上塗り不可シーリング材 種類 特徴
上塗り不可シーリング材の全体像
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上塗り不可の代表例と用途
シリコーン系を中心に、塗装不可シーリング材がどこに使われ、なぜ外壁やサイディングの塗装と相性が悪いのかを整理します。
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塗装を弾くメカニズム
撥水性・シリコーンオイルのブリード・塗料との付着不良といった、上塗りが密着しない物理化学的な理由を掘り下げます。
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現場での見分け方と対処
既存目地の材質判別、ラベル確認、撤去・打ち替えや変成シリコン系への切り替えなど、実務で取るべき選択肢を解説します。
上塗り不可シーリング材 シリコーン系の代表例と用途
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シーリング材の中で代表的な上塗り不可シーリング材は、住宅分野でも多用されてきたシリコーン系シーリング材です。
シリコーン系は耐水性・耐熱性・耐候性に優れ、キッチンや浴室周り、ガラス廻り、サッシ廻りなど水がかりや温度変化の大きい部位で高い評価を受けてきましたが、塗装との相性が極めて悪いという明確な弱点を持ちます。
建築現場では、
- 浴室のカウンター・浴槽まわり
- キッチンのバックガードやカウンターと壁の取り合い
- アルミサッシとガラスの取合い、サッシまわりの外部シーリング
などでシリコーン系が標準仕様として採用されるケースが多く、「水周り=シリコーン」という発想が強く根付いています。aponline+1
しかし、この“当たり前”を屋根・外壁・サイディング目地の補修にまで持ち込んでしまうと、上塗り不可シーリング材を外装に混入させることになり、後工程の塗装工事を大きく制約してしまいます。paint-city+1
もう1つ見落とされがちな上塗り不可のパターンとして、既存のシリコーン系シーリングに別系統の充填材やシール材を増し打ちし、結果的に表層がシリコーンオイルで汚染されているケースがあります。imagawa-paint+1
表面から見ただけでは「弾性シーリング材」の一種に見えても、下層にシリコーンが潜んでいると、後から充填した材料の表面にまでオイルがにじみ出て、塗装不可の状態が継続してしまう点が現場トラブルの温床になっています。imagawa-paint+1
上塗り不可シーリング材 塗装が密着しない理由とブリード現象
シリコーン系シーリング材が上塗り不可とされる最大の理由は、その強い撥水性と表面エネルギーの低さにあります。
シリコーンの表面は水だけでなく多くの塗料成分も弾きやすく、一般的なアクリル、ウレタン、
シリコン樹脂塗料を乗せても、数ヶ月から1年ほどで塗膜の剥がれやはじきが顕著に現れることが知られています。
さらに厄介なのが「シリコーンオイル」のブリード現象です。
シリコーン系シーリング材には、施工性の向上や柔軟性の確保のために油状の成分(シリコーンオイル)が含まれており、経年とともに目地からじわじわと表面や周辺部ににじみ出してきます。
このオイルは非常に
疎水性が高く、
- 上塗り塗膜が乗っても付着不良を起こしやすい
- 周辺の塗膜や外壁面に帯状の汚れを作る
- ホコリや排気ガス中のカーボンを吸着し、黒ずみ汚染の原因になる
といった問題を長期にわたり生み続けるため、単純な洗浄や軽い研磨だけでは完全には除去できません。szk-biso+1
一般に外壁やサイディングの塗り替え現場では、既存シーリングが変成シリコン系やポリウレタン系であれば、上塗り塗料と組み合わせることで目地上まで含めた一体感のある塗装仕上げが可能です。nurikae-no1+2
一方で、既存目地にシリコーン系が使われている場合、
- 撤去・打ち替えを前提に仕様を組み直す
- 打ち替えできない部分は塗装をあえてかけず露出させる
といった“上塗りをあきらめる”設計をしなければ、長期保証できる塗装仕様にはなりにくいのが現実的な判断になります。paint-city+1
上塗り不可シーリング材 種類ごとの特徴と塗装適性の整理
シーリング材は、同じ「コーキング」と呼ばれていても種類ごとに塗装適性が大きく異なるため、上塗り不可シーリング材を避けるには系統ごとの性質を整理しておくことが重要です。
代表的な系統の特徴と塗装適性は、外壁・サイディングの現場で次のように整理できます。
