

水道修理で言う「規格」は、ひとことで言えば“どの機器に、どの寸法の部品が合うか”を決める約束事です。ここでつまずきやすいのが、呼び径と寸法(内径・外径・厚み)をごっちゃにしてしまう点です。家庭の水回りでも、表示は「呼び径13」など機器側基準の表記と、パッキン側の実寸表記が混在します。
まず「呼び径(よびけい)」は、取り付けネジの外径などから導く“呼びのサイズ”で、外径の実測値と同じ数字ではない場合があります。例えば、外径が16mmなら呼び径13mm、外径が19mmなら呼び径20mmになる、といった注意点が紹介されています。つまり「測った外径=呼び径」ではないので、ここを取り違えると購入がズレます。
さらに、家庭用でよく出る「13mm水栓」は、家庭の多くで一般的とされ、パッキン選びの出発点として扱われることが多いです。ただし“多い=必ず”ではなく、まれに呼び径20mmもあるため、購入前に確認するのが無難です。DIYでの再訪問(買い直し)を減らすには、最初の規格確認に時間を使うのが結果的に最短ルートになります。
規格を詰める現実的な順番は、「型番で特定」→「無理なら実測」です。メーカー名と型番(品番)が分かれば、種類とサイズが分かる、とされており、蛇口本体の根元のラベルや刻印で確認できることがあります。写真を撮って拡大すると、刻印が読めるケースも多いので、作業前にスマホで記録しておくと後で助かります。
実測する場合は、最低限次を押さえるとミスが減ります。
ここでの“意外な落とし穴”は、古いパッキンが長年の締め付けで変形しており、測った寸法が本来寸法より小さく(または薄く)出ることです。とくに厚みは、締め込みが強いほど痩せやすいので、「測定値ぴったり」よりも、元の形状や相手部品の当たり面(シート面)の幅も見ながら判断します。迷った場合は、同規格で厚み違いの候補を2つ買い、当たりと止まり具合で決めるのが現場的には早いです(予備は次回の保守部品にもなります)。
寸法表が公開されている分野(配管フランジ用ガスケット等)では、呼び径ごとに内径・外形が表で規定されており、規格が“表で固定”されている世界観が分かりやすいです。家庭の蛇口の小パッキンと分野は違っても、「呼び径→標準寸法」という考え方自体は共通します。
フランジ用パッキンの寸法表(呼び径と内径・外形の関係の参考)
https://yamakinweb.com/documents/flange_packin/
「家庭用は13mmが多い」という情報は、実務上かなり役に立ちます。呼び径13mmが一般的で、購入時は「呼び径13mm」と書かれたパッキンを選ぶ、ただしまれに20mmもあるので事前確認が推奨、という説明があります。ここで重要なのは、“呼び径13mm”という入口から入って、次に「どの種類のパッキンか」を分岐させることです。
同じ13mm水栓でも、内部構造や用途で部品が違います。たとえば、一般的な蛇口(13mm水栓)で多い標準サイズとして、コマパッキン14×11×4mm、三角パッキン19×13×2.5mmが挙げられています。ここから逆算すると、家の蛇口がコマ式(ハンドルを回すとスピンドルで押し付けるタイプ)ならコマパッキン系の線が濃く、止水栓や接続部なら三角パッキンや袋ナット内のパッキンが疑わしい、という当たりを付けられます。
ただし、同じ名称でもメーカーごとに微妙に設計が違うことがあり、“標準サイズっぽいけど止まらない”も起きます。そこで、次の優先順位が効きます。
「標準サイズ」は便利ですが万能ではないので、呼び径→種類→寸法の順に確度を上げていくのが、DIYでの失敗を最小化します。
パッキン交換は難易度が低い部類ですが、事故(止水できず水が噴く)と二次被害(締め過ぎで部品破損)が起きやすい作業でもあります。三角パッキンだけの交換なら止水栓を閉めた状態でも交換できることがある一方で、万一を考え元栓を閉めて行った方が安全、という注意が示されています。自宅設備は築年数や劣化で想定外が起こるので、安全側で段取りするのが正解です。
工具は、作業対象で微妙に変わりますが、最低限は次で足ります。
止水栓交換手順の説明でも、ナットを外す際にウォーターポンププライヤーかモンキーレンチを使うこと、左に回して緩めること、既設の三角パッキンを外すこと、さらにスピンドルやコマパッキンを外す手順が触れられています。現場でのコツは、「外した順に並べる」「写真を撮る」「締め込みは止まったところから少しだけ」の3つです。締め過ぎはパッキンの寿命を縮め、シート面を傷めて“パッキンを替えても止まらない”状態を作るので、漏れが止まった時点で勝ちと考えます。
止水栓の水漏れ修理で、工具や元栓閉止の注意(安全側の段取りの参考)
https://www.smile24.co.jp/useful/mizumore/shisuisen-mizumore-repair/
検索上位の多くは「サイズの調べ方」「交換方法」に寄りますが、DIYで詰まりがちなのは“規格が合っているのに漏れる”ケースです。ここで見るべきは、パッキンそのものだけでなく、当たり相手の「シート面(座)」です。コマパッキンやシートパッキンは、相手側の金属面に押し付けて止水するため、シート面に傷や異物噛み、段付き摩耗があると、新品パッキンでも線当たりになって水が逃げます。
診断の手順は、次の順が安全で確実です。
この視点が意外に効くのは、「規格探し」に時間を溶かしやすいからです。規格を完璧に合わせても、相手側が傷んでいれば止まりません。逆に、シート面が健全なら、呼び径と寸法が適切な範囲に収まっていれば止まる確率は上がります。
また、呼び径の換算(外径16mm→呼び径13mm等)のように、表示の読み替えが必要な領域があります。これを知らずに「現物の外径に近い呼び径」を買うと、合わない→締め過ぎ→シート面損傷、という負の連鎖も起こり得ます。規格の理解は、単なる買い物のためではなく、設備側を壊さないための“作業の保険”として役立ちます。

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