積水dv継手寸法一覧|建築現場で使える規格表

積水dv継手寸法一覧|建築現場で使える規格表

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積水dv継手寸法一覧

積水DV継手寸法の要点
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基本寸法規格

JIS K 6739準拠の標準寸法と許容差を完全網羅

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継手種類別仕様

エルボ、Y継手、径違い継手の詳細寸法データ

施工精度管理

現場での寸法確認と品質管理のコツ

積水dv継手の基本寸法と許容差規格

積水化学工業のDV継手は、JIS K 6739規格に準拠した排水用硬質ポリ塩化ビニル管継手として、建築現場で広く使用されています。基本寸法の理解は、適切な施工と品質管理において極めて重要な要素です。

 

受口共通寸法一覧表

呼び径 外径d1(mm) 内径d(mm) 受口内径d2(mm) 最小厚さt1(mm) 最小厚さt2(mm)
30 38.25±0.25 31.0±0.8 18 2.7 2.5
40 48.30±0.30 40.0±0.9 22 2.7 2.5
50 60.35±0.30 51.0±0.9 25 3.1 3.0
65 76.40±0.30 67.0±0.9 35 3.1 3.0
75 89.45±0.30 77.2±0.9 40 3.6 3.4
100 114.55±0.35 98.8±1.0 50 4.5 4.3
125 140.70±0.40 125.0±1.2 65 5.4 4.7
150 165.85±0.45 145.8±1.3 80 6.3 5.6

この寸法表における許容差は、製造精度と施工性の両立を図るために設定されています。特に外径d1の許容差は呼び径が大きくなるにつれて緩くなる傾向があり、これは製造時の熱収縮による寸法変化を考慮した設計となっています。

 

ストッパー機能の重要性
DV継手の受口部には、管の挿入深さを適切に管理するためのストッパーが設けられています。このストッパーにより、施工現場での接続ミスを防ぎ、設計通りの配管長さを確保できます。ストッパーの位置は受口内径d2の寸法と密接に関連しており、適切な挿入代を確保するために精密に設計されています。

 

積水dv継手90°エルボの詳細寸法仕様

90°エルボは配管の方向転換において最も頻繁に使用される継手です。積水のDV継手90°エルボには、標準タイプと大曲りタイプ(LL)の2種類があり、それぞれ異なる用途に対応しています。

 

90°大曲りエルボ(LL)寸法表

品番 呼び径 Z1(mm) Z2(mm) L1(mm) L2(mm)
DLL752 75×50 101±2 125±2 141 100
DLL1H2 100×65 128±2 163±2 178 128
DLL1H1 100×75 128±2 168±2 178 128

90°大曲りエルボの特徴は、流れ角度が91°10'±30'に設定されていることです。この微妙な角度調整により、配管内での流体抵抗を最小限に抑え、排水効率を向上させています。

 

標準90°エルボと大曲りエルボの使い分け

  • 標準90°エルボ: コンパクトな設置空間で使用
  • 大曲りエルボ: 流量が多い主要配管や圧力損失を最小限に抑えたい箇所で使用

大曲りエルボは曲り半径が大きく設計されているため、流体の乱流を抑制し、騒音の発生も軽減できます。特に高層建築物の竪管部分では、この効果が顕著に現れます。

 

流れ方向を示す矢印が外側に浮き出し加工されているのも重要な特徴です。これにより、施工現場での取り付け方向の確認が容易になり、施工ミスを防止できます。

 

積水dv継手Y継手の寸法規格と種類

Y継手は排水配管の分岐部分で使用される重要な継手で、積水のDV継手では複数の角度バリエーションが用意されています。

 

90°Y継手(DT)寸法一覧

呼び径 品番 Z1(mm) Z2(mm) Z3(mm) L1(mm) L2(mm) L3(mm)
30 DDT30 22±2 22±2 40±2 40 40 22
40 DDT40 27±2 27±2 49±2 49 49 27
50 DDT50 34±2 34±2 59±2 59 59 34
65 DDT65 43±2 42±2 77±2 78 77 42
75 DDT75 49±2 48±2 88±2 89 88 48
100 DDT1H 63±2 62±2 112±2 113 112 62

45°Y継手(Y)の特殊用途
45°Y継手は、緩やかな分岐を行う際に使用される特殊な継手です。90°Y継手と比較して流体の乱流が少なく、主配管への影響を最小限に抑えることができます。

 

呼び径 Z1(mm) Z2(mm) Z3(mm) L1(mm) L2(mm) L3(mm)
40 12±2 34±2 58±2 62 80 84
50 20±2 45±2 72±2 78 97 103
65 20±2 55±2 92±2 98 127 133

90°大曲りY継手(LT)の設計思想
90°大曲りY継手は、大容量の排水処理が必要な建築物で使用されます。通常のY継手と比較して、すべての寸法が大きく設計されており、流量の増大に対応しています。

