
スラグとは、高炉で鉱石から金属を採取した際に発生する残りかすのことです。製鉄所の高炉で銑鉄をつくる際に同時に生成する溶けたスラグを、水で急冷して作られるのが水砕スラグです。スラグは石灰(CaO)とシリカ(SiO₂)を主成分としており、その他の成分として高炉スラグはアルミナ(Al₂O₃)、マグネシア(MgO)と少量の硫黄(S)を含みます。
参考)スラグ
廃棄物処理の溶融炉から産出されるスラグの場合、溶融炉の中で1,700度~1,800度の高い温度で溶かされた廃棄物が、スラグとメタルという資源物として生まれ変わります。スラグは軽量で、水との比重差を利用した選別により分離することが可能です。
参考)スラグ・メタルの有効活用|西濃環境整備組合
メタルは溶融処理工程で生成される金属系の副産物で、磁石に吸着する性質を持つのが最大の特徴です。灰溶融の出滓口からでたものが水で冷やされ粒状になった後、磁石につく粒がメタル、そうでないものがスラグとして分離されます。
参考)スラグとメタルの違い - ごみ焼却炉にて溶融処理を経て得られ…
建築分野におけるメタルビル建築では、軽量ながら耐震性能にも優れるフレーム・システムが採用されており、システム建築として1970年に米国から導入されて以来、その実績は日本全国で延べ1,600万㎡以上に及びます。メタルは建設機械のおもり(カウンターウェイト)としても活用されています。
参考)みやけ商会
化学組成の観点から見ると、スラグとメタルには明確な違いがあります。高炉スラグの組成は普通ポルトランドセメントに類似しており、石灰(CaO)とシリカ(SiO₂)を主成分とする非金属系材料です。一方、メタルは鉄粉等の金属粉を主成分とし、溶接用途では充填フラックス中に鉄粉等の金属粉を主とするメタル系ワイヤとして使用されます。
参考)フラックス入りワイヤで、スラグ系とメタル系の違いについて 溶…
製鋼スラグの場合、酸化鉄(FeO)やマグネシア(MgO)を含有し、多くの金属元素は酸化物の形でスラグ中に取り込まれています。これらの成分は地殻や天然岩石、鉱物など自然界に存在するものであり、環境への安全性も確保されています。
参考)環境資材としての鉄鋼スラグ|鉄鋼スラグ製品に関する調査・研究…
建築分野におけるスラグの応用は非常に幅広く、特にコンクリート用骨材として重要な位置を占めています。高炉スラグ細骨材は、アルカリ骨材反応の抑制効果があり、潜在水硬性により長期にわたり強度が増進する特性を持ちます。また、耐薬品の抵抗性に効果があり、乾燥収縮抑制にも効果を発揮します。
参考)高炉スラグ細骨材とは href="https://greencrete-labo.com/what_greencrete/%E9%AB%98%E7%82%89%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%B0%E7%B4%B0%E9%AA%A8%E6%9D%90%E3%81%A8%E3%81%AF/" target="_blank">https://greencrete-labo.com/what_greencrete/%E9%AB%98%E7%82%89%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%B0%E7%B4%B0%E9%AA%A8%E6%9D%90%E3%81%A8%E3%81%AF/amp;#8211; グリーンクリート研究会
高炉スラグ骨材には以下のような特徴があります。
参考)コンクリート用骨材|鉄鋼スラグ製品のご紹介|鉄鋼スラグ製品に…
溶融スラグは廃棄物や焼却灰をセ氏1,300℃以上の炉に入れて有機物を燃焼させ、無機物を溶融した後に空気中あるいは水中で冷却して固化することで得られ、土木および建築資材として活用されています。
現代建築におけるメタル建材の活用は、単なる構造材から装飾材まで多岐にわたります。エキスパンド・メタルは金属板を網目状に加工した建材で、外装用として採光を確保しつつも適度に日差しを遮り、室内温度の上昇を抑制する環境建材として機能します。
参考)万能金属建材「エキスパンド・メタル」
メタルメッシュガラスは、ガラスとガラスの間にメタルメッシュを挟み込んで作られ、プライベートな空間を守りつつラグジュアリーな空間を演出できます。光との相性が良く、光の当たり方で全く違う雰囲気を醸し出すのが特徴です。
参考)建築業界で注目されるメタルメッシュ
アルミ型材は建築分野で以下のような用途に活用されています。
金属工事では、鉄・アルミ・ステンレスなどの金属製品を取り扱い、屋根・階段・手摺・内外装パネルからエクステリアまで、オーダーメイドの製品を設計・製造・施工まで一貫して行います。
参考)金属工事|技術がカッコいい!!|建設業界新3K(建物・技術・…