系統 |
主な用途 |
塗装適性 |
上塗り不可の要注意ポイント |
シリコーン系 |
浴室・キッチン・ガラス廻り・サッシ |
基本的に不可(塗膜密着しない) |
撥水性が非常に高く、塗料を弾きやすい。シリコーンオイルのブリードで周辺汚染も発生 |
変成シリコーン系 |
外壁目地・屋根・多用途 |
塗装可で外壁との相性良好 |
ノンブリードタイプを選ばないと、長期的な汚染リスクが残る |
ポリウレタン系 |
サイディング目地・ALC・RC目地 |
塗装適性が高いが、屋外は原則上塗り必須 |
耐候性がそれほど高くないため、上塗りを省くと早期劣化につながる |
アクリル系 |
内装目地・ひび割れ補修 |
塗装性◎だが屋外には不向き |
耐候性・耐水性が低く、外壁や水かかり部への使用は避ける |
このように、上塗り不可シーリング材の中核はシリコーン系であり、それ以外の多くは「上塗り必須だが塗装自体は可能」という位置付けです。hosodapaint+2
特に外壁・サイディングの改修で注意すべきなのは、
- 「シリコン」「シリコーン」と表記されたカートリッジ製品
- DIYコーナーに並ぶ浴室・キッチン用の防カビシリコーン材
- 既存目地に使われたシリコーン系の上から別材を増し打ちした痕跡
であり、これらが混じると上塗り仕様全体を組み直す必要が出てきます。imagawa-paint+2
一方で、外壁塗装に最適とされる
変成シリコーン系シーリング材は、上塗りとの相性が良く、耐久性も高いため、「上塗り不可シーリング材を避けたいなら変成シリコン系を標準にする」というのが近年のトレンドです。imagawa-paint+2
ノンブリードタイプを選ぶことで、シーリング材から塗膜側への
可塑剤移行を抑制し、長期的な汚染や色ムラを防ぎやすくなる点も、仕上げ重視の現場では押さえておくべきポイントです。nurikae-no1+2
上塗り不可シーリング材 既存外壁の見分け方と対処フロー
既存建物の改修で厄介なのは、「この目地のシーリング材は上塗り不可かどうか」を現場で判断しないといけない場面です。
ラベルが残っていないケースも多いため、材質判別の実務では次のような複数の観点を組み合わせて総合判断することが多くなります。
- 目地位置と用途
- 浴室・キッチン・ガラス廻り・水切り周辺=シリコーン系の可能性大
- サイディング板間目地・ALC目地=変成シリコン or ポリウレタン系が主流szk-biso+1
- 表面の触感と外観
- 指でなぞるとわずかに「ヌルッ」とした感触や光沢があり、汚れが筋状についている場合、シリコーンオイルのブリードが疑われる
- 塗装済みにもかかわらず、目地上だけ早期に剥がれやひび割れが出ている場合は、下層にシリコーン系が潜んでいる可能性szk-biso+1
上塗り不可シーリング材と判断した場合、取れる選択肢は必ずしも1つではありません。imagawa-paint+1
- 撤去・打ち替え。
外壁目地では最も確実な方法で、既存シリコーンを目地底から撤去し、変成シリコン系やポリウレタン系で打ち替えたうえで上塗り仕様を組み直す。szk-biso+1
- 残置+露出仕上げ。
構造上撤去が難しい浴室廻りなどでは、シリコーンを残したまま周辺のみ塗装し、シリコーン部分には敢えて塗装をかけない設計とする。hosodapaint+1
- 専用プライマー・バリア材の活用。
一部にはシリコーン面に塗装を乗せるための専用プライマーやバリアコートもありますが、完全な密着や長期保証を前提とせず、メーカー仕様に沿った限定的な使い方にとどめる必要があります。zeenb.astecpaints+1
現場で重要なのは、「既存シーリング材を安易に補修してから塗装」に入らないことです。szk-biso+1
シリコーン系が混入した状態で無理に上塗りをかけると、後から部分的な剥離や色ムラが発生し、補修を繰り返すたびに手間とコストが膨らむ“負のループ”に陥ってしまいます。szk-biso+1
最初の現況調査で上塗り不可シーリング材の有無を意識して確認し、撤去・残置・仕様変更のいずれかを早い段階で決めておくことが、結果的には最小の手戻りで済ませる近道になります。imagawa-paint+1
上塗り不可シーリング材 変成シリコン・弾性塗料との付き合い方(独自視点)
「上塗り不可シーリング材を避けたい」という観点で見ると、変成シリコーン系シーリング材と弾性塗料の組み合わせは、外壁・サイディングの改修における“逃げ道”でありつつ、同時に新たな落とし穴もはらんでいます。