 

この継手の特徴的な設計要素として、流れ角度が91°10'±30'に設定されていることが挙げられます。この角度設定により、合流部での水流の衝突を緩和し、騒音の発生を抑制しています。

 

Y継手の選定では、分岐する配管の流量比率を考慮することが重要です。主配管と分岐配管の流量差が大きい場合は、径違いY継手の使用を検討する必要があります。

 

積水dv継手径違い継手の寸法表と選定基準

径違い継手は、異なる口径の配管を接続する際に使用される専用継手です。積水のDV継手では、様々な径の組み合わせに対応した製品ラインナップが用意されています。

 

径違い90°Y継手(DT)の主要寸法

品番 呼び径 Z1(mm) Z2(mm) Z3(mm) L1(mm) L2(mm) L3(mm)
DDT402 40×30 27±2 22±2 49±2 49 40 27
DDT503 50×30 34±2 22±2 59±2 59 40 27
DDT501 50×40 34±2 27±2 59±2 59 49 34
DDT652 65×40 43±2 27±2 77±2 78 49 27
DDT753 75×40 49±2 27±2 88±2 89 49 27

積水DV継手IN100×65の商品特性
積水化学工業のDV継手IN100×65(品番:DIN1H2)は、100mmの主管から65mmの分岐管への径変更を行う専用継手です。この製品の特徴として、受口長さが短くテーパーも緩く設定されており、接続部での段差が生じないよう設計されています。

 

寸法仕様。

  • 全長L:115mm
  • 呼び径:100×65
  • 適用規格:JIS K 6739

この継手は建物内雑排水、汚れ排水、通気、雨水排水の用途で使用されます。緩やかなテーパー設計により、水流の乱れを最小限に抑え、効率的な排水を実現しています。

 

径違い継手選定時の流速計算
径違い継手を選定する際は、接続前後の配管径の違いによる流速変化を考慮する必要があります。配管径が小さくなる箇所では流速が増大するため、許容流速を超えないよう注意が必要です。

 

計算式:V₂ = V₁ × (D₁/D₂)²

  • V₁:上流側流速(m/s)
  • V₂:下流側流速(m/s)
  • D₁:上流側管径(mm)
  • D₂:下流側管径(mm)

例えば、100mm管から65mm管への径変更では、流速は約2.4倍に増大します。この流速増大により、騒音や振動が発生する可能性があるため、設計段階での十分な検討が必要です。

 

積水dv継手施工時の寸法確認と品質管理ポイント

積水DV継手の施工において、寸法精度の確保は配管システム全体の性能に直結する重要な要素です。現場での適切な寸法管理により、長期間安定した排水性能を維持できます。

 

受口寸法の現場確認手順
施工前の継手検査では、以下の寸法項目を重点的に確認する必要があります。

  • 外径d1の測定: ノギスを使用し、直角2方向以上で測定した平均値を記録
  • 内径dの確認: 管との嵌合状況を目視確認
  • 受口内径d2: ストッパー位置の正確性を確認
  • 厚さt1, t2: 継手強度に関わる重要寸法

測定時の注意点として、DV継手の許容差は呼び径により異なるため、該当する規格値との照合が必要です。特に呼び径100mm以上では許容差が拡大するため、より慎重な確認が求められます。

 

流れ角度の施工管理
Y継手や大曲りエルボでは、流れ角度91°10'±30'の管理が重要です。この角度精度は排水効率に直接影響するため、以下の管理方法を実施します。

  • デジタル角度計による角度測定
  • 継手外側の矢印マークによる方向確認
  • 配管勾配との整合性チェック

角度ずれが許容範囲を超える場合、流体の乱流により騒音や詰まりの原因となるため、必要に応じて継手の交換を検討します。

 

寸法トレーサビリティの確保
建築現場では、使用する継手の寸法データを記録し、トレーサビリティを確保することが重要です。以下の情報を施工記録として保管します。

  • 継手品番と製造ロット番号
  • 実測寸法値と許容差範囲
  • 施工日時と施工者名
  • 品質確認者のサイン

この記録により、将来的なメンテナンスや改修時に適切な部品選定が可能となります。

 

現場での寸法不適合対応
寸法不適合が発見された場合の対応手順。

  1. 即座の施工停止: 不適合継手の使用を中止
  2. 原因調査: 製造不良か運搬時損傷かを判定
  3. 代替品手配: 同一品番の正常品を緊急調達
  4. 再検査実施: 代替品の寸法確認を実施
  5. 記録保管: 不適合内容と対応措置を文書化

このような品質管理体制により、積水DV継手の持つ優れた性能を現場で確実に発揮させることができます。継手の寸法精度は配管システム全体の信頼性の基盤となるため、妥協のない管理が求められます。

 

積水化学工業の技術資料には、これらの寸法データが詳細に記載されており、現場での参照資料として活用できます。