発泡ウレタン充填フォーム 建築用途 施工手順 注意点 安全対策

発泡ウレタン充填フォーム 建築用途 施工手順 注意点 安全対策

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発泡ウレタン充填フォーム 建築用途と施工ポイント

発泡ウレタン充填フォームの概要
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建築用途と特性

発泡ウレタン充填フォームの断熱・気密・充填といった基本性能を整理し、どのような部位に適しているかを解説。

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施工手順と品質確保

缶の取り扱いから充填量の目安、硬化管理まで、トラブルを避けるための施工フローを具体的に説明。

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不具合・火災リスクと対策

硬化不良や電線周りの発熱、火災事例など、見落とされがちなリスクと建築従事者が取るべき予防策を紹介。

発泡ウレタン充填フォーム 建築用途と性能の基礎


発泡ウレタン充填フォームは、現場で発泡させて隙間を充填しつつ断熱と気密を同時に確保できる材料で、RC造や木造の開口部周り・配管まわりなどの細かいすき間処理に広く用いられています。硬質ウレタンフォームとして優れた断熱性能を持ち、熱伝導率はフロン系の吹付硬質ウレタンフォームと同等レベルまで高められているノンフロン系システムの開発も進んでおり、省エネ建築での採用が増えています。
発泡ウレタンは発泡体の空隙率が高く、設計次第では熱伝導率0.023W/(m・K)程度まで抑えられるため、躯体の欠損部や開口部周りの熱橋を補う目的でも有効です。一方で、発泡後は硬質で切削以外での除去が難しいため、後施工配線や設備更新の予定がある部分には安易に充填しない設計判断が求められます。

発泡ウレタン充填フォーム 施工手順と缶の取り扱い

発泡ウレタン充填フォームの施工では、まず缶をよく振り、内容物を均一化してから使用することが基本で、一般的に20〜30回程度しっかり振ることが推奨されています。施工時は缶を倒立させ、専用ガンまたは付属ノズルを確実にねじ込み、ネジ山が見えなくなるまで締め込んでから吐出することで、接続部からの漏れや飛散を防止できます。
吐出量については、フォームが吐出後に約1.5〜2倍に膨張する特性があるため、必要体積の半分程度の充填で止めるのが目安とされており、これを超えると過充填による膨れや変形を誘発します。一液タイプは空気中の湿気と反応して硬化するため、5cm角程度までの隙間を対象とし、一度に大容量を充填しないことが品質確保と硬化不良防止の基本ルールです。

発泡ウレタン充填フォーム 硬化不良・気泡・変形などの不具合対策

発泡ウレタン充填フォームのよくある不具合として、硬化不良・表面のべたつき・内部の未反応部・過膨張による建具変形などがあり、多くは充填量と施工環境の管理不足に起因します。一液タイプは湿気が硬化のトリガーとなるため、密閉された空間や奥行きの深い穴に一気に充填すると、内部に湿気が届かず中心部だけがゲル状のまま残り、後日沈下や収縮、臭気の原因になることがあります。
不具合を避けるには、1回あたりの充填厚を5cm程度までに抑え、層状に複数回に分けて施工すること、捨て吹きを行って最初の泡の硬化異常を避けること、そして施工面をあらかじめ湿らせておき硬化反応を安定させることが有効です。建具周辺では、サッシ枠の片側から一気に充填せず、左右や上下に分けて少量ずつ入れることで、枠の反りや開閉不良を抑えられるという現場ノウハウもあり、特に樹脂サッシでは注意が必要です。

発泡ウレタン充填フォーム 電気配線・火災リスクと安全対策

発泡ウレタン充填フォームは断熱・気密に優れる一方、電気配線との取り合いを誤ると発熱や火災リスクを増大させることが複数の事例から指摘されています。200Vエアコン用配線を発泡ウレタンフォームで完全に埋め込んだ結果、壁内で発火に至った事例や、ウレタンフォームが熱をこもらせたことで絶縁劣化とアークが発生し、ブレーカーが頻繁に落ちる・焦げ臭がするなどのトラブル報告があります。
さらに、ウレタンフォームは化学反応の熱や異常配合による発熱で自然発火に至った工場火災の事例もあり、軟質ポリウレタンフォームが集積場で発火したケースでは、イソシアネート過多の異常配合品が蓄熱し、スプリンクラーが無かったことで被害が拡大しています。建築現場では、配線の放熱スペースを確保し、電気工事完了前に断熱材で配線を包み込まないこと、躯体内の充填ではケーブル周囲にクリアランスを設ける、難燃フォームを選定するといった配慮が重要です。
電気配線と発泡ウレタンフォーム取り合いの注意点を詳しく解説している技術コラム。
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ウレタンフォームに関する火災・自然発火の実例と化学的な背景を整理した技術資料。
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発泡ウレタン充填フォーム 建築現場での独自活用とメンテナンス戦略

発泡ウレタン充填フォームは隙間充填材としてだけでなく、気流止めと配管固定を兼ねる部材として活用することで、床下や天井裏のドラフトを抑えつつ配管のガタつきを減らすといった、現場レベルの工夫がしやすい材料です。ただし、後で設備更新が想定される配管・ダクト周りを完全に固めてしまうと解体コストが跳ね上がるため、「将来動かす可能性のある要素にはウレタンをかけすぎない」という運用ルールを仕様書レベルで決めておくと、長期的な維持管理がスムーズになります。
また、劣化や改修で既存フォームを部分的に除去する場合は、カッターやワイヤーブラシで物理的に削り取るのが基本であり、溶剤で溶かそうとすると周囲の仕上げ材や防水層を傷めるリスクが高い点にも注意が必要です。既存建物の断熱改修では、古いフロン系フォームと新しいノンフロン系フォームが混在するケースもあり、環境負荷・廃棄コスト・発泡ガスの種類を把握した上で、部分撤去か被せ断熱かを選定する視点が求められます。
一液性発泡ウレタンフォームの実務的な使用方法や缶の扱い・捨て吹きのポイントを写真付きで解説しているページ。
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