変成シリコン系は塗装適性と耐久性に優れ、先打ち工法で塗膜ごと一体化させる設計を取りやすい一方、目地の動きと塗膜の弾性がかみ合わないと、かえって塗膜のひび割れや剥離を誘発してしまうからです。
ポイントになるのは、
- 「上塗り不可シーリング材を排除する」ことと
- 「シーリング上に塗装する条件を整える」こと
をセットで考える視点です。zeenb.astecpaints+1
変成シリコン系+弾性塗料を採用する場合でも、
- シーリング材が完全に硬化してから塗装に入る(乾燥不足は剥離要因)imagawa-paint+1
- 弾性塗料の種類や膜厚が、目地の伸縮量に対して過不足ないかカタログで確認する
- ノンブリードタイプを選び、塗膜汚染を抑えるnurikae-no1+1
といった前提条件を外すと、「材料としては塗装可なのに、実際の現場では長持ちしない」というアンバランスな結果になりがちです。
また、上塗り不可シーリング材の除去や打ち替えを行ったうえで弾性塗料を採用する場合、あえて“シーリングと塗膜が一体に動き過ぎない”ように、目地上は若干膜厚を抑えたり、塗り重ね回数を変えるといった“さじ加減”が効いてくる場面もあります。szk-biso+1
このような微調整は仕様書には現れにくいですが、上塗り不可シーリング材で苦労した現場ほど、「材料を変えるだけでなく、塗り方のニュアンスも含めて設計する」ことの重要性を実感しやすいはずです。
上塗り不可シーリング材と塗装仕様の関係を平面で見るのではなく、「シーリング材の選定 → 施工部位の用途 → 上塗り材の弾性・付着性 → 目地の動き方」という立体的な関係として捉えることで、材料選びの自由度を失わないまま、不具合リスクを現実的なラインまで下げることができます。zeenb.astecpaints+2
シーリング材の種類と塗装可否・用途の整理(種類ごとの特徴を確認する際)。
https://szk-biso.jp/blog/29492/
シリコーン系シーリング材が塗装不可とされる理由と、外壁で使ってはいけない部位の解説(上塗り不可のメカニズムと対処の参考)。
塗装や補修工事で使っていけない?「シリコーン系シーリング材」…
コーキングの上に塗装する際の失敗事例と注意点(既存外壁での判断フローの参考)。
https://imagawa-paint.com/encyclopedia/works/6824/
上塗り可能シーリング材 基礎と実践
上塗り可能シーリング材の全体像
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塗装と相性の良い配合設計
変成シリコン系やウレタン系など、塗装との密着性を確保しつつ耐候性を両立させたシーリング材の特徴を整理します。
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外壁・サッシ周りでの実務ポイント
サイディング目地やサッシ廻りなど、実際の納まりごとに上塗り可能シーリング材の選定とディテール上の注意点を解説します。
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長期耐久性と劣化トラブルの実情
雨漏りや構造材腐朽に至るまでの劣化プロセスと、上塗り可能シーリング材ならではの予防メンテナンスの考え方を掘り下げます。
上塗り可能シーリング材の種類と塗装適性の基本
上塗り可能シーリング材として代表的なのが、変成シリコン系とポリウレタン系であり、いずれも塗料の付着性と柔軟性のバランスに優れるため外壁塗装との相性が良いと整理されています。
一方で、浴室などで多用される一般的なシリコーン系は耐候性こそ高いものの、上から塗装が密着しにくく、外壁塗装の下地としては避けるべき材質とされています。
メーカーの技術資料では「塗装可」と記載されていても、塗料の種類によってはべたつきや色ムラが発生することがあり、事前の試験塗装が推奨されている点は現場で見落とされがちなポイントです。
- 変成シリコン系:耐候性と塗料密着性に優れ、サイディング目地や金属面など幅広い部位に使用される。
- ポリウレタン系:塗装適性が高いが、単独露出での長期耐久性は劣るため、基本的に上塗り塗装とセットで考える。
- アクリル系:塗装は可能だが屋外耐久性が低く、現在は主に内装や仮設的な用途に限定されることが多い。
上塗り可能シーリング材と外壁サイディング目地・サッシ廻りの施工ポイント
サイディング外壁では、上塗り可能シーリング材を採用することで目地と外壁の色差を解消し、塗膜が連続することで雨水侵入リスクを低減できると解説されています。
