

水道修理で言う「雌ねじ」は、部品の内側に切られたねじ山で、外側にねじ山がある雄ねじ(おねじ)と噛み合って配管や器具を接続するための仕組みです。
雌ねじの表記で頻出するのが、管用テーパねじの雌ねじ「Rc」と、管用平行ねじの「G」です。
ざっくり言うと、Rcは“テーパ(先細り)”の雌ねじ、Gは“平行(同じ太さ)”のねじで、同じサイズに見えても設計思想が違うため、組み合わせやシール方法の選び方が変わります。
さらに混乱ポイントとして、管用テーパねじは雄ねじが「R」、雌ねじが「Rc」というように、オスメスで記号が分かれていることが重要です。
参考)テーパねじと平行ねじの規格、RcやG、PTやPFの扱いやNP…
古い表記でPTという文字が出ることがありますが、PTは旧呼称として扱われることがあるため、現場では「R・Rc」の読み替えが必要になるケースがあります。
参考)Q.管用テーパねじの「PT」と「R」「Rc」は、どのような意…
この“表記の読み違い”が、部材を買い直す原因になりやすいので、袋やカタログのねじ記号は必ず写真を撮って控えると失敗が減ります。
参考)配管のテーパーねじと平行ねじについて解説!R、Rc、Gって何…
参考:テーパねじ・平行ねじの規格と表記(Rc/G/PTなど)の整理に役立つ
テーパねじと平行ねじの規格、RcやG、PTやPFの扱いやNP…
水道系の部材は「呼び径」で売られていることが多く、代表例として呼び13がG1/2めねじ、呼び20がG3/4めねじのように対応が示される資料もあります。
この対応を知らないと、例えば「13mmだから内径13mmのねじだろう」と勘違いしやすいのですが、呼び径は“配管の呼び”であり、ねじの外径そのものではありません。
買い物前にやることはシンプルで、既設の部品に刻印があれば「G1/2」「Rc1/2」のような表記を読み取り、刻印が無ければ“相手側の呼び径”を先に特定してから継手を選ぶのが安全です。
継手(ソケット等)は、材質や用途でラインナップが分かれます。
参考)302 Found
例えば「めねじ付ソケット」のように、片側が塩ビ管、片側が雌ねじになっている部材もあり、カタログ上で“メネジ寸法”としてサイズが明示されます。
ここでの注意点は、上水で使う前提なら認定や規格適合が必要な場合があることです(非認定品を上水に使えない旨を明記する販売ページもあります)。
参考)http://www.emv.jp/tsvpav.html
参考:呼び13/G1/2めねじ等の対応が明記された資料(サイズ読み違い防止に有用)
https://www.sanei.ltd/library/support/download/img/2019_247-274.pdf
ねじ込み式の接続で水漏れを止める基本がシールテープで、配管同士の隙間を埋めるために使われます。
巻き方の要点は「ねじを締める方向と同じ向きに巻く」ことで、右ねじ(一般的な配管ねじ)なら時計回りに巻くのが基本です。
逆方向に巻くと、雌ねじにねじ込む途中でテープがほどけてしまい、シール性が落ちるリスクがあります。
巻き数は情報源によって幅がありますが、例として“6~7回巻く”という説明や、呼び径に応じて巻数を加減するという実務的な考え方が示されています。
参考)シールテープとは 役割と巻き方 【通販モノタロウ】
一方で、バルブの取扱説明書では「シールテープの場合、巻き付け量は3~4周程度が妥当」といった具体値が示されることもあり、メーカーや接続条件で目安が変わり得る点が現場のリアルです。
参考)https://www.showavalve.co.jp/wp-content/themes/showavalve/products/pdf/manuals/SH-031-02.pdf
共通して大事なのは、先端からテープがはみ出して配管内に入り込むと故障原因になり得るため、先端部を覆い過ぎないことです。
現場での失敗を減らすチェックリストは次です。
参考:シールテープの役割・巻き方・注意点(はみ出しが故障原因になる点が有用)
シールテープとは 役割と巻き方 【通販モノタロウ】
DIY水道修理で地味に詰まるのが「雌ねじ側のねじ山が傷んで、雄ねじが入りにくい/途中で固くなる/締めても漏れる」というパターンです。
雌ねじのねじ穴(内側)が潰れた場合の対処として、既存のねじ穴に再度タップ加工を施して雌ねじを作り直す、という方向性が解説されています。
また、ドリルで下穴を広げてからタップを立てる説明もあり、“雌ねじを維持するには穴の状態を整える必要がある”という考え方が示されています。
ただし水道配管の現場では、ねじ山補修が常に最適解とは限りません。
水回りは再発すると被害が大きいので、雌ねじの山が明らかに潰れている、腐食が進んでいる、締めると粉が出る、といった状態なら、補修よりも継手や部材そのものの交換に振り切った方が安全な場面が多いです(※判断に迷う場合は止水して専門業者へ)。
参考)ネジ穴潰れの修復&対処方法|雌ネジのタップ加工や雄ネジの外し…
独自の視点としては、雌ねじ側を“直す”発想だけでなく、雄ねじ側に過度な締め付けを掛けて雌ねじを壊した可能性を疑い、工具のかけ方や締め込み手順(最初は手締めで芯を出す等)を見直すだけで再発が止まることがあります。
参考:雌ねじのねじ穴潰れの原因と対処(タップ加工などの具体策が有用)
ネジ穴潰れの修復&対処方法|雌ネジのタップ加工や雄ネジの外し…
検索上位では「シールテープ=万能」に寄りがちですが、実務では“最初からシール剤(フッ素樹脂等)がコーティングされ、シールテープ作業を省ける”ねじ部品も存在します。
こうした部品は、作業時間短縮だけでなく「テープの巻き方向ミス」「はみ出し混入」「巻き数迷子」をまとめて回避できるため、DIYで失敗を減らす選択肢になり得ます。
ただし注意点として、メーカーは分解・改造の禁止や、パッキンシールの扱い注意などを示していることがあり、部品ごとの注意事項を読まずに“いつものノリ”で触ると事故につながります。
また、雌ねじ接続でも「パッキンでシールするタイプ」や「シート面で止めるタイプ」が混在し、ねじ山でシールするのか、座面でシールするのかで最適な手順が変わります。
参考)テーパーねじと平行ねじにおけるシールテープの使い方を教えてく…
この差を見分けるコツは、部品の雌ねじの奥に“当たり面(座)”があり、そこにパッキンが効く構造なら、ねじ山に過剰なシール材を足すより座面の状態(ゴミ噛み、パッキン劣化)を疑うことです。
意外と効く小技として、ねじ込みが渋い時にシールテープを増やして解決しようとすると、逆に噛み込みが強くなって雌ねじを傷めることがあるため、「渋い=巻き増し」ではなく、規格違い(Rc/G)やねじ山の損傷を先に疑う方が安全です。
参考:ねじ部にシール剤がコーティングされ、シールテープ作業を省ける旨(“テープ前提”から発想転換するのに有用)
https://www.smcworld.com/upfiles/pl/M-03-3C-10.pdf