把握力 計算 と 数量 と 歩掛 と 工程管理

把握力 計算 と 数量 と 歩掛 と 工程管理

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把握力 と 計算

把握力 計算で現場のズレを減らす
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把握力=「現場を数字で説明できる力」

感覚ではなく、数量・歩掛・荷重・進捗を計算で語れると、手戻りと赤字の芽を早めに潰せます。

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数量×歩掛×単価が最小セット

積算・工程・原価の会話が噛み合う基本形を、現場目線で整えます。

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チェックの型を先に作る

計算式より先に「どの数字を、どの順で、どこまで」確認するかを決めるとミスが激減します。

把握力 計算の定義と数量の前提


建築の現場でいう「把握力」は、センスや経験だけを指しません。むしろ「いま何がどれだけあり、次に何がどれだけ必要で、どこにリスクが潜むか」を、数量と条件で説明できる状態が強い把握力です。
その“説明可能な状態”を作る最初の材料が数量です。数量は、設計図書や現場条件から拾い出した「面積・体積・延長・個数」などのデータで、ここがズレると以降の歩掛、工程、原価、発注が連鎖的にズレます。


さらに重要なのが、数量の“前提条件”を揃えることです。例えば同じ「コンクリート打設」でも、搬入条件・打設高さ・ポンプ車の可否・天候リスクで、段取りも手間も別物になります。数量は「現場条件とセット」で扱い、単独の数字として独り歩きさせないのが、実務的な把握力のコツです。


把握力を落とす典型パターンは、数量が「図面の上の答え」になってしまうことです。図面から拾えても、施工区分(打継位置、先行/後行、夜間など)に分解できていないと、工程・人員・安全の計算に繋がりません。まずは数量を「施工の単位」に落としてから計算の土台にします。


把握力 計算で歩掛と所要人数を作る

歩掛(ぶがかり)は、単位数量あたりに必要な手間(人工など)を数値化したものとして整理できます。歩掛を使うと、設計作業量(数量)から所要人工を計算でき、そこから労務費・日数・編成(何人班か)まで一気に展開できます。
基本の形はシンプルで、まず「所要人数(人工)」は、設計作業量に歩掛を掛けて求める、という考え方です。歩掛の解説記事でも、所要人数=設計作業量×歩掛、という形で示され、計算例(例:50m³×0.2人工/m³=10人工)も示されています。


この形の良いところは、現場の会話が速くなる点です。例えば上司や協力会社と「この工種、何人必要?」という議論になったとき、数量と歩掛があれば根拠が揃います。逆に言うと、把握力が弱い現場は「何となくこのくらい」から抜け出せず、後で増員・残業・応援手配になりやすいです。


注意点は、歩掛は“固定値ではない”ことです。歩掛は標準歩掛を参照しつつ、自社の過去実績や現場条件で補正するのが現実的で、標準歩掛は国土交通省の基準などを参照する、という説明も一般的です。つまり把握力とは「正しい歩掛を暗記する力」ではなく、「歩掛を現場条件に合わせて更新する力」です。


参考リンク(歩掛の定義、標準歩掛の参照先、所要人数・労務費の計算例が載っています)
https://andpad.jp/columns/0090

把握力 計算で工程管理のKPIを決める

工程管理が難しくなる最大の理由は、「進捗」を言葉で追い、数字で追っていないことです。把握力を工程に落とすなら、まず“何を数値化するか”を決め、次に“記録→比較→打ち手”の流れを固定します。
例えば工程管理の考え方として、工程進捗を数値で把握するためにKPIを置く手順(管理項目の選定、記録、チェック)を解説している記事もあります。現場では、完了数量、日当たり出来高、手戻り件数、不良数、検査指摘数など、数字にしやすい項目から始めるのが現実的です。


KPIの設計で意外と見落とされがちなのが、「数量の単位」を工程の単位に合わせることです。例えば“床面積100m²”が数量としてあっても、工程は「墨出し→配筋→型枠→打設→養生→脱型」のように分かれます。つまり工程管理のKPIは「工種×区画×日付」の粒度に落ちて初めて機能します。


