油性コーキングとアスベストの事前調査と撤去

油性コーキングとアスベストの事前調査と撤去

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油性コーキングとアスベスト

油性コーキング アスベスト:現場で迷わない要点
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結論:見た目で断定しない

外観や触感だけで含有の有無は確定できないため、記録確認→材種判定→必要なら分析の順で進めます。

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年代が最大のヒント

油性コーキング材は平成14年(2002年)頃まで、アスベスト0.1%超の製品が存在したと整理されています。

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改修はレベル3想定で段取り

有機系樹脂で固定され飛散性は低い前提でも、撤去時は粉じん管理・廃棄区分・記録化が品質と安全を左右します。

油性コーキング アスベストの含有リスクと年代目安


油性コーキング材は、過去にアスベストを含有したことがある製品の代表格として「油性コーキング材」と「ブチルゴム系シーリング材」が挙げられています。特に油性コーキング材は、工業会の調査整理で「平成14年まで該当していた製品あり」とされ、2002年以前の施工では要注意です。
一方で、2003年以降に施工された建物であれば、シーリング材にアスベストが含まれていない(または0.1重量%未満で石綿障害予防規則の対象外)という整理も示されています。つまり現場で最初に見るべきは「材料名」よりも「施工時期」と「改修で打替えされているか」です。
ここで誤解しやすいのが、「昔の建物=必ず含有」という短絡です。油性コーキング材が使われていない(別の系統のシーリング材である)場合は、2002年以前でもアスベスト含有の論点から外れる可能性があるため、調査は“疑いの絞り込み”として扱います。


また、油性コーキング材は改修工事などで撤去され、非アスベストのシーリング材に打ち替えられている場合が多いとも指摘されています。改修履歴がある建物ほど「現在ある材料が、当時の材料とは限らない」点が落とし穴になります。


油性コーキング アスベストの見分け方と材種判定の限界

油性コーキング材は、施工後に「表面のみ皮膜を形成し内部は未硬化の状態」となり、経年劣化で粘土状になる、という特徴が示されています。こうした性状は「それっぽさ」を判断する材料にはなりますが、断定材料にはなりません。なぜなら、現場で見るのは“劣化後の姿”であり、上から塗装されていたり、部分補修が重なっていたり、別材料が混在していたりするからです。
工業会の整理でも、過去の記録等を調べても材種が分からない場合は材種確認が必要で、材種判定は有料で実施される、とされています。重要なのは、この第一次判定は「油性コーキング材か/ブチル系か」を見る工程であって、「アスベスト含有/非含有」の最終確定ではない点です。材種判定で油性コーキング材やブチル系と判断された場合でも、メーカーや製造時期が特定できないときは、専門分析機関で含有判定が必要になるとされています。


現場の独特な難しさは、サンプル採取が「最も粉じんを出しうる作業」になり得ることです。つまり、含有の有無が確定する前に、確定のための作業で暴露リスクが立ち上がります。したがって、疑いがある段階から“石綿含有を想定した養生・湿潤・切削回避”など、手戻りしない段取りが現実的です。


油性コーキング アスベストの事前調査と記録確認の手順

油性コーキング材やブチルゴム系シーリング材の使用が、設計図書や施工記録で確認でき、かつ2002年以前(ブチル系は1998年以前)に施工されていた場合は、製造会社にアスベスト使用の有無を確認する必要がある、という流れが示されています。ここで効くのは、改修図・仕上表・外装改修報告書・見積内訳の「シール材種」欄です。現場の肌感覚では、図面に“シール”とだけ書かれていることも多いため、監理側・施主側が持つ竣工図書一式に当たることが早道になります。
さらに、改修や補修で打替えられている場合は、打替時期が2002年以前なら材種を確認する必要があるとも整理されています。ここが現場でよく起きる混乱で、「建物が古い」より「打替えがいつか」の方が決定的になるケースです。例えば、昭和の建物でも平成後半に全面打替えされていれば、疑いは大きく下がります。逆に、築浅に見える建物でも、外壁改修だけが古い材料のまま残っている“部分的なタイムカプセル”があると、そこだけリスクが残ります。


