ニトリルゴム接着剤と塩ビシート防水

ニトリルゴム接着剤と塩ビシート防水

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ニトリルゴム接着剤と塩ビシート防水

ニトリルゴム接着剤の現場要点
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耐油・耐可塑剤性が強み

可塑剤を含む軟質塩ビ(塩ビシート)で接着が落ちにくい設計が、建築の防水・改修で効く。

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成否は下地処理で決まる

脱脂・乾燥・必要に応じた粗し(バフ)とプライマーで、接着強度の再現性が上がる。

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有機溶剤・引火の管理が必須

換気・防爆・火気厳禁・保護具の基本を徹底し、SDSの危険有害性と応急措置を手順に落とす。

ニトリルゴム接着剤の耐油・耐可塑剤性


建築現場で「ニトリルゴム接着剤」が評価される一番の理由は、油分が絡む環境や、可塑剤を含む材料に対して接着が崩れにくい点です。ニトリルゴム系は耐油・耐可塑剤性に優れ、屋上防水で使う塩ビシートの接着用途に用いられる、という整理はメーカーの技術FAQでも明確に示されています。
特に改修工事では、既存層の汚れ・微量の油分・可塑剤移行など「長期で効いてくる劣化要因」を抱えたまま施工判断を迫られます。そこで耐可塑剤性が弱い系統を選ぶと、施工直後は問題が見えなくても、時間差で浮き・はがれとして出やすくなります。


一方で注意したいのは、「ニトリルゴム接着剤=何にでも万能」ではないことです。ゴム系接着剤には得意不得意があり、例えばクロロプレンゴム系は汎用性が高い反面、軟質塩ビでは可塑剤の影響で接着性が良くない、とされています。材料側の成分(可塑剤・配合油・離型剤)で相性が大きく変わるため、仕様書・メーカー推奨の組み合わせ確認が最優先になります。


参考:クロロプレンゴム系/ニトリルゴム系の使い分け(塩ビシート防水の言及あり)
https://faq.cemedine.co.jp/technology/detail?site=T5WB9K2B&id=73

ニトリルゴム接着剤の塩ビシート防水の使い分け

塩ビシート防水では、下地(既存防水層・断熱材・合板・金属・モルタル等)と、施工法(全面接着/部分接着/機械固定併用など)で、求められる接着剤の性質が変わります。ニトリルゴム系が塩ビシート用途で使われる背景には「可塑剤の影響を受けにくい」ことがあり、可塑剤移行がからむ長期耐久の課題に対して合理的です。
ただし、塩ビシート側の表面状態(汚れ、白化、エンボス、離型成分)や、下地側の含水率・アルカリ・粉化が強いと、接着剤の系統以前に破綻します。ここで重要なのは、接着剤の性能値よりも「現場で再現できる施工条件」を揃えることです。


実務での判断を助けるチェック観点を、建築従事者向けに短くまとめます。


  • 仕様の根拠:シートメーカー/接着剤メーカーの適用下地・適用工法に合致しているか。
  • 既存層のリスク:改修で可塑剤移行、旧塗膜の可塑化、油分汚染が疑われるか。
  • 温湿度:溶剤系は乾き(オープンタイム)と密着発現が温湿度に引っ張られる。
  • 工程管理:塗布量、乾燥待ち、圧着、養生が監督できるか。

「同じニトリルゴム(NBR)を接着するなら、同じニトリルゴム系接着剤が適している」という基本も、メーカーFAQで明言されています。ゴム同士の接着・補修(パッキン、ゴムシート端部、緩衝材の継ぎなど)でも、まずは同系統で当たりを付けるのが手堅いスタートです。


ニトリルゴム接着剤の下地処理と表面改質

ニトリルゴム接着剤の性能を引き出す要点は、「接着剤を塗る前」にほぼ決まります。実際、ニトリルゴム(NBR)の特性解説でも、接着強度確保には脱脂が必須で、必要に応じて表面を荒らすことやゴム用プライマー塗布が有効、とされています。現場の失敗は、接着剤の銘柄選定よりも、脱脂不足・粉化放置・乾燥不足・圧着不足に寄っていることが多いです。
下地処理の現場手順を、施工管理の観点で「抜け漏れが出にくい形」にします。


  • 脱脂:ウエス拭きで終わらせず、汚れの再付着が起きないよう拭き取り方向と交換頻度を決める。
  • 乾燥:溶剤が残ると密着が落ちるだけでなく、ふくれの原因にもなる。
  • 粗し(バフ):粉を出しっぱなしにしない(粉は「剥離層」を増やす)。
  • プライマー:材料が低表面エネルギーで濡れにくい場合、プライマーで再現性を上げる。

