ポリサルファイド用プライマー 2成分形シーリング 下地適合と施工

ポリサルファイド用プライマー 2成分形シーリング 下地適合と施工

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ポリサルファイド用プライマー 下地と施工要領

ポリサルファイド用プライマーの実務ポイント
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下地ごとの適合と選定

コンクリート、ALC、金属、塩ビなど下地材で必要なプライマーや塗布量が変わるため、メーカーの選定表や施工要領書で適合を確認することが重要になる部分です。

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2成分形シーリング材との関係

2成分形ポリサルファイド系シーリング材は、プライマー乾燥後の所定時間内に打設する必要があり、可使時間や混合条件を合わせて管理する必要があります。

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施工品質と長期耐久性

プライマーの塗り残しや目地底への接着、マスキング工程との連携などが、長期の防水性やシールの追従性を左右するため、細部の手順を押さえることが求められます。

ポリサルファイド用プライマーの役割と2成分形シーリング材の基本


ポリサルファイド用プライマーは、2成分形ポリサルファイド系シーリング材の密着性を安定させるために下地とシール材の間に介在する下塗り材で、コンクリートや金属など多様な被着体に対応できるようメーカーごとに細かくラインナップされています。 2成分形ポリサルファイド系は基剤と硬化剤の反応で硬化する混合反応硬化型であり、プライマーが正しく機能していないと「目地は埋まっているのに端部から剥離する」「動きに追従しきれずクラックが寄る」といった不具合が顕在化しやすくなります。
建築用のシーリング材の中でポリサルファイド系は、耐油性や耐薬品性、ガソリンなどの溶剤に対する耐性に優れることから、工場床やタンク周り、燃料設備の目地など、通常の変成シリコーンやポリウレタンでは心配な用途で採用されます。 一方で、材料の取り扱いや施工手順に厳密さが求められ、プライマーの仕様・乾燥時間・塗布量・有効時間の管理を怠ると、せっかくの高性能が活かせないという点が、建築従事者にとっての大きなポイントになります。

ポリサルファイド用プライマーと下地別適合(コンクリート・ALC・金属・塩ビなど)

実務では、ポリサルファイド用プライマーの選定は「シーリング材の種類」と「下地の種類」の組み合わせで決まり、メーカーはカタログや選定表でポリサルファイド系(PS-2)に対してALC、押出成形セメント板、硬質塩ビ、各種金属などへ適合するプライマー記号を整理しています。 例えばペンギンシールのプライマー選定表では、コンクリートやモルタルなど多孔質下地には吸い込みを抑えつつ表面強度を補うタイプ、硬質塩ビやアルミ、ステンレスなど非多孔質下地には別の品番、といったように分かれており、同じポリサルファイド系でも下地によって塗布するプライマーが変わることが分かります。
コンクリート・モルタル・ALCでは、下地の含水率やレイタンス、欠けやジャンカの有無がポリサルファイドの密着に直結するため、下地補修と乾燥の確認後にプライマーを均一に塗布し、吸い込みが大きい場合は2~3回塗りが推奨されます。 金属(ガルバリウム鋼板、亜鉛鉄板、ステンレスなど)の場合は、油分や錆、旧塗膜の状況をチェックし、研磨・脱脂の上で指定プライマーを「薄くムラなく」塗ることが重要で、厚塗りは乾燥不良や密着低下の要因になると注意喚起されています。
硬質塩ビやアルミサッシなど樹脂・非鉄金属系では、熱伸縮や表面処理の違いによる密着差が出やすく、ポリサルファイド用プライマーでも「塩ビ可塑剤の影響を受けにくいタイプ」や「アルマイト処理面に対応するタイプ」など、よりニッチな仕様分けがされているケースが見られます。 こうした細かい下地別の指定は、現場側からすると一見煩雑ですが、目地周りからの漏水や界面剥離クレームの多くが「下地とプライマーのミスマッチ」か「下地処理不足」に起因している実態を考えると、設計段階で選定表を一度読み込んでおく価値は大きいといえます。

ポリサルファイド用プライマーの施工要領と乾燥時間・有効時間管理

ポリサルファイド用プライマーの施工手順は、メーカーの施工要領書で「①下地清掃・乾燥確認 → ②バックアップ材・ボンドブレーカー → ③マスキングテープ貼り → ④プライマー塗布 → ⑤2成分シーリング材の練混ぜ → ⑥充填 → ⑦ヘラ仕上げ → ⑧マスキング除去」といった流れで示されており、その中でプライマーは“目地側面にのみ”確実に行き渡らせる工程として位置付けられています。 施工要領書では「塗りムラ・塗り残しがないように刷毛で充分塗布すること」「吸い込みの多い場合は2度塗り・3度塗りを行うこと」などが明記されており、特に多孔質下地での“半乾き状態”を避けることが、硬化不良やブリードを防ぐうえで重要とされています。
乾燥時間に関しては、23℃前後で30分程度を目安とする製品が多く、乾燥後の有効時間(プライマーを塗ってからシーリング材を充填できる時間)も「当日中」「8時間以内」といった形で指定されており、これを超えると再塗布が必要になる場合があります。 また、低温や高湿度環境では乾燥時間が延びるため、冬場の屋外作業や朝露の残る時間帯には、目視だけでなく触感と試験施工で確認することが推奨されており、「乾ききる前にシールを打ってしまい界面に溶剤が残る」ことが長期的な剥離の原因になると指摘されています。
2成分形ポリサルファイド系シーリング材側では、混合後の可使時間内に目地へ充填し、プライマー乾燥後の有効時間と“時間の窓”を合わせる必要があり、特に夏場の高温時は可使時間が短縮されるため、混合ロットを小分けにする、作業人員を増やすなどの段取りが求められます。 プライマーの有効時間オーバーに気付かずに打設した場合、初期は問題が見えにくくても、数年スパンで界面剥離が進行する可能性があるため、現場では缶や目地ごとに「プライマー塗布時刻」「シール打設時刻」を墨出しやメモで残しておくと、後日のトラブル解析にも役立ちます。

