低膨張ウレタンフォーム 施工 メリット デメリット 比較

低膨張ウレタンフォーム 施工 メリット デメリット 比較

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低膨張ウレタンフォーム 施工 特徴

低膨張ウレタンフォーム概要
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用途と基本性能

建具・開口部・配管まわりの隙間充填に用いられる低膨張ウレタンフォームの基本性能や、一般的な吹付け硬質ウレタンフォームとの違いを整理します。

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施工での注意点

膨らみ過ぎによる建具の反りや枠の歪み、硬化不良など、発泡ウレタン施工で起こりやすいトラブルと低膨張タイプを選ぶ狙いを紹介します。

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他断熱材との組合せ

グラスウールやボード系断熱材と組み合わせたときの「目に見えない隙間」対策としての低膨張ウレタンフォームの活かし方に触れます。

低膨張ウレタンフォーム の基礎知識と一般発泡ウレタンとの違い


低膨張ウレタンフォームは、通常の発泡ウレタンより膨張倍率を抑えた一液型または二液型の発泡樹脂で、建具まわりなど変形させたくない部位の隙間充填に特化した材料です。 一般的な吹付け硬質ウレタンフォームが壁一面を覆う断熱層をつくるのに対し、低膨張タイプは線状・点状に狙って充填し、過剰な膨らみで枠を押さないことが大きな違いです。
ウレタンフォーム工業会が示す吹付け硬質ウレタンフォームの設計熱伝導率はおおむね0.026W/(m・K)前後で、これは住宅用断熱材の中でも高い断熱性能に属しますが、低膨張品でも同等レベルの断熱性を保持している製品が多く、主な差は「膨らみ方」と「用途」です。 また、軟質フォームやマットレス用ウレタンと異なり、建築用の多くは独立気泡構造で水や湿気に強く、結露リスクの高い開口部周りにも使いやすい特性があります。

  • ポイント:低膨張=性能が低いのではなく、発泡挙動をコントロールした専用グレードと理解すると材料選定が楽になります。
  • ポイント:気泡の中に熱伝導率の低いガスを閉じ込めることで、薄い層でも高い断熱性能を発揮することは通常品と共通です。

低膨張ウレタンフォーム の施工メリットとデメリット

低膨張ウレタンフォームの一番のメリットは、建具枠やサッシ周り、石膏ボードのジョイント部など「動いてほしくないところ」に対して、過発泡による押し広げ・歪みを抑えながら隙間だけをきっちり埋められる点です。 通常の発泡ウレタンは施工後に大きく膨らんでしまうため、ドアや窓が開かなくなったり、枠が反ったりするトラブルが少なくありませんが、そのリスクを減らせるのが低膨張タイプの実務上の価値です。
また、現場の細かいピンホールやボード同士の取り合いなど、グラスウールでは詰め切れない「目に見えない隙間」を埋めるのにも適しており、連続した断熱ラインを確保しやすくなります。 一方で、低膨張ゆえに一発で空間を満たしにくく、深い空洞では数回に分けて充填する必要があることや、断熱層の厚みを確保しにくいため広い面積の断熱材としては不向きというデメリットもあります。
さらに、ウレタンフォーム共通の弱点として、可燃性であり高温時には煙や有害ガスが発生しうること、シロアリに対して防蟻性能を持たないこと、紫外線により表面が劣化しやすいことなどは低膨張品でも同様に意識すべきポイントです。 これらを踏まえると、「線」で隙間を塞ぐ材料として低膨張タイプを使い、「面」で断熱性能を稼ぐ部分にはボードや吹付け断熱を組み合わせる使い分けが実務的です。

  • メリット:枠の歪み抑制・隙間充填の精度向上・後工程(建具調整)の手戻り削減が期待できます。
  • デメリット:材料単価は一般的な充填剤より高いことが多く、厚みや面積を稼ぐ用途ではコスト面で不利になります。

低膨張ウレタンフォーム の現場施工のコツと失敗例から学ぶポイント

発泡ウレタン全般の典型的な失敗は「入れ過ぎ」と「環境条件の無視」で、低膨張タイプでも同じ落とし穴がありますが、膨張率が抑えられているために「足りない」方向のトラブルも起きがちです。 具体的には、深い空洞の奥までフォームが届かず手前だけで固まり、奥に空気溜まりが残ってしまうケースや、寒冷期の低温・低湿環境で硬化不良を起こし、いつまでもベタついている「中ヌキ」状態が挙げられます。
施工のコツとしては、まず空洞が大きい場合はバックアップ材や下地片を入れて容積を減らし、フォームは薄く層状に充填していくことが推奨されます。 一度に大量に注入すると、発泡熱がこもって内部が焼けたり、外側だけ硬化して内部が生焼けになったりするため、数回に分けて打ち、各層の硬化を確認しながら進めると失敗を避けやすくなります。
また、サッシ枠・建具枠では「枠を剛に固定しすぎない」こともポイントで、四周すべてをウレタンで固めるのではなく、下部はモルタルや支持金具、脇はスポット的に低膨張ウレタンフォームを使うなど、あえて動きしろを残す納まりを意識することで、後々の建具調整を楽にできます。 施工前にメーカーの仕様書で推奨施工温度・湿度範囲を確認し、冬期は缶をぬるま湯で温める、夏期は直射日光を避けて保管するなど、材料コンディションの管理が品質に直結します。

