

高速切断機の刃交換で最初に固定するルールは、スイッチOFFだけで終わらせず「電源プラグをコンセントから抜く」ことです(不意の起動を物理的に止める)。
この手順は取扱説明書でも「砥石の交換をする際は、必ず電源プラグを抜く」と明確に書かれており、慣れた人ほど省略しがちな落とし穴です。
次に安全カバー(ホイルカバー/保護カバー)の状態を確認します。カバーは火花・切削粉の飛散だけでなく、万一の破損時に破片の飛散を抑える目的があるため、外して使う前提がそもそも危険です。
現場での事前チェック(交換作業に入る前)
刃(砥石/チップソー)交換は、基本的に「カバーを開く → スピンドルロック(刃物交換ボタン) → 締付けボルトを緩める → フランジ類を外す → 刃を外す」の流れです。
たとえばチップソーカッター系の説明書では、ホイルカバーを開け、刃物交換ボタンを押し込み、スパナで締付けボルトを緩めてアウターフランジと刃を外す手順が示されています。
チップソー切断機の機種によっては「ボルトが逆ネジ(左ネジ)」のことがあり、時計回りで緩む仕様が明記されています。固くて回らないときに“普通のネジだと思って逆に締め込む”事故が起きやすいので、必ず説明書表記を優先してください。
交換で工具が滑る・手が近づくのを防ぐコツ
取付け時にまず確認すべきは「回転方向」です。砥石は回転方向の確認が推奨されており、合っていないと切れ味や安全性に直結します。
次に重要なのがフランジ(内・外)と取付面の清掃です。取扱説明書には、砥石交換の際に「取り付け部分などに付着した切削粉などをきちんと拭き取る」旨があり、切削粉が残ると固定不良・ブレの原因になります。
さらに、別の取扱説明書でも「特にインナーフランジに切りくずが残っていると、砥石がぶれるので注意」と明記されており、ここは“知らないとやらないが、やると違いが出る”ポイントです。
清掃の具体(現場で再現しやすい)
刃交換後に「3分以上の試運転(空転)」を行うことは、複数の取扱説明書や安全情報で繰り返し示されています。
砥石メーカー側の安全注意でも「砥石を取り替えたときは3分間以上の試運転」とされ、異常音・振動・面ブレをこの時間であぶり出す意図が読み取れます。
また、特別教育の解説記事でも、砥石交換後3分以上の試運転は労働安全衛生規則で義務付けられている点に触れられており、「急いで省略した」ことが災害要因になり得るとされています。
試運転で見るべきチェック項目(“止める勇気”の基準)
参考:砥石交換後は3分以上の試運転、回転方向確認、砥石カバーは1/2以上覆う等の安全要点
https://www.resiton.co.jp/pages/391/
参考:砥石を取り替えた時は3分以上の試運転(異常音・振動・面ブレ確認)の注意点
https://www.kgw.co.jp/support/attention/follow/
現場で“締め付けは十分なのにブレる”ケースの多くは、ボルトのトルク不足よりも「フランジ面に挟まった微細な切削粉」「フランジの当たり面の傷」「刃穴とブッシュの相性」に寄っています。
小型高速切断機の説明書には「砥石支えフランジは20mm」「穴径が20mm以上の切断砥石をセットする時は内径を調整する砥石用ブッシュを使用」といった記述があり、穴径の不一致を“締付けでごまかす”のは危険だと分かります。
つまり、刃交換の品質を上げる最短ルートは、力任せに締めることではなく「面を出す(清掃)」「規格を合わせる(穴径・ブッシュ)」「試運転で切り分ける」の3点セットです。
独自チェック表(原因の当たりを早く付ける)
| 症状 | 起きやすい原因 | まずやる対処 |
|---|---|---|
| 面ブレが出る | インナーフランジに切りくず残り/取付面の切削粉噛み | フランジ・取付面を拭き取り、再組付け |
| 異音がする | カバー干渉/刃の方向違い/締付け不良 | カバー位置と固定、回転方向、ボルト固定を再確認 |
| 切れない・焼ける | 刃の種類不適合/押し付け過多で回転が落ちる | 刃の選定見直し、送り圧を一定に |
補足:指定以外の刃物(丸ノコ刃・チップソー等)での切断作業をしない注意が明記されている機種もあるため、機種の用途に合った刃を必ず選定してください。

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