ポリサルファイド用プライマーと他系シーリング材(シリコーン・ポリウレタン等)との共存・取り違えリスク

シーリング材の種類はシリコーン系、変成シリコーン系、ポリウレタン系、ポリサルファイド系などに分かれ、それぞれに専用または共用のプライマーが用意されていますが、共通缶に見えるものもあり、現場で取り違えが起こる余地があります。 プライマー選定表ではポリサルファイド系(PS-2)、ポリウレタン系(PU-2)、シリコーン系(SR-1)などシーリング種別ごとに適合プライマーが分けられており、誤ってシリコーン系プライマーをポリサルファイドに使った場合、界面剥離や硬化不良の原因になると注意されています。
特に、同じ2成分形シーリング材でも「変成シリコーン系用プライマー」「ポリウレタン系用プライマー」「ポリサルファイド系用プライマー」が別製品として用意されているメーカーでは、缶のラベルや色分けが似通っていると、倉庫管理や現場引き当ての段階で取り違えが起こりがちです。 また、シリコーンシーリングとポリサルファイド系を近接して施工する場合、シリコーンから揮発する成分がポリサルファイド側の硬化を阻害するケースが報告されており、「同じ日に同じ位置で異種シールを同時施工しない」「既存のシリコーン残渣を徹底して除去する」といった配慮が求められます。
意外な点として、タンクやプラント周りで使われるポリサルファイド系は、燃料や油類への耐性を評価されて採用される一方、近接する防水やサッシ廻りには変成シリコーンやシリコーン系が混在していることが多く、「別工事のシール材がプライマー塗布面にはみ出していた」「既存シリコーンを取り切らないままポリサルファイドを打設した」といった現場が少なくありません。 こうした“系統が混在するディテール”では、設計段階で系統を揃えるか、工事分割のタイミングを調整することが、プライマーの本来性能を引き出すうえで意外と重要な設計配慮になります。

ポリサルファイド用プライマーの意外な活用と長期メンテナンスの視点

ポリサルファイド用プライマーは本来シール材の密着性向上を目的としますが、多孔質下地では表面強度を補う役割も持ち、メーカー資料でも「吸い込みの多い下地では2~3回塗り」といった補強的使い方が示されています。 一部の現場では、将来の目地打ち替えを見越して「下地補強」と「既存塗膜との界面整理」を兼ねる形で、改修1回目の段階からプライマー塗布範囲や種類を統一しておき、次回打ち替え時に既存プライマー層を目印として利用するという、長期メンテナンスを意識した運用が行われています。
長期的な視点では、ポリサルファイド系シーリング材自体の耐久性だけでなく、「下地・プライマー・シーリング材・仕上げ材」の層構成をどう維持するかが、改修サイクルとコストに影響します。 例えば、初回施工時にポリサルファイド用プライマーを金属面にしっかりと行き渡らせておけば、将来の打ち替え時に旧シールを撤去したあとも下地側は健全で、再度同じ系統のプライマーを軽く追い塗りするだけで済むケースが多く、結果として母材の補修量が減り、足場・養生・工程の短縮にもつながるという“数十年スパンのメリット”が生まれます。
また、プラントやタンク分野では、ポリサルファイド系シール材と専用プライマーを組み合わせた目地は、「日射や雨風だけでなく、油や薬品、温度変化にさらされる過酷な部位を長期にわたって守る“最後のシール”」として扱われることが多く、工程管理表や施工記録を残すことが標準化されています。 建築分野でも、屋上塔屋周りや機械基礎、燃料設備周りなど“万一の漏水が許されない部位”では、プライマー品番・ロット・塗布時間を記録に残し、将来の原因究明や性能証明に備える文化を少しずつ取り入れていくことが、これからの品質保証の鍵になると考えられます。
シーリング材の種類と用途、ポリサルファイド系の位置付けや他系統との違いの整理に有用な総説ページ(シーリング材全般の基本知識の参考リンク)
https://www.goshou.co.jp/relays/download/36/44/7/400/?file=%2Ffiles%2Flibs%2F370%2F201612191315518691.pdf
ポリサルファイド系を含む建築用シーリング材の説明と、1成分形・2成分形の違い、用途別の選定に関する解説(シーリング材全体像の参考リンク)
https://www.cemedine.co.jp/architecture/type2/index.html
ペンギンシールのプライマー選定表(ポリサルファイド系 PS-2 を含む各系シーリング材用プライマーと下地別適合の詳細な一覧の参考リンク)
ペンギンシールのプライマー選定表|シーリング材総合カタログ|…




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