

伸縮目地用シーリング材は「目地に充填して二面接着で可動を許容しつつ、止水・気密・遮音・緩衝を実現する材料」として位置づけられます。 そのため、伸縮装置まわりや屋上防水の伸縮目地など、常に動きが生じる部位においては一般の内装用シールではなく、可動量に対応した専用グレードの採用が前提になります。
材質としては、現場でよく使われるものに変成シリコン系、ポリウレタン系、シリコン系などがあり、低弾性タイプは目地の動きに追従しやすく、外装やワーキングジョイントに適しています。 一方で高弾性タイプは床や荷重を受ける部位向けで、伸縮目地用として選ぶ際には「許容可動量」と「硬さ」のバランスに注意する必要があります。tokyobousui+1
一成分タイプはカートリッジからそのまま打設できるため小規模補修に向きますが、伸縮目地が多い大型屋上や土木構造物では、硬化管理のしやすい二成分反応硬化型が採用されるケースも増えています。 施工時の温度変化が大きい現場や冬期の夜間作業では、硬化性を重視して材種を選ぶことで、表面だけ固まって内部が生硬化のまま残るリスクを抑えられます。shintoakogyo+2
伸縮目地用シーリング材の施工では、まず既存シーリング材やバックアップ材を丁寧に撤去し、粉化した残渣や汚染物を残さないことが重要です。 劣化材を残したまま新しいシーリング材を打設すると、早期の剥離や目地底での空隙発生につながり、可動部である伸縮目地ほど不具合が顕在化しやすくなります。
次に、目地底には発泡ポリエチレンなどのバックアップ材を適切な径で挿入し、シーリング材が三面接着にならないようにします。 目地幅の20〜30%太めを目安に選ぶことで、適切な圧力で側面に密着させつつ、底面への拘束を防ぎ、シーリング材が上下方向に伸び縮みしやすい断面形状をつくれます。shintoa-tosou+1
バックアップ材をセットした後は、被着体に合わせたプライマーを均一に塗布し、乾燥時間を守ってからシーリング材を連続して充填します。 打設後はヘラでしっかりと押さえ、側面への密着と表面の平滑性を確保することで、可動時の応力集中を和らげ、細かなクラックの発生を抑制できます。hitopedia+1
伸縮目地用シーリング材の寿命は、立地環境や日射、雨水のかかり方によって大きく変わりますが、一般的な外装目地では新築から3〜7年程度で劣化が進行し始める事例が報告されています。 目地が大きく動く伸縮目地では、同じ材料でも外壁の非可動目地より早くひび割れや剥離が出ることも珍しくありません。
打ち替えが必要なサインとしては、シーリング材の肉やせ、表面のひび割れ、指で押した際の粉っぽさ、目地底の露出などが挙げられます。 こうした症状が現れた伸縮目地を放置すると、防水層の下まで漏水が回り、下地の鉄筋腐食や断熱材の含水など、補修規模が一気に拡大してしまうリスクがあります。mirix+3
耐久性を高めるためには、材料そのものの耐候性に加え、適正な肉厚と断面形状を守ることが欠かせません。 さらに、ノンブリードタイプや高耐候型シーリング材を選ぶことで、上塗り塗装のはじきや汚染を抑え、塗膜の寿命も含めたトータルな耐久性を向上させることができます。tokyobousui+3
伸縮目地用シーリング材でよく見られる失敗の一つが、三面接着による早期破断です。 バックアップ材やボンドブレーカーを適切に使用しないと、目地底にも強く接着してしまい、躯体の伸縮時にシーリング材が引き裂かれてしまいます。
また、プライマー塗布不足や乾燥不良のまま打設した場合、表面上はきれいに見えても内部で接着不良が進行し、数年以内に端部から剥離が連鎖的に進むことがあります。 特に屋上やバルコニーなどは紫外線・温度変化・雨水の影響を強く受けるため、施工時に気温5〜35℃、湿度85%以下といった基本条件を守る重要性が高くなります。shintoa-tosou+2
もう一つ見落とされがちなのが、塗装との相性です。 伸縮目地用シーリング材の上に塗装をかける場合、塗料とシーリング材の組み合わせによってはブリード(可塑剤移行)による汚染や、塗膜のはじきが発生し、せっかくの防水ラインが見た目の不具合でやり直しになるケースもあります。takebi+1
伸縮目地用シーリング材は、目に見える断面だけでなく、その裏側の「逃げ」と取り合いをどう設計するかで長期性能が大きく変わります。 例えば屋上防水では、シート防水と伸縮目地の間にブチルゴムテープや補強布、専用ジョイントシーラントを併用して、シーリング材単体に動きを集中させないディテールが有効です。
土木構造物の伸縮装置周りでは、弾性シール材だけで漏水と動きの双方を受け持たせるのではなく、ステンレス製可撓性材やカバー類と組み合わせて役割分担をさせることで、シーリング材の疲労を抑える設計も行われています。 こうした多層的なディテールを設計段階で決めておけば、現場では「どこまでシールで追従させ、どこからを機械的な可撓材に任せるか」が明確になり、後のメンテナンスも含めた説明がしやすくなります。khk-syoubou+1
さらに、監理の観点では、サンプル目地を一箇所設け、実際の伸縮目地用シーリング材で試験施工を行い、硬化後の可動性や汚染状況、塗装のなじみを確認してから本施工に移る方法も有効です。 現場条件や資材ロットによる微妙な差異を事前に把握できれば、図面では読み取りづらい「実際の動き方」に合わせた納まりの微修正が可能となり、結果として長寿命な伸縮目地を実現できます。hitopedia+1
伸縮目地用シーリング材の役割と可動設計について詳しく整理されています。
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