ダウエルピン 平行ピン 違い 公差 用途 材質の基礎知識

ダウエルピン 平行ピン 違い 公差 用途 材質の基礎知識

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ダウエルピン 平行ピン 違いを実務目線で整理

ダウエルピンと平行ピンの違い概要
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役割と基本定義

ダウエルピンと平行ピンの定義、JIS規格、公差クラスの違いを押さえて、設計図面の読み違いを防ぐ視点を整理。

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用途と選定の実務ポイント

位置決め精度、繰り返し着脱の有無、荷重条件から、どちらを選ぶべきかを具体的なシーン別に解説。

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意外な落とし穴とトラブル事例

下穴公差の指定漏れや旧JISとの混在など、現場で起こりやすいミスと、その防ぎ方を建築従事者向けに紹介。

ダウエルピン 平行ピン 違いの基本定義とJIS規格


ダウエルピンは、主として部品の位置決めや心出しを目的とした円筒ピンで、焼入れ硬化が施された高精度の平行ピンの一種と定義されている。
JISでは一般用のダウエルピンをJIS B 1355、金型用ダウエルピンをJIS B 5062として規定しており、公差や材質、硬さ、端部形状まで細かく定められている。
平行ピンは、一般の機械要素として位置決め・軽い荷重伝達・回り止めなどに使われる鋼製またはステンレス鋼製のピンで、JIS B 1354によりA種・B種・C種に分類される。
ダウエルピンは「ノックピン」「ダボピン」と呼ばれることも多く、現場では名称が混在しやすいが、規格上は公差・硬度・用途が平行ピンと明確に区別されている。


参考)【保存版】ノックピン(ダウエルピン)と平行ピンの違いと使い分…

平行ピンは「旧JIS平行ピン」「新JIS平行ピン」といった呼び分けが残っている現場もあり、改正前後で形状や公差クラスの扱いが変わっている点が混乱の原因になりやすい。


参考)規格解説

建築や設備の現場では、機械設計の用語がそのまま流入しているため、図面指示が「ノックピン」「ダウエルピン」「平行ピン」で書き手により揺れることを前提に読み解く必要がある。


参考)https://d-engineer.com/dictionary/nockpin.html

ダウエルピン 平行ピン 違いと公差・硬度・はめあいの考え方

ダウエルピンは、外径公差がプラス側に寄ったm6相当などの公差域で管理され、下穴との圧入あるいはしまりばめにより高い位置決め精度とガタのない結合作用を得る設計思想になっている。
一方、平行ピンはプラス側のm6だけでなく、マイナス側のh7・h8・h11など複数の公差クラスが規定されており、「きつくはめる」か「抜きやすくする」かを用途に応じて選べる柔軟さが特徴である。
公差設計の基本として、ピン側をm6、穴側をH7とすることで圧入に近い安定した位置決めが得られ、逆にピン側をh7・h8とし、穴側をH7とすると着脱性を重視したすきまばめが実現できる。
ダウエルピンはSCM445などのクロムモリブデン鋼に焼入れ焼戻しが施され、HRC58~62程度の高い表面硬度やHV600~700程度のビッカース硬さが確保されているため、繰り返しの着脱やずれ止めに強い。


参考)https://www.neji-concier.com/shopping/index.php?p=5amp;pid=1695079580-611139amp;b=c78amp;pan=17

平行ピンは必ずしも焼入れを前提としておらず、一般構造用鋼やステンレス鋼が使われることも多く、硬度指定がないため工具や相手部材への攻撃性が低い代わりに、繰り返し使用で摩耗しやすい傾向がある。


参考)機械設計の基礎知識:平行ピンの種類と用途 - クルマの大辞典

ダウエルピンの端部形状は、A種・B種などで端面が平面取りか丸面取りかが変わり、工具による挿入性や識別性の向上を狙っており、平行ピンもA種・B種・C種で端部形状が規定されている点は共通している。


参考)ピン/平行ピン/ダウエルピン-ネジ規格・用語

ダウエルピン 平行ピン 違いと用途・使い分けの実務的な判断軸

機械設計分野では、部品同士を圧入でガタなく固定し、治具や金型の位置をミクロンオーダーで繰り返し再現したい場合には、焼入れされたダウエルピンを選ぶのが標準的な使い分けとされている。
対して、着脱頻度が高く、ラフな位置決めや軽いせん断荷重の伝達が主目的で、多少のガタを許容できる場面では、マイナス公差の平行ピンを用いることで、組立・分解作業の効率化を図ることが多い。
平行ピンは、ダウエルピンと比較してせん断強度が高いとされ、小型の機械要素や構造体内部で、軽荷重のトルク伝達や横荷重を受けるピンとして利用されるケースもあり、単なる「安価な代替品」ではない位置付けを持つ。
建築分野では、鉄骨梁やブラケット、架台に取り付ける機器のベースプレートの位置決めピンとしてダウエルピンが使われることがあり、アンカーボルトと組み合わせて「据え付け位置を逃さないための基準ピン」として設計されることがある。


参考)https://jp.misumi-ec.com/tech-info/categories/press_mold_design/pr04/c0113.html