事前調査の実務では、次の3点を“セット”で管理すると、上司チェックで突っ込まれにくくなります。


  • 現地:目地位置の特定(どこを撤去・切削・穿孔するか)
  • 資料:施工年・改修年・材種・メーカーの裏取り
  • 判断:材種判定→必要なら分析、という意思決定ログ

「誰が」「いつ」「何を根拠に」判断したかを残すほど、工程変更や追加費用の説明が通りやすくなります。

油性コーキング アスベストの撤去工事と飛散リスクの現実

工業会見解では、油性コーキング材・ブチルゴム系は施工時~経年劣化後まで、アスベストは湿潤もしくは固定された状態で飛散しないため、通常使用状態では健康に影響はないと考えられる、とされています。ここは安心材料ですが、建築従事者が向き合うのは“通常使用”ではなく“撤去・切断・研削・清掃”です。つまり、粉じんを発生させるトリガーは人の作業そのものになります。
同じく見解では、アスベスト含有シーリング材の改修は、アスベスト含有成形板の除去に準じた工事が必要という考え方が示され、発じん性の比較的低いレベル(作業レベル3)に分類される工事と考えられる、と整理されています。レベル3は「低い=何もしなくてよい」ではなく、「飛散させない施工ができる前提で低い」なので、地味な基本動作(切削を避ける、剥離を優先する、集じん・湿潤、養生範囲の過不足調整)が品質差になります。


現場で意外に効くのは、「撤去前に“切って落とす”発想を捨てる」ことです。油性コーキング材は内部未硬化のケースもあり、無理に工具で切ると、糸引き・付着・飛散ではなくても“周囲汚染”が広がります。剥離しやすい方向を見極め、撤去材が散らばらないように回収導線まで決めておくと、清掃時間が大きく変わります。


油性コーキング アスベストの廃棄物区分と独自視点の二重汚染(PCB)

アスベスト含有シーリング材は、アスベストが有機系樹脂で固定されているため非飛散性アスベスト廃棄物で、廃棄物処理法上は従来通り「廃プラスチック類」に分類される、という整理が示されています。さらに日建連の資料でも、アスベスト含有シーリング材は「石綿含有産業廃棄物(レベル3)」で、品目は「廃プラスチック類(石綿含有産業廃棄物を含む)」となる、と明記されています。ここを曖昧にすると、マニフェストの品目・処理委託・現場保管の全てが崩れます。
そして、検索上位では“アスベスト”に話題が寄りがちですが、現場で本当に怖いのは「二重の規制物質が絡むケース」です。日建連資料ではPCB含有シーリング材(例:1972年以前施工の外壁等のポリサルファイド系)について、第一次判定→第二次判定(分析)→濃度で扱いが変わる、という別ルートの管理が整理されています。つまり同じ“目地材”でも、アスベストだけを見ていると、PCBという別の地雷を踏む可能性があります。


実務の独自視点としては、次の「二重汚染チェック」を工程表に入れておくと強いです。


  • 年代:1972年以前(PCB)、2002年以前(油性コーキングのアスベスト)など複数軸で見る
  • 材種:油性コーキング/ブチル/ポリサルファイド等を分けて疑う
  • 廃棄:石綿含有産廃(廃プラ)とPCB廃棄物は同じノリで扱えない

この“別ルート”を最初に押さえておくと、追加分析・追加養生・追加処分費が出ても、説明がロジカルになります。
アスベスト含有シーリング材の根拠(含有の可能性がある材種・年代、人体影響、見分け方、改修・廃棄の考え方)。
https://www.sealant.gr.jp/tec/asbest
アスベスト含有シーリング材の区分(レベル3、品目「廃プラスチック類(石綿含有産業廃棄物を含む)」)や、PCB含有シーリング材の判定・取扱いフローの概要。
https://nikkenren.com/publication/fl.php?fi=855&f=5-04.pdf




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