アスファルト防水材 産業廃棄物 処理方法とマニフェスト

アスファルト防水材 産業廃棄物 処理方法とマニフェスト

記事内に広告を含む場合があります。

アスファルト防水材 産業廃棄物 処理方法

アスファルト防水材廃棄と実務ポイント
📌
産業廃棄物区分の押さえどころ

防水アスファルトやアスファルト乳剤の多くは「廃油」扱いとなり、アスファルトがらの「がれき類」と区別しておく必要があります。

🧾
マニフェストと契約の実務

マニフェストの種類、記載区分、電子化のポイントを押さえ、委託契約とセットでトラブルを未然に防ぐ視点が重要です。

♻️
リサイクルと今後の潮流

アスファルト防水材の一部は舗装用アスファルト混合物などに再資源化する動きがあり、解体段階での分別精度が価値を左右しつつあります。

アスファルト防水材 産業廃棄物 区分と法的位置づけ


アスファルト防水材が解体・改修工事で排出されるとき、多くは「建設系産業廃棄物」として扱われ、その性状に応じて「廃油」や「がれき類」などの区分に振り分けられます。特に防水アスファルトやアスファルト乳剤の使用残さは、環境省の通知や自治体の整理では「タールピッチ類」として廃油に分類されるケースが一般的で、舗装由来のアスファルトがらとは別管理になる点が見落とされがちです。
アスファルト防水材の中でも、シート状の改質アスファルト防水シートと、現場塗膜型の防水アスファルトでは性状が異なるため、産業廃棄物のコードや処理ルートも変わることがあります。また、アスベストを0.1%を超えて含有するアスファルト防水材は、石綿障害予防規則上の扱いも加わり、「非飛散性アスベスト廃棄物」として特別管理が必要になるため、設計年代や製品仕様の事前確認が欠かせません。aspdiv.jwma+1​
アスファルト防水材が付着した下地モルタルやスラブ片が一体で発生する場合、それらは「がれき類」に区分される一方、剥がした防水層単体は廃油扱いになるなど、同じ工区内でも複数の産廃区分が混在するのが実務上のややこしい点です。このため、積込前に現場で「がれき類」「廃油」「金属くず」などを目視で分別する簡易な仕組みを決めておくと、マニフェストや契約書の整合性を保ちやすくなります。kankyo.metro.tokyo+2​

アスファルト防水材 産業廃棄物 マニフェストと委託契約の実務

排出事業者は、アスファルト防水材を含むすべての産業廃棄物について、処理を委託する際にマニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付し、最終処分(再生を含む)の終了を確認する義務があります。建設系廃棄物の場合、元請業者が排出事業者となることが多く、改修現場でアスファルト防水材とその他の廃棄物を一括で処理委託する場合でも、マニフェスト上は各区分を正しく記載する必要があります。
防水アスファルトやアスファルト乳剤など「廃油」扱いとなるものは、マニフェストの品目欄に「廃油」と記載し、備考欄に「防水アスファルト」「アスファルト防水材」など具体的な内容物を追記しておくと、収集運搬業者や処分業者との認識齟齬を防ぎやすくなります。電子マニフェストを利用する場合でも、マスターデータの品目設定で「がれき類」と「廃油」を分け、現場ごとに排出量を入力できるようにしておけば、後からの実績集計や原価管理にも活用できます。e-reverse+2​
また、アスファルト防水材に石綿含有の疑いがある場合、事前調査結果に基づいて「石綿含有産業廃棄物」として扱うかどうかを委託契約書に明記し、処分業者の許可内容(石綿含有産業廃棄物の取り扱い可否)を必ず確認しておく必要があります。このように、マニフェストは単なる伝票ではなく、事前調査・契約・処理実務の内容が一気通貫で反映される「ログ」であり、特にアスファルト防水材のように区分がややこしい廃棄物では、最初の設計段階から排出量と品目を想定しておくことが現場負担の軽減につながります。procedure-for-industrial-wastes.nextlife-office+3​

アスファルト防水材 産業廃棄物 処理方法とリサイクルの可能性

アスファルト防水材の処理方法としては、焼却・溶融・固形化などの処分に加え、一部で舗装用アスファルト混合物に再資源化する動きが広がりつつあります。舗装分野では、再生アスファルト舗装(RAP)の技術が確立しており、既存舗装のアスファルト混合物を回収・破砕して再び合材に利用する再生技術が普及しているため、類似の材料であるアスファルト防水材も適切な前処理を施すことで、混合材料の一部として利用できる可能性が検討されています。
近年の研究では、使用済みビチューメン系防水膜(ビチューメンメンブレン)を細かく破砕し、舗装用アスファルト混合物に乾式で添加することで、力学特性や耐久性に一定の改善効果が得られることが報告されています。さらに、廃PETや廃プラスチックを原料としたアスファルト改質材が開発されており、舗装の耐久性を高めつつ、廃棄物の削減にも貢献する事例が増えています。こうした流れは、将来的にアスファルト防水材のリサイクルにも波及する可能性があり、解体現場での分別精度や異物混入の管理が、単なる処分コストではなく「再資源化ポテンシャル」を左右する指標になりつつあります。pmc.ncbi.nlm.nih+4​
一方で、防水材特有の下地との接着層や断熱材、フェルト類などが複合している場合、そのまま再生原料に回すことは難しく、現時点では焼却や管理型最終処分が主流となるケースも少なくありません。そのため、設計段階で将来の解体・改修を見越し、「単一素材で構成された防水層の採用」「剥離しやすい下地構成」など、ライフサイクル全体で見たときの廃棄物管理まで含めて防水仕様を検討することが、環境配慮設計として求められ始めています。jcmanet+3​