設備機器や昇降機、搬送機構などでは、メンテナンスの頻度が高いカバーや点検口のガイドとして平行ピンが用いられ、ボルト穴だけでは出やすい位置ズレを簡易に吸収しつつ、ガイド兼ストッパーとして機能する設計が見られる。

建築従事者が外注された機器図面を読む際には、「位置決め重視で一度組んだら基本的に外さない部分にはダウエルピン」「位置合わせしながら、メンテも考えて外したい部分には平行ピン」という大まかな判断軸を持っておくと、現場調整の議論がしやすくなる。

ダウエルピン 平行ピン 違いと旧JIS・新JIS、公差表の読み方の落とし穴

平行ピンのJIS B 1354は改正履歴があり、1988年規格と2012年規格とでは、公差クラスの区分や呼び長さの指定方法、形状図が一部変更されているため、「旧JIS平行ピン」という表現が残っているカタログもある。
旧JISではA種・B種・C種の端部形状が明確に分かれていたのに対し、現行規格では両端面取りの形状が標準となるなど、図面に「A種」「B種」とだけ書かれていると、どの年度のJISを指すのか判断がつきにくいことがある。
特に改修工事や既存設備の更新時には、既設機器が旧JIS準拠の平行ピンやダウエルピンを使っていることがあり、現行規格の公差で設計した新品ピンをそのまま流用すると、挿入できない・ガタが大きすぎるといった不具合につながりかねない。
ダウエルピンのJIS B 1355と金型用JIS B 5062では、公差や端部形状に微妙な違いがあり、金型業界向けの「金型用ダウエルピン」を一般機械や建築設備の位置決めに流用する場合、想定よりきついはめあいになって抜けにくくなる事例も報告されている。


参考)http://www.ohkitaweb.co.jp/information/pdf/p_kaisetsu_daueru.pdf

平行ピンの公差表を見る際には、d(外径)の公差域だけでなく、長さℓの許容差や表面粗さRaの規定にも注意が必要で、長さ方向の誤差が大きいと、座ぐりの浅いベースプレートなどで「頭が出る/奥まで入らない」といった加工トラブルを引き起こす可能性がある。


参考)http://himi.nsk.ne.jp/himeno/common/pdf/pro-02.pdf

公差を「とりあえずm6」「とりあえずH7」と機械要素の慣習で決めると、建築鉄骨の現場溶接や現場穴あけの精度とミスマッチを起こすことがあり、施工側と打ち合わせて「実現できる加工精度」と「必要な位置決め精度」をすり合わせることが、図面段階での重要な調整ポイントになる。


参考)https://jp.misumi-ec.com/pdf/fa/2018/p1_2495.pdf

平行ピン新旧規格の具体的な寸法・公差一覧表や、A種・B種・C種ごとの端部形状を確認したい場合の参考として。


平行ピン新旧規格表 JIS B 1354(由良産商)

ダウエルピン 平行ピン 違いを建築ディテールに落とし込む独自視点

建築の鉄骨ディテールでは、アンカーボルト孔と別に、機器ベースやブラケットにダウエルピン用の下穴を設けることで、「一次側の墨出し」と「二次側の微調整」を分離し、据付誤差を吸収しながらも位置決め基準を明確化する手法が取り入れられつつある。
このとき、ダウエルピン側はプラス公差のm6、基礎やベースプレート側はH7~H8程度の穴公差とし、施工側が現場でピンを打ち込んでも過大な応力集中が起きにくいよう、挿入長さや縁端距離をRC・鋼材の割裂強度と併せて検討することが望ましい。
一方、金物同士の仮設位置決めや、手摺ユニット・カバー金物の「現場合わせ」には、マイナス公差の平行ピンをガイドとして使うことで、ボルト孔だけでは吸収しきれない取付誤差を、ピンの弾性とわずかなガタで逃がすディテールも実務的には有効となる。
建築では長期にわたる温度変化やクリープ、躯体の微小変形が避けられないため、全ての接合にダウエルピンのような高剛性位置決めを適用すると、応力の逃げ場がなくなり、想定外のひび割れや座屈を誘発するリスクがあるため、あえて平行ピンや長穴など「遊び」を設ける設計が重要になる。

逆に、エレベーターの機械室床や大型空調機のフレームなど、再レベル出しが高コストな機器では、ダウエルピンで基準位置を明確にしておくことで、震災やメンテ後の再据付時にも元位置へ戻しやすくなり、ライフサイクル全体での保全性を高めることができる。

ダウエルピンと平行ピンの違いを、単なる部品の違いとしてではなく、「どこまで拘束するか」「どこで逃がすか」という構造的な考え方の違いとして理解しておくと、建築ディテールと機器側設計の境界で起こりがちな責任分界のあいまいさを減らせるだろう。

ダウエルピンと平行ピンの基本定義、公差クラス、用途別の使い分けの整理に役立つ機械設計向けの解説として。


ノックピン(ダウエルピン)と平行ピンの違いと使い分け
ダウエルピンの規格値、材質、硬度、公差がまとまっているJIS規格の解説として。


JIS B 1355:2012 ダウエルピン
平行ピンの種類と用途、ダウエルピンとの違いを概観できる日本語解説として。


機械設計の基礎知識:平行ピンの種類と用途




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