サッシ廻りのシーリングは雨水が集中しやすく、劣化による隙間から雨水が浸入すると下階天井や壁にまで被害が及ぶ事例が報告されており、プライマー塗布・既存シール撤去・適切な目地設計など基本工程の精度が重要です。
特にALCやRCの目地では動き量が大きく、低モジュラスの上塗り可能シーリング材を選定しないと、塗膜の割れやシーリングの破断が早期に発生し、せっかくの塗装が短期間で再補修となるリスクがあります。
- 既存シーリング撤去時は三面接着を避けるためバックアップ材の状態も併せて確認する。
- プライマーはメーカー指定品を使用し、塗布後のオープンタイムを守ることで付着不良を防ぐ。
- 塗装工程ではシーリングの完全硬化後に塗布し、早すぎる上塗りでのひび割れ・縮みを防止する。
上塗り可能シーリング材と雨漏り・構造劣化リスクの関係
上塗り可能シーリング材であっても、ひび割れや剥離が進行すると、目地から雨水が侵入して雨漏りや防水性能低下につながる点は他のシーリング材と共通です。
シーリングの隙間から浸入した雨水は断熱材や下地木材を長期間湿らせ、腐朽が進むと外壁張り替えやカバー工法が必要なレベルまで被害が拡大するケースも紹介されています。
上塗り可能シーリング材を選定し適切に塗装で保護しておくことで、紫外線や雨水の直接曝露を減らし、シーリング自体の寿命を延ばせるため、長期的な維持管理コストの観点でも有利とされています。
- 早期のチョーキングや退色は、シーリング自体ではなく塗膜の劣化サインであることが多い。
- 目地周囲の膨れやシミは、シーリング背面への水回りが発生している可能性があり要注意。
- 足場を組む大規模改修のタイミングで、上塗り可能シーリング材への打ち替えと塗装をセットで計画するのが経済的とされる。
上塗り可能シーリング材と塗料の相性・汚染トラブルの意外な盲点
上塗り可能シーリング材の中には「非汚染形」と呼ばれるタイプがあり、塗装後にシーリング周辺だけが黒ずむブリード現象を抑制できる製品があると解説されています。
一方で、変成シリコン系はほとんどの塗料で上塗りが可能とされるものの、塗料の種類によっては表面がべたつき、汚れが付着しやすくなるケースがあるため、メーカーは事前の確認・試験塗装を推奨しています。
弾性塗料や高弾性シリコン塗料などを厚膜で施工すると、シーリング材の動きに追随しきれず塗膜だけが割れることがあり、塗料選定ではシーリング材の弾性と塗膜の弾性をセットで検討する必要があります。
- 非汚染形シーリング材を選ぶことで、タイルや石材周りの黒ずみトラブルを大幅に抑制できる。
- フッ素など高耐久塗料を使用する場合、シーリングとの付着性能をメーカー資料で必ず確認する。
- 色差を抑える目的で目地色を外壁と近似色にしておくと、将来の部分補修時にも馴染みやすい。
上塗り可能シーリング材を活かす施工管理技士視点のチェックリスト(独自切り口)
2級建築施工管理技士向けの学習記事でも、不定形シーリング材の種類や1成分形・2成分形の違い、プライマーの役割などが重要ポイントとして整理されており、現場監理者が材質と工法を把握しておくことの必要性が強調されています。
施工管理者の立場では、製品選定だけでなく「どの工程でどの職種がどこまで責任を負うか」を明確にしないと、塗装後の不具合がシーリング業者か塗装業者か判別しづらく、責任分界が曖昧になりやすい点が実務上の盲点です。
実務では、外壁塗装の仕様書に「上塗り可能シーリング材の種類・モジュラス・非汚染性能・塗料との適合性確認方法」まで記載することで、現場ごとの判断に依存しない安定した品質確保が期待できます。
- 仕様書や施工計画書に、シーリング材の銘柄と塗料の組み合わせを明記しておく。
- 中間検査で、目地形状・プライマー塗布・充填量などを写真付きで記録しておく。
- 竣工前の散水試験は、サッシ廻りや笠木周辺などシーリング依存度の高い部位を重点的に実施する。
上塗り可能シーリング材の種類・用途・耐久性の整理や、塗装と組み合わせたときの挙動について詳しく知りたい場合は、シーリング材メーカーの基礎解説ページが参考になります。
シーリング(コーキング)と塗装の基礎知識と代表的なシーリング材の性能解説
また、シーリング材の種類ごとの図解と、非汚染形シーリング材の考え方を確認したい場合は、専門メーカーによる図解コンテンツが参考になります。
コーキング剤の種類と非汚染形シーリング材の位置付けを図解した技術資料
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