型式承認と計量法の基本を建築業従事者が押さえる方法

型式承認と計量法の基本を建築業従事者が押さえる方法

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型式承認と計量法を建築業従事者が理解すべき理由

現場で使っているはかりが「取引・証明以外用」なら、今すぐ50万円のリスクがあります。


この記事でわかること
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型式承認・検定の仕組み

計量法が定める特定計量器の型式承認とは何か、検定との違いや手続きの流れをわかりやすく整理します。

🏗️
建設現場で関係する計量器

はかり・騒音計・振動レベル計など、建築業で使用頻度が高い特定計量器と、その検定義務の有無を具体的に解説します。

🚨
違反した場合のリスクと対策

検定証印なし・有効期限切れの計量器を取引・証明に使うと6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります。チェックポイントを確認しましょう。


型式承認とは何か:計量法第76条が定める制度の概要


計量法に「型式承認」という言葉が登場したとき、難しそうと感じる方が多いようです。しかし仕組みを整理すると、建築業従事者にとっても理解しやすい制度です。


型式承認とは、特定計量器のメーカー(届出製造事業者)が、自社が製造する計量器の「型式(設計)」について、あらかじめ国の技術基準に適合しているかどうかの審査を受け、承認を得る制度です。根拠法令は計量法第76条第1項で、審査機関は経済産業大臣または日本電気計器検定所(JEMIC)が担当します。


承認を受けた型式の計量器には、製品に型式承認表示が付されます。この表示がある計量器は、後述する「検定」の際に構造にかかる検査項目を大幅に省略できるというメリットがあります。つまり型式承認は、主にメーカー側が製造前に行う手続きです。


建築業従事者が直接「型式承認の申請」をする機会はほとんどありません。ただし、購入・使用する計量器が型式承認を受けているかどうかは、現場での合法的な使用に関わります。これが基本です。


型式承認の有効期間は10年と計量法で定められており、10年ごとに更新が必要です。有効期間が切れた型式の計量器は製造できなくなりますが、すでに出荷・使用中の計量器の使用を直ちに禁じるものではない点も、整理しておく必要があります。


産業技術総合研究所(AIST):型式承認試験の詳細(非自動はかり・自動捕捉式はかりの型式承認試験内容)


型式承認と検定の違い:建設現場で必ず確認すべき2つのポイント

型式承認と検定は混同されやすいですが、別の制度です。この違いは重要です。


型式承認は「設計・型式」単位でメーカーが受ける国の審査、検定は「個々の計量器」単位でユーザーが使用前に受けることが求められる合格審査です。計量法第16条第1項は「特定計量器を取引または証明の計量に使用する場合は、検定に合格した(検定証印または基準適合証印が付された)ものを使用しなければならない」と定めています。


型式承認を取得している計量器であれば、検定の際に「構造検査」が省略され、器差の検査のみで済むため手続きが効率化されます。ただし型式承認があっても、検定そのものが免除されるわけではありません。検定なしでは取引・証明に使用できない点を必ず押さえてください。


建設現場で使う台はかりや自動はかりで、取引(材料の購入・出荷計量など)や証明に使う場合、検定証印の確認は必須です。機器の銘板や目盛板に「検定証印」または「基準適合証印」が刻印・表示されているかを確認する習慣を持ちましょう。


一方、「取引・証明以外用」と表示されたはかりは、現場内の作業管理用途(例:施工品質の自主確認)には使えますが、材料の売買精算や証明書類への記載根拠として使用することはできません。外見が同じでも用途によって合法・違法が変わります。違いを知っておくことが大切です。


経済産業省:計量法における計量器の規制の概要(特定計量器一覧含む、事業者向け解説ページ)


建設現場で該当する特定計量器:はかり・騒音計・振動レベル計の実態

「特定計量器は食品や医療の話だろう」と思っていたとしたら、それは危険な思い込みです。


建設・建築業で日常的に使われる計量器の中にも、計量法の特定計量器に該当するものが複数あります。代表的なものを整理すると次のとおりです。


- 非自動はかり(台はかり・吊はかり等):目量が10mg以上・目盛標識数100以上のもの。資材の受け入れ計量、廃棄物の計量など、取引・証明の場面で使う場合は検定が必要です。


- 自動はかり:2018年の計量法改正により特定計量器に追加。ホッパースケール、コンベヤスケール、充填用自動はかりなどが対象で、2024年4月以降は原則として検定が義務化されています。