  • よくある失敗:コンセントボックス周りや梁の交差部に「指先ほどの小さな隙間」が残り、そこから壁内結露や冷気侵入が起きるケースがあります。
  • コツ:目視できない部位は養生テープなどで一時的に塞ぎながら少量ずつ充填し、必要に応じて点検口側からカメラで確認するなど「見える化」を工夫すると安心です。

低膨張ウレタンフォーム と他断熱材・マットレス用ウレタンフォームとの意外な共通点

建築現場で使う低膨張ウレタンフォームと、マットレスやクッションに使われる軟質ウレタンフォームは、硬さも密度も用途も大きく異なりますが、「気泡の設計」と「密度管理」が性能の肝である点は共通しています。 マットレス分野では、高密度・高反発フォームを下層に用いて体圧分散と耐久性を両立させる多層構造が一般的になっており、これは建築断熱で高性能ボードと吹付けフォームを組み合わせる「ハイブリッド断熱」と発想がよく似ています。
また、軟質フォームの世界ではVOC削減やCO2排出量低減のために、発泡剤として液化炭酸ガスを用いた低密度・高機能フォームの開発が進んでおり、建築用ウレタンフォームもブロワーの種類を切り替えて環境負荷を減らす方向に進化してきました。 低膨張ウレタンフォームも例外ではなく、発泡剤やセル構造の工夫によって、従来よりも安定した発泡と寸法変化の少ない材料を目指す開発が行われている点は、材料選定の裏にある技術トレンドとして押さえておくと面白い視点です。
このように、建築と寝具という一見離れた分野でも、ウレタンフォームの設計思想や環境配慮の方向性には共通項が多く、現場で「なぜこの材料がこういう挙動をするのか」を理解するうえで、他分野の知見がヒントになることがあります。

  • 意外なポイント:マットレスで「痩せ」や「へたり」が問題になるのと同様に、建築用ウレタンフォームでも長期的な収縮や隙間発生が議論されており、密度や配合の管理が重要視されています。
  • 意外なポイント:環境負荷低減の観点から、発泡剤を切り替えたフォームやリサイクル由来の原料を使う試みが増えており、環境ラベルの有無が材料選定の判断軸になるケースも出てきています。

低膨張ウレタンフォーム 施工時の安全対策と酸欠・有害ガスリスクへの配慮(独自視点)

低膨張ウレタンフォームは扱いやすい充填材として認識されがちですが、狭い天井裏や床下で使用するときは、一般の吹付け硬質ウレタンフォームと同様に酸欠やガス濃度上昇のリスクを意識する必要があります。 実際に、公共浴場のサウナ天井裏で吹付けウレタンフォームを施工中、発泡剤として使われたフロンガスが気積の小さい空間内に滞留し、酸素濃度低下による災害が発生した事例が報告されています。
低膨張タイプは施工量が比較的少なくても済むことが多いものの、缶スプレータイプであっても狭い空間では同様にガスが滞留し得るため、換気の確保と作業時間の制限、可能であれば酸素濃度の簡易測定などを組み合わせて安全側に配慮するのが望ましい運用です。 また、硬化後のウレタンフォームは比較的安定していますが、火災時には有毒ガスを発生する可燃物であることから、防火区画の貫通部処理などでは「不燃材料と組み合わせた納まり」や「認定仕様に準拠したシーリング材の併用」を意識する必要があります。
現場では断熱性能や施工スピードに目が行きがちですが、「どの程度の風通しの空間で」「どれだけの量を」「どれくらいの時間で」施工するのかという視点を、低膨張ウレタンフォームでも安全管理の基本として押さえておくと、予期せぬトラブルを避けやすくなります。

  • 安全の要点:狭い天井裏や床下での施工時は、出入口を開放するだけでなく、送風機や一時的な排気ダクトの設置で空気の流れを強制的につくると安心です。
  • 安全の要点:火気使用作業との取り合わせや、溶接・溶断作業の近傍での使用を避け、ウレタンフォームの近くではスパッタ養生を徹底することが推奨されます。

低膨張ウレタンフォームの基本特性や断熱材としての位置付けを確認したい場合は、硬質ポリウレタンフォームの特性や種別区分が整理されている次の資料が参考になります。


参考)主な特性

硬質ポリウレタンフォームの主な特性(ウレタンフォーム工業会)




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