サニタリー配管規格とJISとISOとDIN

サニタリー配管規格とJISとISOとDIN

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サニタリー配管規格

サニタリー配管規格の押さえどころ
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規格は「寸法」だけではない

外径・肉厚・呼び方(S、A、DN)に加えて、洗浄性や接続方式の前提が現場品質に直結します。規格名だけで判断せず、対象設備の要求(食品・医薬など)とセットで確認します。

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混在で起きるズレを先に潰す

JIS・ISO・DINなどは見た目が近くても外径や肉厚が異なり、継手・ガスケット・クランプで不具合の起点になります。受入時点で「何規格の管か」を判定できる仕組みが重要です。

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洗浄(CIP)まで含めて設計

流速や圧力損失、配管の勾配、支持間隔などを外すと「つながるが洗えない」配管になります。規格表+プロセス条件で最終決定するのが安全です。

サニタリー配管規格とJISとISOとDINの違い


サニタリー配管の世界でまず押さえるべきは、「規格=同じ外径・肉厚で互換」という単純な話ではない点です。たとえば国内でよく出るJIS系でも、サニタリー管のJIS G 3447と、配管用ステンレス鋼管のJIS G 3459は別枠として寸法比較表で並記されます。実務では“サニタリー配管”と言いながら、機器側ノズルや既設側が別規格になっているケースが多く、ここが後工程の手戻り(変換アダプタ追加、現場加工、シール不良)を生みやすいポイントです。
規格混在の理解を早くするコツは、呼び方の単位系を分けて覚えることです。JIS G 3447側は「1.0s、1.5s、2.0s…」のようなS呼称が多く、DIN側はDN(例:DN10、DN25)で整理されます。また同じ“25相当”でも、外径が25.4mm(いわゆるインチ系)で出てくる規格(3A、IDFなど)と、25mm(メートル丸め)の規格(ISO側の表記)とが混在します。外径が似ているせいで「入るはず」と思ってしまいがちですが、肉厚や継手の当たり面が一致しないとガスケット座屈や偏肉、締め付け不足につながります。


特に注意したいのは、カタログや図面で“ISO”“DIN”と書かれていても、実際の運用ではDIN 11850などの「どのシリーズ(外径系列・肉厚系列)を前提にするか」が肝になることです。寸法比較表では、DIN(DIN11850)として外径・肉厚が一覧化され、同じNom.sizeに対して外径が28mmなど、JIS/3Aの25.4mm系とはズレることが明確に示されています。現場での取り合いは「継手の規格」だけでなく「管(パイプ)の規格」まで揃って初めて安定します。


規格確認の実務チェックとしては、次の順で潰すと事故が減ります。


  • 図面の指定:JIS G 3447か、JIS G 3459か、ISOか、DIN(DIN11850)かを明記する。
  • 現物の外径:ノギスで外径を測り、25.4系か、25/28/34/52系かを当てる。
  • 肉厚:tが1.2、1.5、2.0など規格表レンジに入っているか確認する(研磨や製造差も考慮)。
  • 継手:クランプ、ユニオン、フランジなど接続方式の規格が合っているか確認する。

「サニタリー配管規格」は、配管単体の寸法統一だけでなく、調達・検査・施工・保全で同じ言葉を同じ意味で使うための共通言語でもあります。規格名を“注文書”に書くだけで満足せず、寸法と接続方式まで一続きで照合する運用が重要です。


サニタリー配管の代表的な規格名と、規格ごとに寸法が異なること(JIS/IDF/3A/ISO/DIN)を整理した一覧表。
https://www.nissho-astec.co.jp/blog/sanitary-pipe-size/
JIS G 3447、JIS G 3459、3A、ISO、DIN(DIN11850)の寸法比較表(外径・肉厚)で混在リスクを俯瞰できる。
https://www.proflex.co.jp/tech/other-products/post-44.html

サニタリー配管規格のパイプ寸法と外径と肉厚

配管従事者が現場で一番踏む地雷は、「呼びが同じ=外径が同じ」という思い込みです。実際には規格によって外径(O.D.)も肉厚(t)も異なります。たとえばJIS G 3447の代表サイズでは、1.0sが外径25.4mm・肉厚1.2mm、2.0sが外径50.8mm・肉厚1.5mm、2.5sが外径63.5mm・肉厚2.0mmといった形で整理されます(表としてまとめられている)。さらに外径の許容差、厚さの許容差(±10%など)も示されており、溶接や継手の選定に影響します。
もう一段深掘りすると、“寸法表にある数値”は、施工誤差より前に「受渡協定」で変わり得る点が意外と見落とされます。JIS G 3447に関する解説では、表にない寸法でも受渡当事者間の協定によってよい旨が触れられており、特注寸法が完全に例外ではありません。つまり、同じ「JIS」と言っても、調達仕様で外径・肉厚が微妙に変わり得るので、受入検査を“形式検査”で終わらせないことが重要になります。


