nokオイルシール寸法表一覧型式別規格完全ガイド

nokオイルシール寸法表一覧型式別規格完全ガイド

記事内に広告を含む場合があります。

nokオイルシール寸法表一覧

nokオイルシール完全ガイド
🔧
主要型式寸法表

TC型・SB型・VC型など各型式の詳細寸法データと適用範囲

🏗️
材質別特性比較

ニトリル・フッ素ゴムの性能差と設備別最適選択法

📊
国際規格対照表

JIS・ISO・JASO規格との完全対照と互換性情報

nokオイルシール主要型式TC型SB型VC型寸法規格

NOKオイルシールは世界最大手メーカーとして、建物設備や産業機械で広く採用されています。主要型式の寸法規格を理解することで、適切な設備選定が可能になります。

 

TC型(回転軸用標準型)の寸法規格
TC型は最も汎用性の高いオイルシールで、内径13mmから大径まで幅広くラインナップされています。代表的な寸法例。

  • TC 25 35 6:内径25mm、外径35mm、幅6mm
  • TC 25 38 7:内径25mm、外径38mm、幅7mm
  • TC 25 38 8:内径25mm、外径38mm、幅8mm

これらの寸法は、エレベーター機械室の減速機や空調設備のポンプ軸封など、建物設備の重要箇所で使用されています。

 

SB型(金属環露出型)の特徴と寸法
SB型は金属環の外周が露出した構造で、ハウジングとの嵌合性に優れています。主な寸法例。

  • SB 25 42 8:内径25mm、外径42mm、幅8mm
  • SB 25 45 8:内径25mm、外径45mm、幅8mm
  • SB 25 45 10:内径25mm、外径45mm、幅10mm

VC型(バネ無しシングルリップ型)の用途と寸法
VC型は金属環の外周がゴム材質で覆われた型式で、低速回転や往復動用途に適しています。小径から大径まで豊富な寸法展開。

  • VC 7 20 5から VC 90 115 13まで
  • 内径7mmから90mmまでの幅広い対応
  • 給排水ポンプや換気設備の軸封に多用

nokオイルシール材質別ニトリルフッ素ゴム特性比較

オイルシールの性能は材質によって大きく左右されます。建物設備の使用環境に応じた最適な材質選択が、設備寿命とメンテナンス費用に直結します。

 

ニトリルゴム(NBR)の特性と適用範囲
ニトリルゴム(NBR)は最も一般的な材質で、コストパフォーマンスに優れています。

 

主な特徴。

  • 使用温度範囲:-30℃~+120℃
  • 一般鉱物油に対する優れた耐性
  • 汎用性が高く入手が容易
  • 建物の標準的な機械設備に最適

適用設備例。

  • エレベーター減速機
  • 一般空調機器
  • 給水ポンプ
  • 駐車場設備

フッ素ゴム(FKM)の高性能特性
フッ素ゴム(FKM)は高温・耐薬品性に優れた高機能材質です。

 

主な特徴。

  • 使用温度範囲:-20℃~+200℃
  • 優れた耐熱性・耐薬品性
  • 長期信頼性が要求される用途に最適
  • 初期コストは高いが総合コストは経済的

適用設備例。

  • 高温蒸気系統
  • 化学薬品を扱う設備
  • 厨房設備の高温部
  • 重要度の高いポンプ設備

シリコンゴム(VMQ)とアクリルゴム(ACM)

  • シリコンゴム:耐熱性・耐寒性に優れ、食品関連設備に適用
  • アクリルゴム:耐熱油性に優れ、自動車関連設備に多用

nokオイルシール耐圧型TCN型専用寸法表詳細

TCN型は耐圧用オイルシールとして、圧力のかかる設備での使用に特化した型式です。最大0.3~0.98MPa(3~10kgf/cm²)程度の高圧に対応可能で、建物の高圧設備には必須の選択肢となります。

 

TCN型の技術的特徴
耐圧設計により、通常のTC型では対応できない高圧環境でも確実な密封性能を発揮します。圧力がかかる箇所で一般的なオイルシールを使用すると、リップ先端の当たり面が広くなり摩耗が進行し、最終的に漏れが発生してしまいます。

 

詳細寸法データ(25mm~200mm対応)
小径サイズ(25mm~50mm)。

  • TCN 25 45 11:内径25mm、外径45mm、幅11mm
  • TCN 28 48 11:内径28mm、外径48mm、幅11mm
  • TCN 30 50 11:内径30mm、外径50mm、幅11mm
  • TCN 32 52 11:内径32mm、外径52mm、幅11mm

中径サイズ(50mm~100mm)。

  • TCN 50 72 12:内径50mm、外径72mm、幅12mm
  • TCN 60 82 12:内径60mm、外径82mm、幅12mm
  • TCN 70 95 13:内径70mm、外径95mm、幅13mm
  • TCN 80 105 13:内径80mm、外径105mm、幅13mm