意外に見落とされがちなのが、「表面改質=火炎処理やコロナ処理で何とかなる」という思い込みです。ニトリルゴムは表面エネルギーが低く、表面処理(コロナ放電、火炎処理、酸エッチング等)の効果が得にくいゴム材料だ、という指摘もあります。つまり“処理すれば万能に接着できる”ではなく、離型剤除去・適正プライマー・適正接着剤の組み合わせが現実的です。


ニトリルゴム接着剤の安全とSDS

ニトリルゴム接着剤は、現場感覚として「臭いが強い=体に悪そう」で終わりがちですが、SDSを読むと、リスクを工程に落とすべき理由が具体化します。例として、ニトリルゴム系溶剤形接着剤のSDSでは、引火性液体(区分2)や、蒸気吸入の有害性、皮膚刺激、強い眼刺激などが明記されています。さらに、火気厳禁、換気、容器密閉、アース、火花を発生させない工具、防爆型機器といった対策が列記されています。
現場で「ルール化」しやすいように、SDS内容を運用に変換します。


  • 施工場所:局所排気または十分な換気を確保し、蒸気が滞留する段取り(密閉区画、ピット)を避ける。
  • 火気管理:溶剤系は引火点が低いものもあり、溶接・グラインダー・喫煙だけでなく静電気対策も含めて管理する。
  • 保護具:有機ガス用防毒マスク、保護眼鏡、不浸透性手袋、長袖作業着を基本セットにする。
  • 応急措置:眼に入った場合の洗浄、吸入時の退避、誤飲時の対応(無理に吐かせない等)を朝礼レベルで共有する。

「事故が起きない現場」は、作業者の注意力ではなく、段取りとルールで作られます。SDSの“注意書き”は現場で守りやすい形に翻訳してこそ意味があります。


参考:ニトリルゴム系溶剤形接着剤のSDS(危険有害性、換気、保護具、火気管理、応急措置の根拠)
https://www.dbbond.co.jp/cgi/1840TK.pdf

ニトリルゴム接着剤の独自視点:不具合の切り分け

検索上位の記事は「特徴」「用途」「下地処理」「安全」が中心になりがちですが、現場で本当に困るのは“剥がれた後に原因が分からない”ことです。そこで独自視点として、ニトリルゴム接着剤まわりの不具合を「破壊モード」で切り分け、次の一手を最短化する見方を整理します。接着は結果(剥がれ)だけ見ても判断が難しいため、剥離面の観察が最もコスパの高い調査になります。


まず、剥がれ方を3パターンに分類します。


  • 界面剥離(接着剤が片側にしか残らない):脱脂不足、粉化層、可塑剤移行、プライマー不適合、乾燥待ち不足が疑い濃厚。
  • 凝集破壊(接着剤がちぎれて両側に残る):接着は効いている可能性が高く、接着剤の厚み・硬化不足・耐熱不足・動き(剪断)過多の設計側を疑う。
  • 被着体破壊(下地が壊れる):接着剤は勝っているので、下地強度・含水・旧塗膜の健全性を疑う。

次に、建築の塩ビシート防水で起きやすい「時間差不具合」を、原因とセットで覚えます。


  • 数日〜数週間で浮き:含水下地、溶剤の閉じ込め、乾燥不足、圧着不足。
  • 数か月〜で端部から進行:端部の清掃不足、可塑剤移行、シート端部の応力集中、温度伸縮の逃げ不足。
  • ある区画だけ再発:その区画だけに離型剤・油分・粉化・結露があった可能性(環境要因の偏り)。

さらに、ニトリルゴム接着剤は溶剤形が多く、溶剤(例:MEK、アセトン、トルエン等を含む例がSDSに示される)が揮発して膜を作るタイプでは、乾燥待ちの“短縮”がそのまま不具合率に跳ね返ります。工程が詰まった現場ほど「触って乾いた気がする」で次工程に進みがちですが、臭気が残る・冷感がある・ウエスが溶ける感じがある等の兆候があれば、密着以前に安全面でも危険側に寄っています。


最後に、現場でできるミニテストを挙げます(※採用可否はメーカー仕様に従う)。


  • 試験貼り:同じ下地条件で小面積を作り、翌日以降に剥がして破壊モードを見る。
  • ふき取り確認:脱脂ウエスの汚れが取れなくなるまで交換し、最終ウエスの汚れ具合を写真で残す。
  • 端部重点:端部だけでも工程(脱脂→プライマー→乾燥→圧着)を厳格化し、差が出るか確認する。