設計側でやりがちなミスは、ポンプ能力や圧損より先に「既設に合わせて呼びを決める」ことです。サニタリーのプロセス配管では、洗浄性(CIPでの流速、乱流条件など)も絡むため、呼び径=流量条件の整合が必要です。技術資料では、流量と流速の関係や、口径選定の例(流量10m3/hで2sを使うと流速1.55m/sec等)まで示されており、単なる寸法表ではなく“選定の考え方”として読めます。


現場での具体策は次の通りです。


  • 受入時にO.D.とtを測り、規格表のレンジに入るかをロットごとに記録する。
  • 図面には呼び(例:2.0s)だけでなく、外径・肉厚(例:50.8×1.5)を併記しておく。
  • “既設に合わせる”場合でも、変換が必要な箇所はスプールで吸収し、現場での無理合わせを避ける。

この手順を徹底すると、クランプが締まる/締まらない以前に、そもそも「規格が違う管が紛れた」事故を早期に検知できます。


サニタリー配管の外径・厚さ・許容差の表(JIS G 3447の整理と、各規格の比較表がまとまっている)。
https://www.nissho-astec.co.jp/blog/sanitary-pipe-size/

サニタリー配管規格と継手とクランプとガスケット

サニタリー配管の接続は、溶接だけでなく、クランプユニオン・フェルール・フランジなど多様で、ここでも規格が効きます。特にクランプ接続は施工性が高い反面、「締めれば何とかなる」という誤解から、ガスケットの変形や液溜り、漏れを招きやすいです。技術資料では、クランプ推奨締付トルクとして、8A~15Aは3N・m以下、1.0S以上は4N・m以下(シリコンは3N・m以下)といった具体値が明記され、過大締付が液溜りや漏れ・破損原因になると注意されています。
この“トルクの上限”は、現場だと意外に守られません。理由は単純で、漏れが出たときの反射行動が「もっと締める」になりがちだからです。しかし資料では、漏れが出た場合は上記トルクで再締付し、それでも止まらなければガスケット交換、さらに止まらない場合の要因として「配管の芯が合っていない」「芯が傾いている」「継手面が開きすぎている」など、機械的な不整合が挙げられています。つまり漏れは“締付不足”だけでなく“アライメント不良”のサインであり、締め付けで解決しようとすると悪化します。


もう一つ、現場で起きやすい見落としが「保護カバー表示の口径が実口径と異なる場合がある」という注意点です。技術資料では、出荷時の保護カバー表示が実際の口径と異なる場合があるとされ、ホゴカバー表示を鵜呑みにすると部材選定を誤る可能性が示されています。これは地味ですが、倉庫でのピッキングや急ぎ工事では効いてくる“意外な落とし穴”です。


継手・クランプ・ガスケット周りの実務ポイントをまとめます。


  • 工具はトルク管理ができるものを用意し、作業標準に3N・m/4N・mの上限を組み込む。
  • 漏れ対応は「締め増し」より先に、芯出し(アライメント)と継手面の開き(偏心・引張り)を確認する。
  • ガスケット材質(シリコン等)でトルク上限が変わるため、材質と運転温度・薬液に合わせて選ぶ。
  • 現物識別は保護カバー表示だけに頼らず、外径測定や品番管理で二重化する。

クランプの推奨締付トルク、漏れが止まらないときの原因例、保護カバー表示の注意など、現場で効く“運用上の注意”がまとまっている技術資料。
https://www.osaka-sanitary.co.jp/pdf/35technical.pdf

サニタリー配管規格の流量と流速とCIP

サニタリー配管は「つなぐ」だけでなく「洗える」ことが品質要件です。食品・医薬などではCIP(定置洗浄)の成立が必須になりやすく、配管規格の選定がそのまま洗浄性・検査性に跳ね返ります。技術資料では、流量・流速・口径の関係を具体的な計算例で示し、さらに口径選定では上限流速や許容圧力損失のチェックが必要になるケースがあると注意しています。
意外に見落とされるのが、「プロセス流量」と「CIP時流量」を同じ口径で成立させる難しさです。プロセス側は省エネやせん断を避けるため低流速に寄せたくなる一方、CIPは乱流を作って洗浄力を確保したいので一定以上の流速が欲しい、という相反が起きます。資料ではサニタリー配管の洗浄性条件として、流速0.6m/sec以上(配管上部のエアー停滞防止)や、流形が乱流域となる流量であることが挙げられています。ここが、単なる“規格寸法”ではなく“運転要求”が規格運用を左右する核心です。