大径サイズ(100mm~200mm)。

  • TCN 100 125 13:内径100mm、外径125mm、幅13mm
  • TCN 120 150 14:内径120mm、外径150mm、幅14mm
  • TCN 150 180 14:内径150mm、外径180mm、幅14mm
  • TCN 170 200 16:内径170mm、外径200mm、幅16mm

高圧設備での使用上の注意点
耐圧用オイルシールの使用時は発熱が発生するため、以下の点に注意が必要です。

  • 軸の偏心を最小限に抑制
  • 十分な潤滑の確保
  • 定期的な温度監視
  • 適切な冷却システムの併用

これらの配慮により、建物の高圧設備でも長期間安定した性能を維持できます。

 

nokオイルシール国際規格JIS ISO JASO対照表

NOKオイルシールの型式は国際規格との対照が可能で、グローバルな設備調達や部品交換において重要な参考資料となります。

 

主要規格との対照関係
NOK型式と各国際規格の対応関係。

NOK型式 JIS規格 ISO規格 JASO規格 旧JIS 用途
SC タイプ1 TYPE1 S AJ 一般回転軸用
SB タイプ2 TYPE2 SM AK 金属環露出型
TC タイプ4 TYPE4 D PJ 標準回転軸用
TB タイプ5 TYPE5 DM PK ダストリップ付
VC - - G BJ バネ無し型
VB - - GM BK 金属環被覆型

海外メーカーとの互換性
ガーロック(Garlock)、シカゴローハイド(CR)、ナショナル(NATIONAL)との対照も可能です。

  • NOK SC型 ⟷ Garlock 92型 ⟷ CR HMS4型
  • NOK SB型 ⟷ Garlock 53,54,62型 ⟷ CR HDW1型
  • NOK TC型 ⟷ Garlock 94型 ⟷ CR HMSA1型

部品番号による型式判別方法
NOK部品番号の頭2桁で型式分類が可能です。

  • Aグループ:SA型、TA型、VA型、KA型
  • Bグループ:SB型
  • Cグループ:SC型
  • Dグループ:TB型
  • Eグループ:TC型
  • Fグループ:VB型、KB型

例:部品番号AE1234E0の場合、頭文字「A」が大分類、2文字目「E」が小分類を示し、TC型を表します。

 

この規格対照により、海外製設備の部品交換や国際調達において、適切な代替品選定が可能になります。

 

nokオイルシール不動産設備選定ポイント実践活用

不動産業界においてオイルシールの適切な選定は、建物設備の信頼性確保とメンテナンス費用削減に直結する重要な要素です17。設備投資の最適化とライフサイクルコスト管理の観点から、戦略的な選定が求められます。

 

建物設備別最適型式選定指針
エレベーター設備。

  • 主機減速機:TC型 25-50mm径、ニトリルゴム
  • 制御弁:VC型 小径サイズ、長寿命重視
  • 予備品ストック:標準寸法の確保が重要

空調設備。

  • 冷却水ポンプ:TC型 大径サイズ、フッ素ゴム推奨
  • 送風機:SB型 中径サイズ、耐久性重視
  • 冷媒配管:特殊用途はTCN型で高圧対応

給排水設備。

  • 給水ポンプ:TC型 標準サイズ、ニトリルゴム
  • 排水ポンプ:耐薬品性でフッ素ゴム選択
  • 消防設備:緊急時対応でTCN型の耐圧仕様

コスト最適化戦略
初期投資とランニングコストのバランス。

  • 重要設備:フッ素ゴムで長期信頼性確保
  • 一般設備:ニトリルゴムでコスト抑制
  • 定期交換:標準品で調達性確保

在庫管理の効率化。

  • 標準寸法への集約で在庫削減
  • 共通化可能な型式の選択
  • 緊急時対応用の最小在庫確保

設備更新時の選定ポイント
既存設備との互換性確認。

  • 寸法適合性の詳細検証
  • 材質の性能向上効果
  • 規格変更による影響評価

将来対応への配慮。

  • 上位グレード材質への変更余地
  • メンテナンス性の向上
  • 部品調達の長期安定性

トラブル予防と早期発見
定期点検での着眼点。

  • 漏れの初期兆候確認
  • 温度上昇の監視
  • 異常音・振動の検知

交換タイミングの判断。

  • 性能劣化の定量評価
  • 予防保全による計画交換
  • 緊急交換回避の重要性

これらの実践的な選定ポイントを活用することで、建物設備の信頼性向上とメンテナンス費用の最適化を同時に実現できます。NOKオイルシールの豊富なラインナップと技術資料を活用し、各建物の特性に応じた最適な設備仕様の構築が可能になります。