また、工程の遅れは「遅れた後に分かる」のでは遅いです。把握力が高い現場は、日々の出来高と計画出来高の差(ズレ)を見て、早めに“段取り”を調整します。資材の先行手配や、検査タイミングの前倒しなど、工事そのものではなく周辺条件を動かして遅れを潰す発想が、計算できる現場の強みになります。


参考リンク(工程進捗を数値で把握するためのKPI設計と管理ステップの考え方がまとまっています)
https://www.kuraemon.com/kb/schedule-management/process-management-kpi

把握力 計算で構造計算の式を現場に翻訳する

構造計算」は設計者や構造担当の領域と思われがちですが、施工側の把握力にも直結します。理由は単純で、荷重・変形・耐力といった“設計が守りたい条件”を理解しているほど、現場の判断(変更・省略・代替)が危険か安全かを切り分けやすいからです。
構造計算の流れとしては、荷重を算定し、材料を選び、実際に計算する、という整理がされています。さらに許容応力度や層間変形角、偏心率、保有水平耐力など、現場でも耳にする用語が「どんな意味で、どんな式で扱われるか」も概説されています。


ここで把握力として大事なのは、式そのものを暗記することより「式が守ろうとしている危険」を理解することです。例えば層間変形角は、地震力などで建物が変形したときの度合いを示し、δ/hという形で整理されています。現場で開口補強や間仕切り変更が出たとき、単なる“納まり”ではなく、剛性や変形の議論に繋がる可能性がある、と想像できるだけで判断精度が上がります。


また構造計算には「ルート」という考え方があり、規模や条件で必要な計算が変わる、という整理もされています。施工段階での変更や追加が、審査や確認、説明責任に影響する場面もあるため、現場側が“どのレベルの確認が求められる建物か”を把握しておくことは、実務のトラブル回避になります。


参考リンク(構造計算の手順、よく使う計算式、ルートの整理、特例の誤解ポイントがまとまっています)
https://makehouse.co.jp/labo/knowhow-design/structuralcalculation-method/

把握力 計算を上げる寸法感覚の訓練(独自視点)

検索上位の多くは「計算の式」や「手順」を丁寧に説明しますが、現場の把握力が伸び悩む原因は“数字を現物に結び付ける訓練不足”であることが少なくありません。つまり計算はできても、数字を見た瞬間に現場の景色(高さ・幅・重さ・手間)が浮かばないと、段取りやリスク予測が遅れます。ここは意外と盲点です。
施工管理の文脈では「寸法感覚」を鍛えることが、計画や段取りの基盤になり、数字を頭の中でリアルにイメージできないと計画が難しくなる、という主張がされています。対策として、メジャーを持ち歩いて身近な物を測り、数字と実物を関連付ける習慣を作る方法も提案されています。


この訓練を「把握力 計算」に直結させるなら、次のように運用します。


✅ 寸法感覚×計算を繋ぐミニ習慣
・📏 毎日1つ、現場の“長さ”を測って記録(例:搬入経路幅、足場幅、開口寸法)
・🧱 毎日1つ、面積/体積に変換(例:幅×長さ、厚み×面積)
・👷 毎日1つ、歩掛に落として人工を試算(例:型枠m²→人工、清掃m²→人工)
・🗓️ 毎日1つ、日当たり出来高に直して工程に当てる(例:今日の班で何m²進むか)
この一連を回し始めると、上司や職人との会話が「感覚」から「根拠」に寄っていきます。さらに、数字で説明できる人は、変更協議でも強くなります。「この変更は納まりだけでなく、数量が何%増えて、人工が何人工増えて、工程が何日伸びる」という会話にできるからです。


参考リンク(寸法感覚を鍛える具体策、数字とリアルを結びつける重要性が書かれています)
https://genba-lab.com/2023/11/05/train-your-sense-of-size/




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