この「剥離面の観察→破壊モード→原因仮説→小さく検証」の流れをチームで共有しておくと、接着剤の銘柄探しを延々と繰り返すループから抜けやすくなります。接着は材料だけでなく、下地・環境・工程の掛け算なので、切り分けの型を持つことが最大の再発防止策になります。


ノンブリードシーリング材 外壁塗装 施工ポイント

ノンブリードシーリング材 概要
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ノンブリードとは何か

ブリード汚染を抑え、塗装後の変色やベタつきを防ぐシーリング材の基本的な仕組みと特徴を整理します。

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外壁塗装と相性

ノンブリードシーリング材と各種塗料の相性、塗膜汚染リスク低減のポイントを実務目線で解説します。

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施工とトラブル対策

実際の施工手順で注意すべき点や、現場で起こりがちな不具合事例とその対策を整理します。

ノンブリードシーリング材 ブリード汚染の仕組みと特徴

ノンブリードシーリング材は、シーリング材内部の可塑剤が表面や塗膜に移行して起こるブリード汚染を抑えるように設計された材料です。 一般的なシーリング材では、経年で可塑剤がにじみ出て表面がベタつき、そこに埃や排気ガスの汚れが付着して黒ずみを生じるのに対し、ノンブリードタイプはその現象を起こしにくくすることで、塗装後の美観を長期的に維持できます。
ブリード汚染は見た目の問題だけでなく、塗膜の柔らかさや粘着性の変化を通じて、汚れの再付着や手触りの悪化にもつながります。 とくに外壁塗装では、目地だけ汚れが筋状に流れたように見えるケースも多く、住宅オーナーから「塗り替えたばかりなのになぜ汚いのか」とクレームにつながりやすい現象です。paint1ban+1​
可塑剤が移行すると、塗料樹脂に取り込まれて塗膜が軟化し、艶ムラや変色が生じる場合もあります。 そのため、塗装仕上げを前提にした外壁やALC板窯業系サイディングなどの目地では、ノンブリードシーリング材の採用がほとんど「必須条件」に近い位置付けになっています。aponline+3​

ノンブリードシーリング材 変成シリコン・ウレタンなどの種類と選び方

ノンブリードシーリング材として主流なのは、変成シリコン系とウレタン系をベースにしたタイプで、どちらも上から塗装できることが大きなメリットです。 変成シリコン系は、耐候性・耐久性・耐熱性に優れ、外装目地や高温になりやすい屋根周りにも使用しやすく、かつ塗装可能なため、外壁塗装業者が最も多く採用している系統と言えます。
ウレタン系のノンブリードシーリング材は、密着性と柔軟性に優れ、サイディング目地やALC目地など動きの大きい部分にも対応しやすい一方、紫外線に弱いため必ず塗装で覆う必要があります。 新築や大量使用時にコストパフォーマンスの良さから選ばれるケースが多く、塗装仕上げを前提とした現場では今も根強い需要があります。nurikae-no1+1​
シリコーン系シーリング材は耐久性や耐候性に非常に優れていますが、上から塗装できないものが多く、塗装工事との相性という点ではノンブリード変成シリコンの方が扱いやすいのが実情です。 施工環境や下地の動き方、仕上げ塗材の種類を総合的に見て、「変成シリコン系ノンブリード」「ウレタン系ノンブリード」「その他特殊系」を使い分けるのが、現場で失敗を避けるための基本的な考え方になります。monotaro+3​

ノンブリードシーリング材 外壁塗装と塗料選定・塗膜トラブルの意外な落とし穴

ノンブリードシーリング材を使えば塗膜が必ず安全というわけではなく、塗料側との相性を誤ると硬化不良や艶ムラなどのトラブルが起こる点には注意が必要です。 たとえば、二成分型の変成シリコン系ノンブリードやポリウレタンシーリングの上に、油性塗料やフタル酸系塗料、合成樹脂調合ペイントなどを塗ると、塗料に含まれる被膜形成促進剤とシーリング材成分が反応して、いつまでたっても塗膜が乾かないケースが報告されています。
また、既存のブリードを起こしやすいシーリング材の上にノンブリード塗料を塗ったとしても、下層から可塑剤が出続ければ塗膜汚染を完全には防げません。 塗り替え工事で古いシーリングを撤去せずに「増し打ち」にとどめるか、「打ち替え」まで行うかの判断は、塗膜汚染リスクを左右する重要なポイントであり、ブリードで痛い目を見た施工会社ほど、既存シールの撤去にコストをかける傾向があります。paint1ban+1​
さらに見落とされがちなのが、ノンブリードシーリング材の上に施工する下塗り材の選定です。 弾性系の下塗りを選ぶ場合、シーリング目地周辺の伸びと塗膜の追従性のバランスが悪いと、目地際からひび割れや艶ムラが出る場合があり、材料仕様書の「上塗り適合表」を確認しないままメーカーの推奨外組み合わせで施工した結果、クレームにつながる例も見られます。nurikae-no1+2​