さらに、CIPを成立させるには圧損の見積りとポンプ能力が不可欠です。資料には圧力損失を目安にしたサイズ選定の考え方(小口径で約7.845×10^2Pa/m前後など)や、継手の相当長、損失水頭のグラフといった、設計に直結するデータが含まれています。配管規格の話を“寸法表の比較”で終わらせず、CIP時の流量・流速・圧損まで通しで検討すると、後から「洗えない」「泡が抜けない」「残液が出る」といったトラブルを減らせます。


現場での検討手順(シンプル版)は次です。


  • プロセス流量(通常運転)と、CIP時に確保したい流速レンジを先に整理する。
  • 配管規格(JIS/ISO/DIN等)を固定した上で、内径に基づき流速を計算し、候補口径を2~3に絞る。
  • 継手点数(エルボ、ティー、バルブ等)を見積もり、相当長で圧損を上乗せしてポンプ能力と突き合わせる。
  • それでも折り合わない場合は、CIP専用回路・分岐・一時的な増流(ポンプ切替)など、プロセスと洗浄を分離する。

「サニタリー配管規格」は、施工図の指定だけでなく、CIPの成立性を担保するための設計言語でもあります。寸法の正しさと同じくらい、洗浄時の流れが成立するかを重視して判断するのが、後から効く選び方です。


流量・流速の計算例、洗浄性条件(流速0.6m/sec以上、乱流域)、推奨流量範囲、圧損データなどがまとまっている。
https://www.osaka-sanitary.co.jp/pdf/35technical.pdf

サニタリー配管規格の勾配と支持間隔(独自視点)

検索上位の記事は「規格の種類」や「サイズ表」に寄りがちですが、施工・保全の現場で効くのは“規格を守っても残る問題”の潰し込みです。その代表が、配管の勾配と支持間隔です。技術資料では、水平配管は自然排出できるように勾配を与えるのが望ましく、一般的に1/75~1/150の範囲から選ぶとされています。サニタリーでは残液=汚染リスクに直結するため、この数値はただの施工目安ではなく、衛生設計の前提条件として扱う価値があります。
支持間隔も同様に、配管のたわみや継手への過度な引張りを避けて機器を保護するために必要だとされ、サイズごとの支持間隔の目安が表で示されています。ここが重要なのは、クランプやガスケットの不具合が「部品のせい」に見えて、実は配管応力(自重・熱伸縮・機器荷重)のせいで発生しているケースが多いからです。クランプは便利ですが、構造上“柔らかい接続”でもあるため、配管の芯ズレや継手面の開きに敏感で、支持計画が甘いと微小な変位で漏れや液溜りの原因になります。


意外な落とし穴として、断熱配管の扱いがあります。資料では断熱配管の場合は表寸法に断熱厚さを加える、と注意されており、断熱の外形増加が配管ピッチや干渉、メンテ性(クランプ脱着スペース)に影響することが示唆されています。サニタリー領域では温調ラインや温水CIPも多く、断熱は珍しくありません。断熱を“熱計算だけの問題”として扱うと、配管が並び過ぎてクランプが回せない、点検ができない、結露で衛生区画が汚れる、といった二次トラブルにつながります。


実務で使えるチェックリストは次の通りです(現場で丸ごと使えるように簡潔にします)。


  • 🧪 勾配:水平配管に1/75~1/150の勾配が入っているか(残液対策)。
  • 🧱 支持:直線部の支持間隔がサイズ目安に沿っているか(たわみ・芯ズレ対策)。
  • 🔧 継手周り:クランプ脱着の作業空間が確保できる配管ピッチか(保全性)。
  • 🌡️ 断熱:断熱厚さを加味した干渉チェックが済んでいるか(後付け断熱の事故防止)。
  • 📐 伸縮:温度変化が大きいラインは熱伸縮(Δl=αΔt l)を見込んだ逃げがあるか(無理な応力の回避)。

このセクションが独自視点で強調したい点は、「サニタリー配管規格=寸法規格」だけでは衛生配管にならない、という事実です。寸法が合っているのに漏れる、洗えない、残る、触れない——これらは施工・支持・勾配・保全性の不足で起きます。規格表を読める人は多いですが、“規格を活かす施工条件”まで織り込めると、設計・施工の評価が一段上がります。


配管の勾配(1/75~1/150)、支持間隔の考え方、配管ピッチ、熱伸縮の式など、現場設計に効くデータがまとまっている。
https://www.osaka-sanitary.co.jp/pdf/35technical.pdf




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