上から塗装できないと明記されています。
このため、外壁改修で「打ち替え→塗装」の標準工程を組む現場では、油性が残存していると塗膜の不具合要因になり得ます。
“とりあえず増し打ちして塗る”のは破綻しやすいので、既存撤去を基本線に据えて工程を組むほうが合理的です。
油性コーキング材は塗装ができないため、塗装が絡む場合は「油性を使わない」という選択がまず優先されます。
加えて、材料選定を誤ると、後工程の塗装トラブルだけでなく、補修のやり直し(足場延長・手戻り)に直結します。
現場の実務としては、仕様書・工程表の段階で「目地材の系統」と「塗装可否」を紐づけておくと、職長交代や多能工チームでも判断がブレにくくなります。
ここで意外に見落とされがちなのが、“塗装ができる材料に替えたから安心”ではなく、「既存材が油性だった場合、撤去と清掃でどこまで下地を戻せたか」が結果を左右する点です。
油性は内部が硬化しない性質のため、表面だけ取り除いたつもりでも、薄く残った成分が新規材の付着や塗装工程に影響する可能性を想定しておくべきです。
最終的には、メーカー仕様(プライマー要否、適用下地、施工条件)に合わせて試験施工・付着確認を入れるのが、手戻りリスクを最小化します。
検索上位の一般解説では「油性は古い・使わない」で終わりがちですが、実務で効くのは“既存油性の見抜き方と、改修時の判断基準”をルール化することです。
油性コーキング材は内部が硬化しないという性質が説明されているため、点検時に「表面は皮張りしているが、押すと内部が生っぽい」「カッターを入れると中が粘る」といった挙動を示す場合、油性残存の疑いとして扱うと整理が早いです。
この時、重要なのは材料当てクイズではなく、(1)塗装工程があるか、(2)目地に動きがあるか、(3)撤去可能か、(4)代替材をどの系統にするか、の意思決定を現場で即答できるチェックリストを持つことです。
あまり知られていない実務上のポイントとして、油性コーキング材は「今ではほとんど使用されていない」一方で、用語としての“コーキング”が残り続けている背景が説明されています。
つまり、施主・管理会社・他職種の会話で「コーキング直して」が出た時、その中身は油性の残存補修かもしれないし、変成シリコンの打ち替えかもしれません。daiwast+1
このズレを潰すのがプロの価値なので、写真付きの劣化例(表面皮膜・硬化タイプのひび割れ差)を社内標準資料にして共有すると、見積・施工・検査のすり合わせコストが下がります。
油性コーキング材(定義・JIS廃止・塗装不可の注意点の根拠)。
油性コーキング材
シーリング材の系統分類(シリコーン系・変性シリコーン系等の特徴整理)。
https://www.sharpchem.co.jp/caulking/Illustrate-the-type-of-coking-agent.html

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