ノンブリードシーリング材 施工手順・失敗例から見る実務的なコツ

ノンブリードシーリング材の基本的な施工プロセスは、既存シールの撤去、目地清掃、マスキング、プライマー塗布、充填、ヘラ押さえ、養生という流れで、一般のシーリングと大きくは変わりません。 しかし、ノンブリードタイプでも下地処理が不十分だと接着不良や剥離が起こり、結果として目地からの漏水や塗膜浮きが発生するため、「ノンブリードだから安心」と油断せず、下地清掃と乾燥状態の確認に時間をかけることが重要です。
よくある失敗例としては、シーリング材の充填速度が速すぎて気泡が混入し、そのまま硬化して穴や巣になってしまうケースがあります。 特に深い目地やALC板の大きな動きに対応するために深めに充填する場合は、ポンプ圧を上げすぎず、ゆっくり一定の速度でガンを引き、ヘラ押さえの際にも押し込みながら空気を逃がす意識が求められます。paint-one+1​
施工時の温度管理も見落としやすいポイントで、気温が高すぎると表面硬化が早まり、ヘラ押さえが追いつかずに仕上がりが荒くなったり、逆に低温時には硬化が遅れてホコリの付着や雨だれ跡が残るリスクが高まります。 外壁塗装と同様、気温・湿度・日射を考慮して、朝夕の比較的涼しい時間帯や、直射日光を避けた面から順に施工するなど、「塗装業者の段取り力」がシーリング仕上がりの品質にも直結します。gaiheki-katorihome+1​

ノンブリードシーリング材 建築従事者なら押さえたい意外な活用シーンと今後の潮流

ノンブリードシーリング材は外壁目地だけでなく、フッ素塗装鋼板や塩ビ鋼板、カラー鋼板など高意匠性パネルの取り合いにも有効で、ブリードによる縦筋汚染を嫌う高級物件で重宝されています。 また、浴室ユニットやキッチン、サニタリー周りなど、水回りユニットの組立て部でも、後から上塗りコーキングを行うケースやアクセント塗装が入る部分では、ノンブリードタイプを選ぶことで将来的な美観劣化を抑えることができます。
産業分野では、車輛・船舶の窓枠や各種機械・電機部品の接続部、シート防水端末部など、後から部分塗装が入る可能性のある箇所でノンブリードシーリング材が採用される例も増えています。 特に近年は、長寿命フッ素・無機系など高耐候塗料の普及に伴い、「塗膜が20年持つならシールも同程度の耐久性・汚染抑制性能が必要」という発想から、変成シリコン系ノンブリードの中でも、より高耐候なグレードを標準採用するゼネコンや住宅メーカーも出てきています。ace-paint+2​
今後は、環境負荷低減の観点から可塑剤量のさらなる削減や、無可塑剤ベースのノンブリードシーリング材の開発も進むと予想されます。 省施工・省人化の流れと合わせて、プライマー一体型や速硬化型、オープンタイム短縮型など、塗装工程の段取りを変える新しいノンブリード製品も登場しており、建築従事者は材料選定だけでなく「工程設計」という視点からもノンブリードシーリング材を見直すタイミングに来ていると言えるのではないでしょうか。aponline+3​
ノンブリードシーリング材の基本的な性質やブリード汚染のメカニズム、塗装との関係の詳細解説に役立つ参考情報です。


AP ONLINE「ノンブリードタイプのシーリング材」用語解説
外壁塗装におけるシーリング材の種類と特徴、ノンブリードタイプのメリットや使用上の注意点を整理した資料です。


シーリング材の種類と特徴【2025年5月30日更新】
ブリード現象(塗膜汚染)の原因と対策、ノンブリードシーリング材の必要性を実務目線で解説した内容です。


塗装後に起きるブリード現象(塗膜汚染)の原因と対策について




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