アスファルト防水材 産業廃棄物 アスベスト対応と見落としがちなリスク

アスベスト含有アスファルト防水材は、過去に製造された一部の製品で使用されており、アスベストが有機系樹脂で固定されていることから「非飛散性アスベスト廃棄物」とされるものの、切断・破砕時には粉じんが発生しうるため慎重な取り扱いが必要です。日本防水材料協会など業界団体は、会員各社が過去に製造したアスベスト含有アスファルト防水材の調査結果や、廃棄処理方法に関するガイドラインを公表しており、改修工事の前には対象建物の竣工年代や仕上げ仕様から、該当製品の使用可能性を確認することが推奨されています。
石綿障害予防規則や大気汚染防止法の改正に伴い、一定規模以上の解体・改修工事では事前調査と行政への届出が義務付けられており、アスファルト防水材も含めて石綿含有建材が存在する場合には、作業計画や飛散防止措置を明文化する必要があります。また、廃棄物処理法上も、石綿含有産業廃棄物の収集運搬・処分には専用の許可が必要であり、一般の産業廃棄物処分場では受け入れできないケースもあるため、工期に影響しないよう早期に処分ルートを確定させておくことが重要です。env+1​
現場レベルで見落とされがちなリスクとして、既存防水層を部分撤去して新規防水をかぶせる工法を選んだ場合、将来の大規模改修時に「石綿含有層+新規防水層」が一体の複合廃棄物として排出され、処分単価が跳ね上がる可能性がある点が挙げられます。短期的な工事費だけでなく、将来の解体・改修時の廃棄物処理リスクも含めたライフサイクルコストを、施主に丁寧に説明できるかどうかが、防水仕様の選定における技術者の腕の見せどころとなっています。mdpi+2​

アスファルト防水材 産業廃棄物 現場発の独自リスク管理と提案のヒント

現場でアスファルト防水材を扱う建築従事者にとって、産業廃棄物の処理は「コスト」として見られがちですが、実は施工計画や仕様選定の段階でリスクを織り込むことで、技術提案の差別化ポイントに変えることができます。例えば、既存防水層の残置の可否を検討する際に、「残置した場合の将来廃棄物量」「アスベスト含有の可能性」「廃油区分となる防水材の割合」などを簡易に試算し、解体時の費用や手続きまで含めて比較資料を作成すれば、施主側も長期的な判断をしやすくなります。
また、再生利用を前提とした解体計画を立てることで、廃棄物処分費の抑制と環境負荷低減を両立できる余地もあります。具体的には、アスファルト防水材と下地コンクリートを同時に斫らず、防水層を先行剥離してから「廃油」として回収し、その後に「がれき類」としてコンクリート片を排出する手順とすることで、再資源化ルートに乗せやすくなるケースが報告されています。こうした「解体順序の工夫」は、設計図書だけでは読み取れない現場発の工夫であり、施工計画書やVE提案の中で明示することで、発注者の評価にもつながります。yamaichishoji+3​
さらに、自治体や研究機関が進めるアスファルト関連のリサイクル実証(例えば、廃プラスチックやマスク廃棄物、農業用廃プラを利用した舗装材など)に、解体現場から出るアスファルト防水材をどこまで組み込めるかを事前に情報収集しておくと、新築・改修問わず「環境配慮型防水仕様」として提案できる余地が広がります。単に産業廃棄物の排出量を減らすという発想から一歩進めて、「将来、資源として扱える前提で防水材を選ぶ」という視点を持てるかどうかが、今後の建築実務における差異化の鍵になりつつあります。fukuoka-u+4​
アスファルト防水材の廃棄方法や区分、マニフェスト運用、リサイクルの可能性を総合的に把握しておくことは、単なるコンプライアンス対応にとどまらず、防水仕様や解体手順の提案力そのものを底上げすることにつながるのではないでしょうか。


施工現場での廃棄物区分やマニフェスト運用の基本整理と、区分ごとの具体例がまとまっています。


建設廃棄物の適正処理について|東京都環境局
防水アスファルトを含む建設系産業廃棄物の分類やマニフェスト制度の概要が確認できます。


建設工事に係る産業廃棄物処理方針(環境省通知)
アスベスト含有アスファルト防水材の具体的な取扱いと、非飛散性アスベスト廃棄物としての処理の考え方が整理されています。


技術資料 環境対応(アスベストについて)|日本防水材料協会
舗装分野におけるアスファルトの再生技術と、アスファルト系廃棄物の再資源化動向を把握できます。


アスファルト舗装の再生技術|日本建設機械施工協会
廃PETや農業用廃プラスチックなどを利用したアスファルト改質材・舗装の研究事例が紹介されています。


農業用廃プラスチックを再生利用 アスファルト舗装に実装し高性能化|福岡大学




家庭化学 アスファルトV 黒 10kg