- 騒音計:計量法施行令第2条第15号に列挙。建設工事では騒音規制法に基づく施工時の騒音測定を行う場面がありますが、その測定値を公的証明・行政報告に使う場合は、型式承認を受けた検定済みの騒音計が必要です。国土交通省の低騒音型建設機械の指定規程でも「計量法第71条の条件に合格した精密騒音計を使用する」と明示されています。


- 振動レベル計:計量法施行令第2条第16号に列挙。振動規制法に基づく振動測定値を証明に使う場合、同様に検定済みのものが必要です。産総研(AIST)の型式承認公告では2026年2月にも振動レベル計の新規承認公告が出されています。


騒音計・振動レベル計は現場によっては「社内記録用」の安価な機種を使いがちです。行政提出書類や近隣への説明資料に数値を転用するなら、型式承認・検定済みか確認が必要です。


国土交通省:建設機械の騒音・振動の測定方法(計量法条件に合格した騒音計の使用を明記)


違反した場合のリスク:最大50万円の罰金と懲役の現実

「うちの現場では昔からこれを使っている」では通用しません。


計量法第172条は、検定証印または基準適合証印が付されていない特定計量器を取引・証明に使用した場合、6ヶ月以下の懲役もしくは50万円以下の罰金、またはその両方を科すと定めています。50万円という金額は、建設業の現場で「うっかり」が起きやすい規模のペナルティです。


特に注意が必要なのは、以下の3つのケースです。


| ケース | 内容 | リスク |
|---|---|---|
| 検定証印なし | 新品でも「取引・証明以外用」表示品を使用 | 計量法第172条違反 |
| 定期検査未受検 | 取引証明用はかりの2年に1回の定期検査を受けていない | 50万円以下の罰金(計量法第173条) |
| 有効期限切れ | 電力量計・水道メーター等の検定有効期限切れを放置 | 計量法第172条違反 |


なお、非自動はかり(台はかり)には検定証印の有効期限がありません。その代わり、取引・証明用として使い続けるには 2年に1度の定期検査の受検が義務付けられています(計量法第19条)。購入直後でも翌々年には定期検査が発生します。「買ったばかりだから大丈夫」は誤りです。


定期検査は都道府県・特定市町村の計量担当窓口または指定定期検査機関が実施します。日程・場所は各都道府県の計量検定所ウェブサイトで確認できます。現場ごとの担当地域を事前にメモしておくと安心です。


クボタ:計量法の規制の解説ページ(検定証印なし使用で6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金について)


型式承認取得の流れと建設業者が押さえるべき実務ポイント

建設業者が直接「型式承認を取る」ことは通常ありませんが、購入・導入する計量器に関する知識として流れを知ることは実務上プラスになります。


型式承認の申請はメーカー(届出製造事業者)が行うもので、大まかな流れは次のとおりです。


1. 届出製造事業者の届出:特定計量器の製造事業を行う事業者は、省令が定める区分に従いあらかじめ製造事業の届出が必要(計量法第40条)
2. 型式承認の申請:経済産業大臣または産業技術総合研究所(AIST)・日本電気計器検定所(JEMIC)へ申請。技術基準(例:非自動はかりはJIS B 7611-2、国際勧告OIML R76)への適合性試験を受ける
3. 型式承認の取得・表示付与:承認後、製品に型式承認表示を付すことができる(計量法第84条)
4. 検定の受検:製品出荷前または使用前に個別の器差検査等を受ける


建設業従事者として覚えておくべきポイントは、計量器の購入時に「型式承認番号」と「検定証印(または基準適合証印)」の両方を確認することです。型式承認番号はカタログや銘板に記載されており、産業技術総合研究所の「型式承認公告データベース」でも検索できます。


また、型式承認を受けた計量器は改造が禁じられています(計量法第49条)。現場で使いやすいように「ちょっと改造」した場合、型式承認表示は失効し、検定なしで取引・証明に使用すれば計量法違反となります。改造は厳禁です。


自動はかりを導入する場合は、2024年4月以降の計量制度改正の影響で「型式承認機」と「非型式承認機(既使用品)」で検定要件が異なります。新規導入する場合は必ず型式承認を受けた機種を選ぶことが実質的な条件です。計量器の仕様書で型式承認番号を確認しましょう。


日本電気計器検定所(JEMIC):電気計器の型式承認・申請手引き(有効期間10年・更新手続きも解説)


宮城県:特定計量器の検定・型式承認の有効期間と更新義務の解説




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